鳩山由紀夫の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 鈴木陽悦議員から、秋田の声の集配人というお立場からお人柄のにじみ出る御質問をいただきました。一つ一つお答えを申し上げたいと思います。
まず、二十二年度予算に関する御質問でございますが、確かに私どもには族議員というものがおりませんので、平成二十二年度予算におきましては予算の全面的な組替えが政治主導で行うことができた、そのように思っておりまして、めり張りを付ける予算案をつくらせていただいたと。一つは、公共事業費、先ほどもお話がありましたが、一八・三%減とする一方で、社会保障関係費は九・八%増、また文教科学振興費は五・二%増と、大変これは今までの政権では決してあり得なかったようなめり張りの付いた予算ができたと、そのように考えております。
また一方では、税収が大変に落ち込んでいるという厳しい財政事情の中で、子ども手当などのマニフェストにかかわる政策に関しては、必要な財源三兆円は国債発行によらないでつくり上げたということでございまして、事業仕分など歳出の削減などを行って確保したことでございまして、このような大変大胆な見直し、めり張りの付いた予算ができたということは、国民の皆さんのおかげで政権交代ができたそのおかげだと、改めて感謝を申し上げたいと思います。
地域主権についての御質問でございますが、地域主権の実現はこの内閣の一丁目一番地だと、重ねて申し上げたいと思っております。すなわち、いわゆる補完性の原理に基づいて、地域のことは地域の皆さんでお決めになることができる、そういう国と地域の在り方に大きく変えていきたいと、そのように思っておりまして、まずはその第一歩として、地域において不必要な義務付けあるいは枠付け、こういったものを一切廃止をする、やめるということ、さらには権限を地方に移転をさせ、ひも付きの補助金の一括交付金化などを行って財源を手当てをしてまいりたいと、地域主権に向けて工程表というものも用意させていただいて着実に地域主権を進めてまいりたいと考えております。
その地域活性化についてのお尋ねでございますが、まさに鈴木議員がお話をされましたように、地域の資源を地域で生かす、地産地消というと地域のものを地域で消費するという話でありますが、地域でむしろ生かすという意味での地産地生という活動、発想に対して共感を覚えるものでございます。いわゆる消費だけではなくて様々、例えばお話にありましたように、多様な地域資源あるいは観光資源というものを地域で生かすという取組を政府としても支援をしてまいりたいと考えているところでございます。戸別所得補償制度あるいは六次産業化といったものも併せて進めていくことによって、地域の活性化に十分に資する施策を行うことができると考えております。
地域の活性化についての重ねての御質問でございましたが、これまでの国の地域振興策ということから考えると、選択と集中という視点がやはり欠けていたと申し上げなければなりません。日本中に同じような何とか銀座というようなものを造るような箱物偏重で、地域の個性を伸ばし自立を促してこなかったということを反省をしなければならないと思っておりまして、地方の中心市街地がシャッター通りになってしまっておりますことを考えれば、地域の経済が大変厳しい状況にある、地盤沈下が起きているということは否めない事実だと思っております。
したがいまして、こういうものを解消していくために、まず一つは、これはNPOなどの新しい公共との連携の下で、特区制度などをうまく活用して、地方の創造力あるいは文化力といったもの、観光なども先ほどお話がありましたが、こういった芽を育てることなどを通じて、地域の資源を十分に活用した地域活性化というものを行うことが必要だと思っております。
また、どのようにということでございましたので、本年六月を目途に新成長戦略というものを取りまとめることといたしまして、もう内容は十分に御存じでありますのでここで改めて申し上げませんが、地域活性化のための施策に関して抜本的な改善を図ってまいります。
少子高齢化対策についてでございますが、少子化対策と高齢化対策、今まで従来の政権、ややもするとやはり高齢化に対しては十分な手当てがあるけれども、少子化対策というものがかなり不十分であったということでございまして、そのことからかんがみて、我々は、やはり子育ちというものを社会で支援をするための少子化対策というものに大きな力を与えることが大事だと、そのように考えておりまして、子ども手当あるいは高校の無償化というものを実現してまいりたいと考えております。
言うまでもありませんが、高齢化の社会対策に対してはその重要性を十分に認識しておるわけでありまして、お年寄りの皆さん方が不安を感じているような医療と、あるいはぼろぼろにされてしまった年金記録問題を解消していく問題、年金の問題の抜本的な改革とか、あるいは介護の問題などにも充実強化に取り組んでいくことが重要であることは、これは論をまたないところでございます。
それから、今後の教育支援についてでございますが、平成二十二年度におきましては、今お話し申し上げましたように、高校の実質無償化というものを始め、かなり施策の充実を図ってまいりました。文教科学費、先ほど申し上げましたように五・二%増と増えたところでございまして、新しい未来を切り開くという意味におきまして基本となるのはまさに人を育てる教育であることでございまして、今後とも社会全体として教育に大きな資源を振り向けてまいりたいと思っております。
日本全体の借金についてのお尋ねがございました。
先ほど一般の御家庭の例でのお話もされたわけでございまして、まさに御指摘のとおり我が国の財政状況は先進国の中で最悪の水準であると、残念ながらこれは事実だと思っております。
こういう中で、しかしながら財政規律をどのように守っていくかと。ぎりぎりのところで国債市場の信認を保たなければならないと思っておりまして、本年の前半には、複数年度を視野に入れたいわゆる中期財政フレームを策定をいたしますとともに、中長期的な財政規律の在り方を含みます財政運営戦略というものを策定してまいりたいと思っております。新政権は大変な多額な国債残高、債務というものを引き継いでスタートをしたわけでございますけれども、財政健全化に向けて大きな道筋を示してまいりたいと思います。
ただ、これはやはり長期的な視野に立ってみれば、これはいわゆる中央集権的な国の在り方からもう抜本的に地域主権の国家にする、国というものをできるだけ小さくして、地域で自主的にある意味での財源も見出していけるような地域主権国家にしていくことによって最終的な財政の健全化の道筋を付けることができる、私はそのように確信をしているところでございます。
最後に、国民との肌感覚を共有しながら改革に取り組む決意について述べよという話でございました。
鈴木議員がお話しされましたように、はだしで田んぼに入って大地を踏み締めていかないと土や水のぬくもりというものを感じることができない、息遣いというものもそこで初めて分かるんだという御指摘は、まさにそのとおりだと思っております。
新しい政権の最大の原動力は、まさに国民の皆さんのお力によって政権交代ができたわけでありますので、国民の皆さんのお声というものをとことん大事にする政権というものをいかにつくり上げていくかということだと思っております。したがいまして、できる限り現場に、国民の皆様方のところに足を運んでいきながら、生活の場あるいは生産の場の皆様方の御意見というものを徹底的に伺ってまいりたいと、耳を傾けてまいりたいと思っております。
マニフェストあるいは三党合意は、まさに生活の現場の真摯な声を受け止めてつくり上げたものだと、そのようにも考えておりまして、その意味において、まずは二十二年度の予算案の成立と着実な執行というものを行うことが大事でありまして、そのことによって日本丸のかじ取りの重責を果たしていきたい、そのように考えているところでございまして、国民の皆様方の御期待に、山積する課題に正面から挑戦をしながら解決をしてまいりたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。
残余の質問については、関係大臣から答弁をいたさせます。(拍手)
〔国務大臣原口一博君登壇、拍手〕