笠井亮の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、在日米軍駐留経費負担特別協定に反対の討論を行います。(拍手)
 討論に入る前に、このたび三月十一日に発生しました東日本大震災の犠牲となられた方々に対し謹んで哀悼の意を表するとともに、被災者の皆さんに心からのお見舞いを申し上げます。
 戦後未曾有の大震災に直面し、今、何よりも優先して、被災者の救援と復旧復興に国の総力を挙げて取り組まなければなりません。そのためには莫大な経費が必要となることは必至であります。
 そうしたときに、今後五年間にわたって総額一兆円もの在日米軍駐留経費を日本が負担することは、到底認められません。
 日米地位協定第二十四条は、「合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、」「日本国に負担をかけないで合衆国が負担する」、このことを原則に定めています。駐留軍労働者の基本給や諸手当、光熱水料、米軍の訓練移転費などの経費は、本来アメリカが負担すべきものであり、日本が負担する義務はありません。
 にもかかわらず、特別協定は、一九八七年、アメリカが、当時の急激な円高を口実に、駐留軍労働者の労務費等の負担増を求め、日本政府がその圧力に屈して締結されたものであります。
 当時、政府は、暫定的、特例的、限定的な措置で五年間に限ったものであり、いわゆる思いやりを際限なく広げるという趣旨ではないと説明していました。ところが、その後、二〇一〇年まで二十三年間、合計六回の改定を繰り返し、負担項目と負担額を次々に増大させ、労務費の本体である基本給の負担を初め光熱水料や訓練移転費の負担にまで拡大してきました。日米地位協定第二十四条の原則に反して、いわば別建ての恒常的制度として固定化してきたことが問題なのであります。
 そればかりか、今回の特別協定は、現行協定よりさらに日本側負担を増大させるものとなっています。
 一つは、特別協定の期限を、過去二回の改定で二年間、三年間としていたものを、五年間とし、総額一兆円にしたことです。
 さらに、労務費及び光熱水料の一部を削減すると言いながら、その削減分は米軍住宅への環境対策費に充当することにし、提供施設整備費は増額になり、全体の水準はこれまでの一千八百八十一億円で、全く削減になっていないのであります。
 また、米軍再編に係る訓練移転の拡充と称して、米軍の訓練移転先を、従来の日本国内から、米国の施政のもとにある領域にまで広げました。地理的には無限定で、該当する航空機、訓練回数の限定もなく、負担割合についても何ら明記されていません。
 なぜ、米軍が米国内で訓練する費用まで日本が負担しなければならないのか、全く納得できません。
 アメリカは、昨年二月に発表したQDRと、ことし二月に発表した国家軍事戦略の中で、自国の軍事費削減に関連して、削減措置は我々の集団安全保障へのパートナー国の貢献に影響を及ぼす可能性があるとして、同盟・友好国の連携強化を強調しています。
 特別協定の締結は、こうしたアメリカ自身の軍事費削減を日本の国民の血税で穴埋めするものであり、断固反対であります。このような負担をホスト・ネーション・サポートの名で合理化することは断じて許されません。
 思いやるべきは、米軍ではありません。今、未曾有の大震災で苦難にあえいでいる被災者、国民の支援に、総力を挙げて復旧復興に取り組むべきであり、米軍思いやりの本特別協定はきっぱりやめるべきであります。
 以上、反対討論とします。(拍手)

発言情報

speech_id: 117705254X01320110331_014

発言者: 笠井亮

speaker_id: 27017

日付: 2011-03-31

院: 衆議院

会議名: 本会議