大村秀章の発言 (本会議)

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○大村秀章君 自由民主党の大村秀章です。
 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、ただいま議題となりました菅内閣不信任決議案に対しまして、断固賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 六月二日、鳩山前総理が八カ月の迷走を続けたあげく、政治と金、普天間、口蹄疫、経済無策などで行き詰まり、突然、政権をほうり投げました。無責任のきわみであります。
 会期末に十日間もの政治空白、与党による前代未聞の無責任な審議拒否とも言えるありさまです。
 ただ、新政権ができたら代表質問と一問一答の予算委員会をやる。そこでの議論で論点を掘り下げて、国民の皆様に各党の政策を判断していただく。当然のことであり、準備をしておりました。
 しかし、ここでまた、突然、与党から審議拒否されてしまいました。
 何と、予算委員会を全く開かずに何が何でも国会を閉じる、そして一切議論せずに参院選に突っ込む、菅総理の答弁は危なっかしくて、政策も準備不足で、とても議論にたえるものではない、一問一答の予算委員会はもたない、荒井大臣に至っては、事務所費問題の説明が全くできない、これ以上不祥事が出てきたらたまらない、とにかくさっさと国会を閉じて議論にふたをしてしまえと、民主党参議院側が、輿石会長を先頭に、強硬に主張したと報道をされております。
 菅総理に申し上げます。
 なぜ逃げるのですか。なぜ逃げるのですか。なぜ国会の議論から逃げるのですか。なぜ予算委員会の議論から逃げるのですか。そんなに国会の議論が怖いのですか。国会で議論を重ねれば、次から次へとぼろが出て、化けの皮がはがれて、もたない、国会論戦にたえられない、だから逃げるのですか。いつからそんな腰抜け、ひきょう者になったんですか。あなたは何のために総理大臣になったのですか。議論から逃げるためですか。恥ずかしくありませんか。恥ずかしくありませんか。
 そもそも、不十分とはいえ、予算委員会を衆参一日ずつでもやろうと提案してきたのは、民主党ですよ。樽床委員長ですよ。それが、先ほど言った理由で、参院の輿石会長のツルの一声で、とにかく選挙のためには国会を閉じろといって、予算委の提案を今週になって突如、撤回してきました。
 これが事実のすべてでございます。にもかかわらず、先ほどの鈴木議員のあの発言は何ですか。盗人たけだけしいとは、このことでございます。十分反省していただきたい。うそを言わないでいただきたい。うそを言わないでいただきたいと申し上げたいと思います。
 新政権になって、選挙を前にして予算委員会を開かなかったことはありません。国会の慣例、ルールを、民主主義を踏みにじる、まさに暴挙であります。ぼろが出ないうちに選挙との、党利党略そのものであります。
 この一連の経過のどこに、菅総理、あなたのリーダーシップがあるのですか。いきなり輿石参議院会長の言いなりではないですか。小沢・輿石ラインのなすがままではないですか。あなたが所信表明の最後で強調した、政治的リーダーシップが最も欠如している総理があなたではないですか。このことだけで、あなたに総理大臣の資格がないことが満天下に示されたと言えます。
 さて、鳩山政権がすべてに行き詰まって退陣しても、選挙目当てに表紙を変えただけで、国政のすべてに停滞と混乱をもたらした民主党政権の本質は何ら変わりません。この九カ月間、日本の政治経済を著しく劣化させた民主党亡国政権の大罪を指摘したいと思います。
 まず、政治と金、違法献金の問題。
 鳩山前総理の、六億円の脱税、元公設秘書二人が有罪。小沢民主党前幹事長の、四億円の不動産を政治資金で購入した際の政治資金規正法違反事件、石川知裕議員を含む秘書三人が逮捕、起訴。小沢氏自身も、検察審査会で起訴相当とされました。また、小林千代美議員の選対幹部の元連合札幌会長が公選法違反事件で有罪。さらに、北海道教職員組合からの違法献金事件で、自治労、北教組関係者も有罪。
