菅直人の発言 (財務金融委員会)
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○菅国務大臣 大変幅広い観点をお示しいただいて、最後に覚悟を聞かれたわけですが、若干短い時間ではありますが、全体の考え方をちょっと申し上げたいと思っています。
確かに、成長見通しを甘く見て、それによって税収をたくさん取れることを前提にして組んで、最後に足らないから補正予算で国債を発行する、そういうやり方が好ましくないということは、一般的にはそのとおりだと思います。
ただ、一方で、今のリーマン・ショック以来の状況を見ておりますと、そういう枠組みだけで考えますと、ここも切れ、あそこも切れという、どちらかというと、いかに切るかということの議論が先行しかねないところも、率直なところ、あります。
そこで私は、先ほど岸本議員が言われた中で一番心強く思ったのは、社会保障分野というのは、単に困った人を助けるということを超えて、ある意味では最大の成長分野であると。つまりは、同じ一兆円、それが税収だろうが国債だろうが、それを本州—四国の橋に使うよりも、場合によっては介護の費用を引き上げることに使って、介護の潜在需要を顕在化させて、そこに大きなGDPの引き上げ効果もあわせ持つ。もちろん、恒常的な財源でなければ続けることができないという問題はありますけれども。そういう意味では、まさに第三の道という表現をした中には、こういった従来は国民負担という言い方をされた部分が、実はよく見てみると潜在需要がある、待ち行列がある、まさにこれが介護であり医療であり、あるいは保育の問題などがあると思っています。
そういう意味で、今、実は中期財政フレームをつくる上では、成長戦略についてできるだけいろいろな知恵を出して、これも取りまとめは国家戦略室が中心になっておりますが、私も責任者の一人でこの成長戦略を受け持っておりますので、そういう中での、決して甘くするために言うのではなくて、どこに財政を集中的に投じればどういった効果があり得るかということを出し合って、それを検証し合っていくという作業を、ぜひこのフレームをつくる前提として急いでくれ、つい昨日も閣僚懇談会の席でそういう趣旨のことも申し上げました。
また、消費税についても、さきの選挙でいただいた任期の間は引き上げないということは決めております。と同時に、この消費税議論についても、これは表現に気をつけなければいけませんが、もともと民主党のマニフェストでは、年金制度の抜本改正の場合には最低保障年金は税によって賄うという基本的な方向性も打ち出しております。早ければ今月中にも年金制度の抜本改正の議論の場を、今、厚労大臣等を中心に、つくる準備が最終段階に入っております。
そういう意味で、ある意味では成長戦略、それから長期的にいえば年金制度、さらには社会保障あるいは税の番号、そしてそれらをトータルした税調の議論、そういうものをあわせて中期財政フレームのベースにしていきたい、こう考えております。
ですから、おっしゃる、余り甘く見ないで慎重な成長でいけということもわかるんですが、率直に申し上げて、それだけでいこうと思うと余りにも何か縮小均衡的な発想に陥りかねないものですから、やはり日本の状況を打破するためには、縮小均衡ではなくて、逆に言えば、成長率を名目三%にするには、あるいは四%にするには何が必要か、逆にそちらの方からの議論をぜひ推し進めていきたい。
ぜひ、いろいろな知恵をかしていただければと思っています。