鳩山由紀夫の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 岡田議員の御質問にお答えをいたします。
まず、ハイチへの復興協力についてのお尋ねがございました。
私どもは、ハイチの実際のニーズをしっかりと検討をしながら、国際緊急援助隊、これによります医療活動、あるいは七千万ドルの緊急・復興支援、さらに国連PKOへの自衛隊施設部隊の派遣、こういったものを行うことに決めたところでございます。こういった支援はハイチ及び国際社会から様々御評価もいただいているところでありますが、一方で、やはり今回のケースを踏まえて、今後より迅速に緊急支援を行えないか検証作業を開始をしたところでもございます。
いずれにいたしましても、やはり震災国である日本として経験や知見を生かすことが重要だと、そのように思っておりまして、国際社会と協力をしてハイチの復旧復興に向けてこれからも積極的に取り組んでまいることをお約束をいたします。
それから、母からの資金提供に係る贈与税に関してでございますが、先ほどもお話を申し上げましたけれども、母からの資金の提供に関しては検察の捜査によって初めて解明されたところでございますが、私自身は何ら承知をしていなかったことも検察の捜査によって明らかになったことだと、そのように私は考えております。したがいまして、贈与税を免れようとか、あるいは私腹を肥やそうとか、そういう認識は全くありませんでした。既に贈与税、贈与として申告をして納税をいたしておりますけれども、これを脱税と判断するか否かの判断は国税当局が行うものだと、そのように思っております。
私の政治資金の問題に関しましては、捜査によって全容が解明をされ、処分の決定によって決着したと認識はしておりますけれども、国民の皆様方に御理解をいただくにはもう少し時間が掛かると思っておりまして、引き続き説明を尽くしてまいりたいと思っております。
御批判がございますでしょうから、様々な御批判には真摯に受け止めながら、国民の皆様の政権交代に懸けていただいた大変大きな御期待に対しても真剣に考えて、まずは改めるべきところをしっかりと改めて、御理解と御支持をいただけるように身を粉にして私に課せられた使命の遂行に全力を傾注をしてまいりたい、そのように考えております。
収支報告書の訂正についての御質問がございましたが、私の資金管理団体の収支報告書につきましては、検察による事実解明を真摯に受け止めて、今後、公判による事実認定の最終確定と検察に提出した書類の返還を待って数字の精査を行う必要があります。そして、二十一年分の収支報告の提出時期までには行うことを既に表明を申し上げているところでございます。なお、これまでも何度も御説明しておりますとおり、量的制限という制度については認識しておりまして、私が承知していないところで使われたお金でありますから、私には寄附をするという意思はなく、昨年の六月の修正と同様に貸付けとして処理をすることが法令に照らしても適切だと判断をしております。したがって、法令に反しているとは認識をしておりません。
小沢幹事長の問題についての認識、説明責任についてでございますが、小沢幹事長の政治団体の収支報告書の記載をめぐる問題については検察による強制捜査が行われており、いまだ捜査中であると、したがって事実関係はまだ解明されておらない状況でございます。したがって、今は捜査の進展を冷静に見守ることが肝要だと申しております。また、小沢幹事長の説明責任につきましては、御本人が検察の事情聴取にも応じて、記者会見も開いております。今後、更に説明責任を果たしていくことを御自身としても表明をしているというところでございます。
小沢幹事長の国会招致に関しては、政府として申し上げる立場ではありません。国会で是非御議論をいただきたいと思っております。
それから、拉致問題についてのお尋ねでございます。
大変岡田議員がこの問題に対して情熱を燃やしておられること、何よりだと思っております。拉致は絶対に許されないことだと、当然でございます。
施政方針で示しましたように、すべての拉致被害者が一日も早く帰国されますように、政府の総力を挙げて最大限の努力をしていくということでございますが、これは昨年、私も総理になりましてから拉致被害者の御家族とお会いをいたしました。その際に、自分の家族を早く帰してほしいという大変痛切な思いを伺ったところでございます。まさに、いのちを守る政府として一日も早い解決を約束を申し上げたところでございます。したがいまして、新たに設置をいたしました拉致問題対策本部の下で、情報収集や分析の体制というものを強化をして、具体的な行動を北朝鮮からやはり引き出していかなければなりませんので、関係国とも一層緊密に連携を強化をしていきたいと考えております。
それから、普天間の飛行場の移設問題についての御質問でございますが、名護市長選挙の結果は、やはりこれは稲嶺市長が誕生したというのは名護市民の皆様方の民意の表れの一つだと、そのように受け止めております。一方で、当然、この問題は国が最終的に責任を持って具体的な移設先を決定をするというものでございます。
その移設先について申し上げれば、現在、沖縄基地問題検討委員会で精力的に議論を行っているところでございまして、まさにゼロベースで幅広く検討をしているところでございまして、現時点で私が言及することはありません。
いずれにしても、普天間の飛行場の危険性を考えれば一刻も早く移設先を見付けなければなりません。地元の理解をしっかりと求めながら、また米国にも理解を求めて、すり合わせを行って、五月末までに具体的な移設先を決定をしてまいりますから、是非そのように御理解を願いたい。
インド洋での補給支援活動についての御質問でありますが、過酷な環境の下で大変に高い士気と規律を保ちながら補給支援活動をなさってこられた自衛隊員の皆さん方に対しては、心から敬意と感謝を申し上げたいと思っています。したがいまして、二月の六日でございますが、私としても直接ねぎらいの言葉を掛けさせていただきたいと思っております。
補給支援活動については、一定の成果を決して否定、すべて否定しているわけではありませんが、一方で、補給回数が一時期に比べてかなり減少してきたということで、補給支援活動の意味合いが小さくなってきたというのも、これも実態として事実だと申し上げてまいりました。
