菅直人の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(菅直人君) 遠山清彦議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、第二次補正予算及びその後の補正予算についての御質問、これに一括してお答えを申し上げます。
 五月の二日、四兆円規模の補正予算が成立をいたしました。まずは、第一次補正に盛り込まれた瓦れき処理、仮設住宅、ライフラインの復旧などの事業を迅速かつ着実に実施し、復興の基盤をつくることが必要だと考えております。
 復興については、復興構想会議で創造的な復興について御議論をいただいており、六月末に提言をいただくことになっております。また、自治体の具体的な復興計画なども順次出されると聞いておりまして、そうしたものも踏まえて検討する必要があります。
 したがって、当面、一次補正予算の執行に全力で取り組んでまいりますが、その上で、今後の補正予算については、講ずべき施策の必要性、緊急性など、その中身や時期を見きわめつつ検討を行ってまいりたい、このように考えております。
 次に、復興基本法の国会提出時期についての御質問をいただきました。
 今般の大震災は、大規模な地震と津波に加え、原発事故が重なる未曾有の複合災害であり、その被害が極めて広い範囲に及んでおります。このため、阪神・淡路大震災の経験を踏まえた緊急災害対策本部を設置し、さらに原子力災害対策本部を設置して、被災者の救助、支援、災害復旧と原発事故への対応に全力を挙げてきたところであります。
 その上で、震災からの復興を強力に推進するため、今回、復興対策本部などの設置を盛り込んだ復興基本法を提案したところであります。
 次に、復興庁の早期設置と復興特区の制度の創設について御質問をいただきました。
 復興の推進体制については、種々の傾聴に値する意見が存在すると承知しておりますが、例えば、御指摘の復興庁のような新たな官庁を設置するのであれば、その組織や機能等の詳細について、この法律の施行の状況を踏まえ、種々の検討を行う必要があると考えております。
 このため、本法案では、まず、復興基本方針を策定し、復興事業を実施、推進していく司令塔として復興対策本部を早急に整備することとし、そして、その上で、復興庁については、復興の推進状況などを勘案しつつ、一年以内をめどとして、各方面の意見を伺いながら必要な検討を行うことといたしております。
 また、御指摘の復興特区制度については、各方面で活発に議論されており、東日本大震災復興構想会議においても種々の意見が表明されているものであり、一つの案として、今後さらに検討を深めてまいりたいと考えております。
 次に、三本部と法律案により設置する対策本部との関係について御質問をいただきました。
 東日本大震災に対応するため、これまで、法律に基づいて緊急災害対策本部と原子力災害対策本部の二つの本部が設置され、そして、被災者の救助、支援、災害復旧と原発事故の対応に全力を挙げてきたところであります。
 御指摘の三本部とは、この緊急災害対策本部、原子力災害対策本部に加えて、今回の法律で設置を予定している復興対策本部を指すものであると考えますが、この復興対策本部は、震災からの復興を強力に推進する体制として、この二つの法律に基づく本部に加えて新たに今回の法律で設置しようとするものであり、おのずからその性格は異にいたしていると思っております。
 次に、復興を推進する体制のあり方についての御質問をいただきました。
 今般の法律における現地対策本部は、地元自治体の要望、意見等の一元的な窓口として、現地レベルで国の出先機関の施策の総合調整を行う機関であります。
 具体的には、副大臣、大臣政務官等を現地対策本部長とし、そのもとに国の出先機関の長などを本部員として配置することにより、現地において政治のリーダーシップが発揮できるような組織体制とするとともに、権限についても、内閣が各省庁に対して行使する総合調整権限と同様の権限を現地対策本部長が国の出先機関に対して行使できることとするものであります。
 こうして、縦割り行政の壁を越えて、被災地域の地方公共団体からの要望に的確にこたえていくことが可能になる、このように考えております。
 今後の復興計画のあり方についての御質問をいただきました。
 御指摘の復興計画については、全閣僚等が構成員となる復興対策本部が基本方針に関する企画立案、総合調整を行った上で、内閣として最終的には決定することとなります。
 復興構想会議には、この基本方針を策定するための復興構想、いわば青写真について御議論をいただいているところであり、六月末に予定されている復興構想会議からの提言をしっかり受けとめて、それを内閣として責任を持って復興の指針として策定してまいるということを考えているところであります。
 次に、復興基本法十三条の考え方についての御質問をいただきました。
 原発事故による被災地域の復興は、復興構想会議の重要なテーマの一つであり、これまでも、福島県知事及び福島県にゆかりのある方々を中心に活発な御発言をいただいているところであります。
 他方、原発事故の被災地域の復興については、その性格上、他の被災地域の復興と同一には論じられない面が含まれております。そこで、本法案は、復興構想会議とは別に、原発事故による被災地域の復興の検討に特化した会議を設置できることといたしております。
 そのような会議が設置された場合には、まず、復興構想会議でそれまで行われた審議結果を活用することが適切であることから、法案では、復興構想会議による審議の結果を踏まえるということにいたしておりますが、両者は性格を若干異にしており、御指摘のように、第十三条の会議は、随時、独自に提言を行うことが可能であると考えております。
 次に、復興財源としての増税についての御質問をいただきました。
 東日本大震災からの復興については、東日本大震災復興構想会議を設置し、六月末をめどに、単なる復旧ではなく、創造的復興についての青写真を提言していただくことといたしております。
 復興については、まず財源論ありきではなく、復興構想会議で未来に向けた創造的復興の事業内容や方向性などを御議論いただいた上で、歳入歳出にわたり幅広く検討してまいりたい、このように考えております。
 次に、増員する閣僚についての御質問をいただきました。
 私の内閣では、発足以来、二十年間続く経済の低迷、財政の悪化、不安な安全保障等といった日本の危機的な状況のもと、私と十七名の大臣がフルに回転しながら国政の運営に当たってきたところであります。
 今般の法案では、こうした危機の中に新たな危機が、戦後最大の国難というべき東日本大震災が発生したことから、この未曾有の大震災の被災者支援や今後の復興、また、原子力発電所の事故や電力不足の問題への対応などに万全を期す観点から、国務大臣を三名増加するという法案を提出させていただきました。
 なお、閣議決定等により既に国家戦略室及び行政刷新会議を設置いたしているところでありますけれども、これらの国家戦略室や行政刷新会議は、これまでも極めて重要な政策の推進を担っていただいたところであり、今後もしっかりとお願いをいたしたいと考えているところであります。政治主導確立法案撤回後も、そうした意味で、両方の室と会議については、その重要性はいささかも減じることはない、このように認識をいたしております。(拍手)
    〔議長退席、副議長着席〕
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発言情報

speech_id: 117705254X02120110519_029

発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2011-05-19

院: 衆議院

会議名: 本会議