 これだけ政治と金、違法献金問題が頻発したにもかかわらず、民主党は、鳩山前総理、小沢前幹事長らの証人喚問等にふたをし、議員辞職勧告決議案をも握りつぶしてきました。信なくば立たず、政治に一番大事な信頼を踏みにじってきたのが民主党政権であります。
 そこに、荒井、川端、蓮舫、三閣僚の実態のない事務所費問題。たった二時間だけの限定説明では、事実確認のしようがありません。なぜ全面公開できないのですか。これでは、疑惑がさらに深まったと言わざるを得ません。特に荒井大臣の事務所費には、少女漫画や下着まであるとの報道がありました。その説明も支離滅裂です。
 荒井大臣を隠すために予算委員会をやめて国会を閉じるんだと言われています。汚名返上というなら、荒井大臣、ぜひ全面公開して説明してください。それができないなら、菅総理がかつて言っていたように、潔くやめてください。川端、蓮舫両大臣も同じです。
 次に、沖縄の普天間基地移設の問題も、あいた口がふさがりません。
 最低でも県外移設、沖縄の青い海を埋めることは自然への冒涜、腹案がある、五月末に決着すると言い続けてきたのに、このありさまです。八カ月迷走を続けたあげく、名護の辺野古の現行案そのもの。我々の政権が誠意を持って積み上げてきた沖縄の方々との信頼は、こっぱみじんにぶち壊され、沖縄では、民主党政権に対する怒りが沸騰しています。
 この間、アメリカとの信頼関係は地に落ちました。オバマ大統領を、トラスト・ミーと言って翌日裏切り、その後、まともな会談も開けません。戦後日本の平和と安定、経済発展は、この日米同盟があったればこそ。これをずたずたにし、ゼロどころかマイナスにしてしまった民主党政権の責任は、国の安定の基盤を揺るがし、経済、産業を含め、はかり知れない国益を損なったという意味で、まさに万死に値します。
 菅副総理は何をしていたんですか。所管外だからだんまりですか。鳩山総理がこけるのを待っていたのですか。副総理は共同責任ではないのですか。
 岡田外務大臣、前原沖縄担当大臣、北澤防衛大臣も同罪です。嘉手納統合案から徳之島まで、実に多くの閣僚が思いつきも含めて無責任な発言を繰り返し、迷走を続けたあげく、頓挫しました。鳩山内閣の閣僚全員の責任です。
 しかし、関係閣僚は、そろいもそろって留任です。全く理解できません。菅内閣には、この問題についての責任感のかけらもないと言わざるを得ません。
 さて、口蹄疫の問題では、宮崎県の畜産農家を初め関係者に心からお見舞い申し上げます。国会としても万全の対策を講じることをお誓い申し上げます。
 しかし、民主党政権は、ここでも驚くべき危機管理能力の欠如、無能ぶりを露呈いたしました。
 宮崎県で四月二十日に感染が確認されてから、鳩山前総理を本部長とする対策本部を立ち上げたのが、一カ月おくれの五月十七日。赤松前農水大臣は、あろうことか、四月三十日から九日間も中南米を外遊。この間、山田副大臣も一週間農水省に出勤しておりません。無責任のきわみであります。
 そして、政府の対策は後手後手に回り、今や三十万頭に上る殺処分をしなければならない状況に追い込まれました。山田副大臣自体、五月の半ば、初めの埋却処分がおくれ、感染拡大を招いてしまったと述べ、初動のおくれと責任を認めています。にもかかわらず、大臣に昇格。
 菅内閣には責任という概念があるんですか。今や、感染は宮崎県全域に広がり、九州及び日本の畜産の危機です。非常事態を宣言して国会を延長して毎日審議をして対策に万全を期すべきとの申し入れを、十一日、仙谷官房長官に行いましたが、ナシのつぶてです。民主党政権の無策による人災にもかかわらず、危機感も責任感もゼロと言わざるを得ません。
 さて、日本経済は、リーマン・ショック後、私たちの自民党政権下で講じた経済対策によりようやく持ち直してきましたが、今まさに瀬戸際、正念場に来ております。
