穀田恵二の発言 (本会議)
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○穀田恵二君 私は、日本共産党を代表して、菅内閣不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
政治を変えてほしいという国民の期待とみずから掲げた公約を裏切ったことに対する国民の大きな怒りの前に、鳩山内閣は退陣を余儀なくされました。
鳩山内閣の副総理だった菅総理は、その政治のかじ取りに共同の責任を負っているのであります。ところが、菅総理には、その自覚も反省も見られません。
菅氏は、民主党代表選の出馬会見で、普天間基地問題と、政治と金について、二つの重荷を総理みずからがやめることで取り除いていただいたと言い放ちました。そして、所信表明演説において、これと同様の認識を繰り返したのであります。前任者がやめたことをもって、これだけ重大な問題を一件落着として水に流そうとする姿勢は、鳩山内閣を退陣させた国民の声を愚弄するものだと言わなければなりません。
国民に背を向ける菅内閣の姿勢は、この間の短期間の議論、論戦を通じても浮き彫りになっています。
第一に、政治と金の問題です。
代表質問で我が党は、菅総理に対し、民主党代表としてのリーダーシップを発揮し、小沢氏の証人喚問に応じるようただしました。しかし、菅総理は、民主党幹事長職を辞したことでけじめをつけた、国会招致は国会が決めることとの答弁を繰り返すだけでした。鳩山内閣を含め、政治と金の疑惑究明に一切応じようとしない民主党政権の対応は、自民党政権時代と比べても、異常なものです。
菅氏は、これまで、政治と金の問題が起こったとき、時の総理に証人喚問の実施を求めてきたではありませんか。手のひらを返したような態度をとる菅総理に、クリーンな政治を語る資格はないと言わなければなりません。
第二に、普天間基地問題です。
沖縄県名護市辺野古に巨大な新基地を建設する、米軍の訓練を徳之島初め全国各地に分散する、これが、移設先探しの迷走、逆走の果てに日米合意として鳩山内閣が残したものでした。自公政権時代の方針にUターンしたというだけでなく、より悪いものになったと言わざるを得ません。
ところが、首相指名を受けた菅氏は、真っ先にオバマ米大統領と電話会談し、県内移設の日米合意について、しっかり取り組んでいきたいと誓約したのです。どこの国の総理かと言いたい。
この態度は、菅氏みずからのこれまでの言明に照らしても、筋が通らないものです。民主党の要職にあった菅氏は、海兵隊撤退論、抑止力否定の主張を繰り返してきました。なぜ、みずからの主張を翻したのか、総理の本会議での答弁では、心変わりについてまともな説明はありませんでした。
県内たらい回しは許さない、移設先探しでなく基地撤去を、この沖縄県民の声は、後戻りのない不動の総意であります。日米合意後に行われた琉球新報、毎日新聞の合同世論調査では、辺野古移設に反対が八四%と、圧倒的な声となっているのです。日米合意の撤回、無条件撤去しかありません。この声を米国政府にぶつけることこそ、日本政府がなすべき仕事ではありませんか。逆の方向を向く菅内閣の姿勢は、不信任に値するものだと言わなければなりません。
第三に、国民生活と経済財政の問題です。
菅総理は、強い経済、強い財政、強い社会保障を掲げましたが、だれにとっての強さなのかが問われています。
経済のあり方についてはどうか。
大企業を強くすれば暮らしも経済もよくなるとした自民党流の経済政策の破綻は、今や明白です。労働者、中小零細企業に犠牲が押しつけられ、経済成長もとまりました。この大企業応援から国民生活応援の経済運営にかじを切るのかどうか、菅総理から明瞭な答弁はありませんでした。
そればかりか、試金石の一つである労働者派遣法改正問題では、製造業派遣、登録型派遣の原則禁止を言いながら、政府案は、穴だらけのざる法になっています。我が党はその抜本修正を求めてきましたが、菅総理は、内容を変更する考えはないと拒否したのであります。人間らしい労働のルールをとの願いに背を向けるものであります。
社会保障はどうか。
強い社会保障を掲げるなら、少なくとも、自公政権が進めた社会保障削減路線がもたらした傷跡を直すことに全力を挙げるべきです。ところが、傷跡の象徴たる後期高齢者医療制度について、菅総理は所信表明演説で一言も触れませんでした。民主党は、政権についた途端、直ちに廃止という公約を投げ捨てて、先延ばししました。そればかりか、うば捨て山の入山年齢を七十五歳から六十五歳に引き下げる新制度まで検討する始末です。公約違反と国民への裏切りそのものです。
財政のあり方についてはどうか。
日本経団連の四月の成長戦略に掲げられた法人税減税、消費税増税という方向を、民主党の選挙政策に盛り込むことについても否定しませんでした。
大企業減税の穴埋めに消費税増税という道は、財政再建にも社会保障財源にも役立たず、国民生活と日本経済を危機に導くものであり、我が党は断固反対するものであります。
以上、短期間で浮き出てきた菅政権の基本姿勢は、端的に言って、アメリカには忠誠を誓い、財界の求めにこたえるものだと言わざるを得ません。
予算委員会の論戦もやらず、ぼろが出ないうちに選挙に逃げ込もうとする菅政権の姿勢は、党利党略以外の何物でもないことを最後に厳しく指摘し、賛成討論を終わります。(拍手)