岩永浩美の発言 (本会議)

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○岩永浩美君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十一年度補正予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 世界経済の状況を見ますと、昨年秋以降、アメリカのサブプライムローン問題が深刻化し、各国の経済金融情勢は大きな影響を受けました。我が国経済も、中小企業や地方の景気が低迷していたことに加え、世界経済の悪化の影響を受け、一段と厳しい状況に陥りました。今年一—三月の実質経済成長率は年率で一五・二%と戦後最大の落ち込みを記録したのであります。
 こうした状況に対して麻生内閣は、昨年来三次にわたる総計七十五兆円もの経済対策を打ち出しました。今回の最大規模の補正予算は、それらに続く総額五十七兆円の経済危機対策の財政的裏付けであり、総仕上げの意味合いを持つ重要な政策であります。
 政府・与党一体となった経済政策の効果により、ここに来て我が国経済は、在庫調整の進展や輸出、生産活動の下げ止まりといった明るい兆しが見え始めております。この好機に乗じて、本補正予算案を成立させることで不況脱出の動きを確実なものとし、国民に安心していただかなくてはなりません。
 以下に述べるように、経済危機対策そして補正予算は、日本経済復活につながる充実した内容であります。一部にばらまきだといった批判がありますが、これは大変な誤解であります。与謝野大臣の言葉を借りれば、点まき、筋まきという無駄のない適宜適切な予算、かつ日本経済を力強く回復させる可能性がある予算であることを強調しておきます。
 まずは、現在の雇用、金融といった喫緊の課題に的確に対応するものとなっています。雇用対策としては、雇用調整助成金の助成率の上乗せや、職と住居を失った人に対しての生活費の貸付けなどが盛り込まれています。四月の失業率は五%にまで高まってきましたが、雇用情勢の大幅な悪化に歯止めを掛けるものと期待されます。
 金融面では、中小企業対策として信用保証協会の保証枠の十兆円拡大が図られ、中堅・大企業向けには、日本政策投資銀行の資本増強などを通じた融資の拡大措置が盛り込まれています。
 未来への成長戦略の視点からも対策が充実されております。環境政策面では低炭素革命が大きく推進されます。学校など公的施設での太陽光パネルの設置促進、ハイブリッド車や電気自動車など環境対応車の購入、エコポイント導入によるグリーン家電の販売、普及の推進などが盛り込まれました。身近なものだけに、国民は大いに注目し、購入意欲を高めているのであります。
 子育てや健康長寿社会への措置も拡充されております。介護、福祉の人材開発と施設整備の促進、介護職員の処遇改善のための事業者への助成の充実、子育て応援特別手当として就学前の児童への三万六千円の支給、女性のがん検診に関しての助成などの施策が行われます。
 特に、今回の新型インフルエンザ対策として、全国民分のワクチンの開発、生産体制の構築のため約千三百億円が拠出されます。
 このほか、農林水産関連としては、農地集積の加速化や減反政策などを目玉に一兆円強もの予算が組まれ、またインフラ整備として、三大都市圏の環状道路の整備、整備新幹線の前倒しなど、地域の交通需要に応じた的確な措置がとられております。
 税制改正としては、住宅取得に係る贈与税の非課税枠が五百万円引き上げられ、高齢者の資産の有効活用による住宅取得の促進が見込まれます。企業関連税制では、中小企業の交際費の損金不算入枠が拡大され、研究開発面では税額控除額が引き上げられます。
 予算委員会の中の議論で、補正予算の在り方として、予算の単年度主義と経済対策の多年度にわたる波及の問題が取り上げられました。具体的には、本補正予算案では、四十六の基金に対し総額で四兆三千六百七十四億円の予算措置がなされたことの是非が論じられました。
 現在の経済状態は、短期の景気循環の面に加え、雇用や福祉など構造的な問題があるため、新たな基金の創設や既存基金の上積みによって多年度にわたる効果を期待するのは当然の措置であります。
 予算委員会においては、政府側から、基金についての必要性や予算措置の妥当性、そして基金の使途を予算目的の範囲に限定し、残額の国庫への返納を明確にするなど、適切な執行に努める旨の答弁がなされました。国民へしっかりした説明責任を果たすことが約束をされ、与野党とも十分納得したものであります。
 なお、補正予算案における国債発行額は十・八兆円に上り、当初予算と合わせた額は過去最大の四十四・一兆円になります。政府としては、平成二十三年度に基礎的財政収支を黒字化する財政再建目標を掲げていましたが、残念ながらその達成は極めて厳しくなったと言えます。
 しかしながら、責任ある政府・与党としては、財政健全化の旗を降ろすわけにはいきません。今年六月の骨太方針二〇〇九において、財政健全化目標を明示し、その目標実現に向けての手段と工程を国民にきちんと説明したいと考えております。
 最後に、政府におかれましては、補正予算案成立後、迅速かつ適切に執行されるようお願いをしますが、野党に対しても、関連法案の成立にいたずらに抵抗するのではなく、国民生活を第一に考えた対応を強く要望をいたします。
 我々政府・与党は、今後とも経済情勢をにらみながら機動的に政策対応を行うことを国民にお約束をし、私の討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 岩永浩美

speaker_id: 643

日付: 2009-05-29

院: 参議院

会議名: 本会議