阿部知子の発言 (本会議)

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○阿部知子君 社会民主党の阿部知子です。
 ただいま議題となりました政府提出の平成二十二年度補正予算に関しまして、社会民主党・市民連合を代表して質問をいたします。(拍手)
 冒頭、去る十月二十日奄美を襲いました豪雨によってお亡くなりになられた三名の御高齢者の方々、また、被害に遭われた皆様に、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、迅速な救援に当たられ、復興支援のために御尽力いただきます皆様に、心より敬意を表します。
 さらに、ほっとする間もなく奄美地方を台風十四号が襲いました。避難所等での生活でいかばかりの御不安があろうかと思うときに、この間の異常気象や多発する自然災害の背景にございますいわゆる地球温暖化への取り組みは、待ったなしであると思います。
 そこで、菅総理にお伺いいたしますが、温暖化対策基本法や環境税へのお取り組みは、いかが進められるのでしょうか。
 また、奄美の災害にあっては、道路、ガス、水道、電気、通信などの生活インフラがずたずたにされる中、海上保安庁の巡視船が御高齢者や御病人の搬送に当たり、それが人的被害の拡大を防いだと思います。
 日本は島々から成り立つ国であります。今後、こうした島々の防災対策にどうお取り組みになるのか、松本防災担当大臣にお伺いをいたします。
 さて、リーマン・ショック以降、我が国の経済は低迷し、雇用情勢も悪化の一途をたどる中、さらに株安、円高などの状況が襲い、年末に向けては景気の二番底が懸念されます。そうした中で組まれる補正予算でありますから、当然、菅総理にあってはどこに力点を置かれるのか、まず明らかにしていただきたいと思います。
 社民党は、既に、去る八月の二十七日、地方、雇用、社会保障、格差、貧困対策に大きく寄与する四・七兆円の経済対策を要望いたし、あわせて、この間、悲惨な児童虐待事件の多発に対して、総理その人を本部長とする児童虐待対策本部の設置を求めてまいりましたが、果たして菅総理の御答弁やいかにと伺います。
 さらに、こうした経済対策以外に、実は、我が国の社会の不安定化を増長し、さらに、社会保障の空洞化を招いておるところの非正規雇用の増大に対して、労働者派遣法の改正を社民党としては強く求めてまいりました。菅総理も、暮らせる賃金、あるいは人間的な働き方を旨とする社会を第一と考えておられると思いますが、労働者派遣法の改正の取り組みに、どのように迅速に進められるのかについてお伺いをいたします。
 こうした内政問題以上に、今我が国を覆う外交上の問題あるいは国際情勢は、さまざまに大きな難題が山積してございます。中国、アメリカ、ロシアなどの大国との間に惹起する問題もしかりでありますし、また、円高対策一つにしても、G8やG20などの国々との協調なくしては事を運ぶことができません。
 新政権発足以降、政権の未熟さあるいは相手国との重層的なパイプの不在によって必ずしも十分な信頼関係が得られていない現在の我が国にあって、さきの鳩山政権にあっては友愛を外交の理念として掲げて取り組んでこられたことと思いますが、果たして、菅総理には、そもそも外交哲学の根本に何を置かれるのかをお伺いいたします。
 あわせて、この間、APECを控えて、菅総理は、突如、TPPへの加盟検討を打ち出されました。国際化する社会の中で、FTA等の重要性は十分理解しながらも、なぜ、アメリカが主導し、また、日本とのさまざまな障壁を抱えるこのTPPを優先させるのか、国民には全く説明がございません。
 政権交代以降、東アジア共同体を掲げ、中国、韓国を含むASEANプラス3あるいはASEANプラス6など、経済連携の中軸には東アジアを置くことを戦略的に展望してきたはずでございます。ここに至って、TPPを突如持ち出され、そして、この大きな戦略の変更を行おうとする菅総理の意図とは何であるのか、きちんとお話をいただきたいと思います。
 あわせて、食料の自給率、地域の疲弊や第一次産業の再生に対する諸策は緒についたばかりであります。この米価の下落を前に、農家は戸別の所得補償制度の先行きをかたずをのんで見守っております。国民にも全く説明がされておらないままTPPの加盟検討を進められる菅総理は、私は、国民不在の政治と思わざるを得ないと思います。
 最後に、肝炎対策についてお伺いいたします。
 菅総理は、かつて厚生労働大臣として、薬害エイズ問題へのお取り組みを高く評価するものですが、であれば、肝炎対策についても、まず、原告の皆さんとお会いになり、悲惨な生活実態をきちんと受けとめて、行政の責任を明らかにして謝罪するところからすべては始まると思います。
 国民の生活が第一を掲げた民主党政権には、ぜひとも、今、円高に打ちひしがれ、この先行きを懸念する多くの中小企業者や地域経済の疲弊の中に苦しむ皆さんに対してしっかりと下支えをするのだという決意を持って、この補正予算に取り組んでいただきたいと思います。
 以上をもって私の質問といたします。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅直人君登壇〕

発言情報

speech_id: 117605254X00620101104_025

発言者: 阿部知子

speaker_id: 26143

日付: 2010-11-04

院: 衆議院

会議名: 本会議