補給支援活動は終わったわけでありますが、政府としてはテロの根源を絶つということは大変重要だと思っておりまして、主としてアフガニスタンにおいては民生支援を中心として引き続いてテロ対策の取組に主体的に行動してまいりたいと、そのように考えております。
日米関係、日中関係のバランスのお尋ねがございました。
言うまでもありません、アメリカは日本と基本的な価値を共有する唯一の同盟国でございます。そして、日中関係は我が国にとっても大変重要な二国間関係の一つであることも認識をしております。昨今、軍事力が増強されてきているというようなことには注視をしなければならないことも言うまでもありませんし、透明性も求めていきたいと思っております。日米同盟というものを基軸にすればこそ、我が国として中国を含むアジア各国との協力関係を高めていくことができると思っておりまして、日米関係と日中関係のバランス論みたいな考え方を取るつもりはありません。
日米関係についての御質問が更にございましたが、日本が米国から軽視、無視されようとしているという指摘は当たってはおりません。オバマ大統領の一般教書演説のほとんどはまさにジョブ、ジョブ、ジョブというお話でございまして、米国内の諸課題に割かれております。かつて経済摩擦が大変大きかったときに日本が言及されたことはありますが、日本の言及がないということは何ら不自然なことではありませんで、特段のコメントする立場ではありません。
日米同盟は我が国の外交の基軸でありまして、同時に、オバマ大統領自身が米国にとって不可欠であると累次の機会に述べているところでもございます。これからも日米関係、特に日米同盟五十周年を機に更に深化をさせてまいりたいと思っております。
コンクリートから人への考え方についてのお尋ねがございました。
まさに私は、決してコンクリートを悪者扱いするつもりで申し上げているつもりは一切ありません。ただ、コンクリートから人へという象徴的な言葉は、大規模な公共事業が国民にとって本当に必要なものかどうかというものをやはりもう一度見極める必要があると、財政も決して豊かではない状況であるということであって、必ずしも必要でないものは中止をしながら、真に必要なインフラに関しては十分にこれからも戦略的に財政等を検討しながら進めていくという認識でございまして、決して建設業あるいは関係の方々のなりわいと誇りというものを傷つける趣旨ではありません。
景気対策における公共事業の役割あるいは整備新幹線の話がございました。
公共事業が当然地域経済の下支えあるいは雇用創出などにおいて一定の役割を果たしてきていることは事実でありまして、そのことは認識をしております。ただ、一方で、人口が減ってきている、また少子高齢化だ、財政も大変厳しいと、こういう我が国の置かれた状況を考えたときに、貴重な財源というものを有効に活用していかなければならないということでございまして、従来型の公共事業依存型の産業構造というものに関しては、大胆に見直していかなければならないという発想を私どもとしては取っているということでございます。
整備新幹線に関して申し上げれば、厳しい財政の制約もございますが、こういったことを考慮して、整備の意義を十分に検証した上で、国民の皆様方の理解を得ながら計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
それから、温室効果ガスの二五%削減の道筋、あるいは国民負担に対する御質問がございました。
私がこのいわゆる二五%削減というものを提案をしたのは、地球温暖化対策に向けてまさに、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、アメリカとか中国、こういった主要排出国の背中を押さなければならないと、日本だけが高い目標を掲げてもいかぬという意味で、あえて目標を掲げながら先進国、主要排出国の合意が必要だということも申し上げてきたわけでございまして、そういう意味で、COP15、最終的に留意事項が付いたわけでありますが、それなりのものができたと、そのようには考えております。
ただ、これをいかに実現していくかと、国内の対策が大変重要だと思っておりまして、エコカーあるいは省エネ家電などの導入支援策、これはもう既に行ってこられたわけでありますが、さらに国内排出量取引制度、再生可能エネルギーの固定価格買取り制度、さらには地球温暖化対策のための税制といったものをしっかりと整備していく必要があります。また、やはり国民の皆さんの意識というものに促すことが大事だという思いの下で、チャレンジ25キャンペーンを小沢環境大臣の下で国民運動として起こしているところでございまして、あらゆる政策を総動員していきたいと考えております。
この負担の部分に関しては、従来のモデル分析が必ずしも正確でなかったということでございまして、これは、むしろプラス面なども十分に考慮していく中で今検討しているところでございます。
憲法改正についてのお尋ねがございました。
私がこの首相という立場においては特に重い憲法尊重擁護義務があると、課せられていると思っていると申し上げたのは、決して憲法の解釈論として申し上げたわけではありません。首相の立場にある者の政治姿勢、私の意思として申し上げたところでございます。
憲法改正は、できる限りこれは当然、両院議員における与野党の大多数の意見の一致を得て、すなわち、できる限り国民の多くの皆様方の広い意見の一致を得て行われなければならないものだと、そのように考えております。一党一派やあるいは内閣が憲法改正を声高に叫んだり、手続を強引に進めたりすると、かえってむしろ与野党間、党派を超えた建設的な憲法論議の機運というものを萎縮させてしまうんじゃないか、そのように思っておりまして、そのことはこれまでの経緯を見ても明らかではないかと思います。
したがいまして、憲法の在り方については、まず各党の中でそれぞれしっかりと議論をしていただいて、その上で、与党、しかる後に与野党間でしっかりと協議をして決めていくべき問題だと、そのように申し上げているところでございます。憲法審査会の始動の問題も同じでございます。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣亀井静香君登壇、拍手〕