山口壯の発言 (本会議)

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○山口壯君 民主党の山口壯です。
 このたび議題となりました東日本大震災復興の基本方針及び組織に関する法律案並びに内閣法及び内閣府設置法の一部改正案について質問します。(拍手)
 東日本大震災の発生から、はや二カ月余り、改めて、震災により亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、御遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。また、負傷された方々、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
 十六年前の阪神・淡路の大震災のときも大変でしたけれども、今回の大震災は、幾つもの県をまたぐ規模もさることながら、それぞれの県において状況も異なっており、福島県においては、原発事故という極めて異例の事態となっています。
 先日も被災地に行きましたが、田んぼに多くの車と船がまだそのまま転がっているのみならず、代々大事に耕してきた田んぼが深いヘドロに覆われたさまは、復興作業の大変さを思わせるに十分でした。漁港も壊滅状態のまま、もはや堤防もなし。瓦れき処理の作業もまだまだ続きます。その中で、それぞれの地域が、何とか力を振り絞って、立ち上がろうとしています。
 今回の復興においては、地域のニーズを酌み上げた被災自治体主導の復興とする方がよい、すなわち、地方の立案を政府がバックアップするとのスタイルが求められていると考えますが、この点は政府提出法案において確保されているのでしょうか。お答えください。
 基本法案をめぐる一つのポイントは、復興庁についてです。
 復興庁について、政府案では、附則に再検討条項を設け、急ぐので、とりあえずは今の省庁体制で復興施策を実施するが、やってみて、状況を見きわめ、復興庁を設置した方がよいと判断すれば設置するとなっています。
 確かに、復興施策について、復興庁をつくるまで待つというわけにはいかないので、今は復興庁の設置なしにスタートするとしても、将来、復興が本格化するような段階では、総理を長とする閣僚級の復興対策本部のようなハイレベルの本部組織で引き続き進めることが本当に適当かどうかについては、今、決めつけてしまわない方がよいと思います。
 私自身は、四六時中復興のことを考え続ける省庁がいずれは設置されるべきと考えます。将来の復興庁設置など、復興推進体制の見直しの有無について、官房長官の見解を伺います。
 菅総理、今回、内閣法の改正により大臣を三人ふやすことになっており、そのうち一人は、復興基本法案の第八条において東日本大震災復興対策担当大臣とすることが読み取れますが、あとの二人はどのような担当をお考えでしょうか。他の政務三役の増員についても、先ほど官房長官から復興対策本部の現地本部長にするとの説明がありましたけれども、全体としてどのような構想をお持ちか、お伺いします。
 なお、自民党提出法案では復興再生院を設置することとなっていますが、復興再生院が設置されるまでの間、復興再生基本計画の作成や復興再生の推進のための取り組みは、だれが、どのような体制で行うのでしょうか。また、復興再生院が実施する事業範囲について明確ではなく、各省庁で行っている事業との関係や権限の切り分けはどのようになるのか、自民党の法案提出者の方に伺います。
 今回は国家戦略的見地もしっかり持ちながら復興を進めなければならないとの点について、だれも異論はないと思います。玄葉国家戦略担当大臣、復興のグランドデザインについてどのように考えておられますか。お聞かせください。
 福島の原発の事故については、見えない放射能の恐怖の中で現場で闘っている作業員の方々をアメリカの雑誌はヒーローとたたえました。本当に誇りに思います。
 今、私たち民主党の原子力事故影響対策プロジェクトチームでは、先日の賠償スキームに関する集中的な議論を経て、さらに、事故の根本的解決に向けてさまざまの提言を取りまとめつつありますが、私は、原発については、これまで日本には少々おごりがあったのではないかと危惧しています。
 原子力技術から、平和利用の原子力発電、軍事利用の原爆へと派生しました。極言すれば、原発は原爆と裏表の関係であり、原爆を持っていない日本としては、何か事故が起こった際の危機管理について、原爆を持っていて、その事故時の手順を決めている米、英、仏、ロに、本来、もっと頼るべきではないでしょうか。
 福島第一原子力発電所の事故について、アメリカとイギリスを中心とした原子力のエキスパートを日本に連れてきて世界最強のチームをつくり、解決策をまとめると同時に、世界に向けて統一的に発表もしていくという案について、官房長官、いかがでしょうか。
 総理が今月のフランスのサミットに出席される際、そのようなチームをつくりたいから協力してくださいと素直に言うと、かえって世界は安心するのではないかと思います。
 原子力発電については、戦後一貫して国策として進めてきたことから、国として、もっと責任感を感じさせる対応が求められます。加えて、今回の福島第一原子力発電所の事故を通じて明らかになりつつあるように、原子力発電という巨大リスクを電力会社が一民間企業として抱えることはもはや無理です。
 識者の一人、例えば大前研一氏は、原発事業を続けるのであれば、国が公営公社のようなものをつくってやるしかない、国そのものが原子力発電を行って東電や東北電力などに売電する、電力会社としては、火力、水力その他の発電は、望むなら継続していいが、民間や外資の発電事業への参入は自由化すべきと主張しています。
 また、昨日、菅総理は保安院の独立にも言及されたと報道されています。今後の原子力政策について、政府の考え方をお聞かせください。
 他方、原子力損害賠償について、一刻も早く被災者の方々への支払いが可能になるように、十三日に菅総理を交えた閣僚会合で決定された賠償スキームについて、今国会に法案を提出し、成立を期すべきと考えます。菅総理の決意をお述べください。
 進化論を説いたダーウィンは、なぜ、大きな恐竜たちが滅び、小さな哺乳類が生き延びたかについて、強いものが生き残るのではない、賢いものが生き残るのでもない、みずからを変えるもののみが生き残ってきたのだと言ったと言われています。この言葉は、今、我々国会議員の胸に深く突き刺さるのではないでしょうか。まず、国会の私たちが変わりましょう。
 復興基本法案として、政府案と自民党案との間に違いはありますが、心を尽くし、知恵を尽くせば、一本の白い道が必ず見つかると思います。でなければ、余りに多くの亡くなられた方々に申しわけが立ちません。
 第三の国難を乗り越えるために、みんなで、頑張ろう日本。お願いします。(拍手)
    〔内閣総理大臣菅直人君登壇〕

発言情報

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発言者: 山口壯

speaker_id: 5061

日付: 2011-05-19

院: 衆議院

会議名: 本会議