 経済効果の少ないばらまきで財政を悪化させ、成長回復に向けた処方せんもない、鳩山政権の経済無策は看過できない、経済政策を大転換し停滞を打開せよと読売社説が指摘をしておりますが、そのとおりだと思います。
 今の日本に必要なのは経済の成長戦略、大事なのは企業と生産基盤を国内に残すこと、そのための政策を我々自民党政権では進めてまいりました。
 しかし、今の民主党政権の政策は真逆であります。昨年十月、三兆円も景気対策のための補正予算を執行停止、今年度予算で二割も公共事業を削減、デフレを推進、円高を放置し産業の空洞化を促進、CO2の二五%削減を強行採決しました。本当にこれを二〇二〇年に実行すると、日本国内では、製造業、物づくりも、鉄鋼、セメント、鋳物といった素材産業も、エネルギー産業も、成り立ちません。まさに企業の追い出し政策です。
 この間、事業仕分けなるもので、科学技術予算を無駄と決めつけ、大幅に削減しました。蓮舫大臣の二番じゃだめなんですかとの発言が全世界の科学者、教育関係者、産業関係者から失笑と怒りを買ったのは記憶に新しいところですが、それだけでは済みません。日本はとうとう将来の成長の種になる科学技術まであきらめたのかという、誤ったメッセージとなってしまいました。
 今回の「はやぶさ」の帰還も同じです。世界に冠たる快挙と菅総理も口では言いながら、後継機の開発費を、我々の政権で十七億円で要求していたものを、事業仕分けでばっさり切って、何と三千万円。今後のめどが立たず、関係者は途方に暮れています。これが菅前財務大臣と川端文科大臣の成果ですか。確かなのは、民主党政権に成長戦略は全くないということであります。
 また、先日強行採決した郵政改革逆戻り法案も象徴的です。郵政を国営に戻して、受け入れ限度額を倍に、マネーを民間から国に還流させて国債に積むだけ。経済成長に何ら寄与することなく、財政規律を麻痺させ、財政破綻のそのときまでただ国債を買い続け、ある日突然、国債暴落とともに崩壊、破綻します。
 こんな愚かな間違いだらけの政策しか出てこない国に、だれが投資しますか。日本企業もどんどん海外に逃げ出しています。ギリシャの次は日本。そして、日本が破綻したときは、だれも助けられません。世界経済が恐慌に陥るときです。こんな破綻シナリオを回避するためには、参院選で民主党亡国政権に鉄槌を下し、我々自民党の成長戦略を断行するしかありません。
 このほかにも、繰り返されるマニフェスト違反のオンパレード。脱官僚をあきらめ、公務員改革は天下りフリー、年金も二年で集中的にやらない、医療制度は先送り、診療報酬も実質マイナス、B型肝炎訴訟は和解を先送り、子ども手当も満額断念、暫定税率の廃止もやらない、無料化と言っていた高速料金は多くは値上げ。今や、民主党マニフェストは、うそと詐欺の代名詞とまで言われる始末でございます。
 十回の強行採決を繰り返したあげく、法案の成立は戦後最低の五〇%台、政権運営の責任はみじんもありません。
 そして、連立政権も、鳩山前総理が辞職し、福島党首も県外、国外の約束をたがえられたあげくに更迭、亀井代表も郵政法案成立の約束を裏切られて辞職。政権発足当初の三党首は、すべて閣外に去りました。もはや連立政権の体をなしておりません。
 以上、民主党政権九カ月の、恐るべき無能、無策と迷走、混乱を指摘いたしました。
 それは、鳩山内閣から菅内閣にかわっても、表紙がかわっただけで、本質は変わりません。今や、民主党政権、菅内閣の存在そのものが、日本にとって災いのもととなっています。その存在が一日一日と続いていくことが、日本に最大不幸社会をもたらすことは明らかであります。
 鳩山前総理は、平成の脱税王でルーピーでした。小沢前幹事長は不動産王で、閣僚には、マニフェスト違反王からスキャンダル王まで盛りだくさんであります。

発言情報

speech_id: 117405254X03720100616_014

発言者: 大村秀章

speaker_id: 15995

日付: 2010-06-16

院: 衆議院

会議名: 本会議