西郷泰之の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)
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○参考人(西郷泰之君) 大きく二つの御質問をいただきました。
一つ目ですが、入り込み方ということでございまして、日本の場合もそうなんですが、日本だけではなくて、私が詳しいのはイギリスなんですけれども、イギリスについてもやはりそう簡単にグレーゾーンないしは白の家庭に人が入るということは難しいです。
やっぱりイエローとかレッドゾーンになってきますと、そこについては一定の、イギリスの場合ですと登録制度があって、全国ネットでその登録された子供たちについて、ないしは家庭についての情報が共有されて、どこに引っ越しても一定の支援ないしはこれまでの支援の状況が見えるという仕組みがあるんですけれども、ただ、そういう困難家庭になる前の家庭に対して入っていく有効な仕組みというのは多分世界中にないんじゃないかなと思います。
ただ、先ほどちょっと申し上げたように、出産直後から、ないしは、本当ですとあれは出産前からですけれども、助産師さんがずっとかかわっているような仕組みとかいう、どの家庭でも頼りになる家庭外の第三者がかかわれるような軸となるような仕組みがないといけないのではないかとは思っています。そのはしりというか、それにつながる一つの方法として乳児家庭全戸訪問事業という事業がありますが、あれもこれからどんどん発展していってもらいたい事業かなと思っています。
ホームスタートに限って言いますと、ホームスタートの場合は外からの紹介ということになりますから、紹介があったところで行くんですけれども、比較的いろんな方たちから紹介があって、当然必要な家庭にすべて入っている状況ではないんですけれども、家庭について訪問が行われていることから、親御さん御本人がちょっと来てほしいなとか、保健師さんとか、頼りにしている保健師さんとかから声を掛けられて、じゃ、ちょっと利用してみようかと思ってくださる親御さん。
意外と日本は家庭に人を入れにくい雰囲気がありそうだということもよく言われますが、先ほど来のお話のこともあるんですけれども、介護保険制度のおかげもあって、やっぱり家庭の中で家庭外の人が活動をすると、支援をするということはあるんだということは、まあ子育て関係についてはほとんどされていませんけれども、そういう形態があるんだということは日本人は理解をしてきているので、まだまだ敷居は高いものの利用するようにはなってきてくださっているかなというふうには思います。
それから、オーガナイザーの養成ですが、オーガナイザーについては、例えば社会福祉士でなければいけないとか保健師でなければいけないとかいう決めはありません。それは日本もイギリスも、そしてホームスタートに取り組んでいる二十か国の世界の国々もありません。
ただ、じゃ、どうでもいいのかというと、そうではなくて、日本の場合ですと子育て支援についての経験がきちんと、十年とかあって、親御さんとかお子さんたちとのかかわりがきちんとできて、なおかつその活動の背景となる組織的な基盤もきっちりしているということなどを踏まえてオーガナイザーの研修に来ていただいて、二泊三日のオーガナイザーの研修を受けていただくんですが、当然そのオーガナイザーの研修を受けたからといって一人前のオーガナイザーにはなれません。
ということなので、組織の立ち上げからオーガナイザーの研修、そしてオーガナイザーとして一度試行事業をやってもらうんですね。その試行事業をやってもらって、試行事業を終わるというとこら辺まで掛けて七段階支援の局面をつくってありまして、その七段階で様々な支援をしながらオーガナイザーが一人前に仕事ができるようにすると。
そして、我々は東京に組織がありますから全国すべてを日常的に支援をするわけにいかないので、その近くのオーガナイザー同士の相互協力も位置付けていますし、それから、それぞれの地域ごとに専門家がいらっしゃいます。例えば、法律家もいらっしゃるし、ソーシャルワーカーもいらっしゃるし、保育士もいらっしゃる、保健師さんもいらっしゃると。そういう専門家たちによるアドバイザーグループをつくってオーガナイザーのバックアップをするという仕組みもつくったりして、安全な派遣、訪問を実現するような形になっております。