自見庄三郎の発言 (本会議)

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○自見庄三郎君 ただいま院議により永年勤続二十五年の表彰の栄に浴し、心からお礼を申し上げます。また、輿石東先生より身に余るお祝いの言葉をいただき、恐縮に存じます。本当にありがとうございます。
 私は、衆議院と参議院の両院にわたる政治活動にかかわってきました。それにもかかわらず、通算していただいての表彰だけに感激ひとしおであります。
 私は、昭和二十年、敗戦の年に生まれました。三歳のときに開業医であった父を失い、六人兄弟の末っ子として母子家庭に育ちました。我々の世代は、七〇年安保闘争による学園紛争に遭遇し、多感な学生時代を過ごした世代でもあります。
 私は、昭和五十八年、三十八歳で衆議院議員として奇跡の初当選をして以来、一隅を照らすを信条としています。五年前の郵政選挙により、私は、自分の政治的信念に逆らい踏み絵を踏むことはできませんでした。刺客によって衆議院選挙で落選し、いったんは政治生命を絶たれました。落選という天が与えられた試練を前進の糧とし、一年十か月を経て、ぶれない保守を唱える国民新党に入党し、平成十九年の参議院選挙で全国比例区で当選をさせていただきました。国民新党を結党した先人、同志、支援者の方々のおかげであり、幾ら感謝してもし過ぎることはありません。
 衆参両院、小、中、大の三選挙区制度を経験し、与党、野党、与党、野党、与党と貴重な経験をさせていただきました。そのことにより、与党というフィルターを通じてしか見えない日本社会の姿、人の心、野党というフィルターを通じてしか見えない日本社会の姿、人の心があると分かりました。一方にだけ偏していては、現代の日本社会と日本人の心の全体像が見えにくいと実感をいたしました。異なる視点や観点であっても、どちらもそれは現代の日本社会と日本人の心の多様性であるのだということを深く認識をいたしました。
 国会議員歴二十五年に当たる本年六月、民主党、国民新党による菅連立政権の金融・郵政改革担当の国務大臣に図らずも任ぜられました。さらに、九月十七日には、菅改造内閣において再任されました。誠に感謝に堪えません。郵政担当は、平成九年、第二次橋本改造内閣において郵政大臣を務めたことに続く重責であります。
 この夏、私は米国と中国を訪れました。米国では、金融の分野で一昨年のリーマン・ショックを受け、金融規制改革法、いわゆるドッド・フランク法が成立いたしておりました。市場を自由にし、とにかく競争にゆだねるべきだとの従来の方針を転換し、金融不安の再発防止、消費者保護等のために必要な規制を講ずべきだという法律であります。いわゆるハイリスク・ハイリターンの考え方が米国においても是正されつつありました。
 一方、中国では、都市部が目覚ましい経済成長を遂げる一方、農村部との格差是正が課題とされております。中国でも郵便局ネットワークを通じ、郵便サービスに加え、貯金、保険の三事業一体のサービスを提供し、多くの農村部の方々の暮らしを支えていこうとしております。
 郵便局の三事業一体やユニバーサルサービスの実現は、我が国だけではなく世界の様々な国々で重要な政策課題となっております。守るべき価値は守る、国民、利用者の視線に立った郵政改革の実現に努めてまいらねばならないと思っております。
 私は四十年間医師であります。医療も政治も、人間こそが主人公でなければならないと確信をいたしております。かつての共産主義のドグマ、冷戦の崩壊後、しょうけつを極めた新自由主義の金、マーケットが主人公とする考えには決してくみすることはできません。
 政治家にとっては世界観、歴史観、国家観、価値観が大切だと考えております。先輩から、政治家とは鳥の目と虫の目を持つべきだとも教えていただきました。政治の世界に教科書はありません。しかし、政治の世界では手段の正しさとともに結果のいかんが問われます。このことを心に刻み、重い責任を一歩一歩、いや半歩半歩果たすために全身全霊を尽くしていくしかありません。
 議員を始め多くの皆様方の御指導を切にお願いをいたします。
 最後に、いま一度、至らぬ私を親身になって支えてくださった郵政関係、医療関係の後援会の方々、そして何よりも私の地元、北九州、筑豊、京築の皆様方、秘書を始め事務所のスタッフと、特に我が妻礼子、息子、我が娘にも感謝し、謝辞といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
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発言情報

speech_id: 117615254X00420101022_006

発言者: 自見庄三郎

speaker_id: 4656

日付: 2010-10-22

院: 参議院

会議名: 本会議