海江田万里の発言 (本会議)
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○国務大臣(海江田万里君) 近藤三津枝議員にお答えいたします。
まず、過去の私の発言に対する御質問をいただきました。
私は、現在、菅内閣の一員でありますので、菅総理に対する批判は、その内閣の一員である私への批判だと考えるのは当然のことだと思います。
そして、私の責任をとる時期でございますが、本法案を初めとして、経済産業大臣として今解決しなければいけない問題については、真摯に、そして全力を傾注して、この解決のために頑張ってまいります。
その後の出処進退の時期は、私一人で決めさせていただきます。
次に、原発が再稼働できず電力不足のおそれがある状況について、再生可能エネルギー政策の即効性に関する御質問をいただきました。
御指摘のように、安定した電力供給を確保するためには、省エネルギー対策を進めるとともに、原子力、火力、水力など既存の電源をしっかりと活用することが重要でございます。
再生可能エネルギーについては、今後の我が国にとって重要なエネルギー源であり、一層の導入拡大が必要となることは確実な方向であると考えております。
このため、まずは、再生可能エネルギーの導入拡大にとって大きな効果を持つ本法案を成立させていただき、再生可能エネルギーの導入拡大を図るための枠組みを早急に構築することが最優先だと考えております。
次に、自民党政権下での再生可能エネルギー政策に対する評価に関する御質問をいただきました。
議員御指摘のように、二〇〇三年のRPS法の施行以降、我が国の再生可能エネルギーの導入量は約二・五倍の伸びを見せており、RPS制度は一定の効果を上げてきたと評価をしております。
しかしながら、RPS制度は電気事業者に一定量の再生可能エネルギーの利用を義務づけるものですが、再生可能エネルギーによる発電を行う者と電気事業者との相対交渉で電気の取引価格が決定され、また、電気事業者としては、相対的に安価な再生可能エネルギー源を利用するという傾向がございました。
そのため、現在は高価であっても、将来的に供給の潜在力の高い、例えば太陽光発電などの再生可能エネルギーは劣後することになってしまい、結果的に、こうした再生可能エネルギーによる発電を行う者にとっては、投資回収できるか否かに関して不確実性がございました。
このため、RPS制度のもとで再生可能エネルギーの義務量を大量に引き上げたとしても、実際には投資が十分に進まず、結果的に、電気事業者が国内でその義務量を満たすだけの再生可能エネルギーによる電気を確保することが困難となることが予想されます。
他方、現時点では発電コストが高く、RPS制度のもとでは普及が進みにくいと考えられていた太陽光発電については、余剰電力の買い取り価格と期間を固定する固定価格買い取り制度により、導入量が大きく伸びたという実績がございます。
以上のような事情を総合的に勘案し、今般、RPS制度から固定価格買い取り制度に全面的に移行することが適当だと考えております。
次に、エネルギー基本計画を見直した上で本法案を議論すべきではないかとの御質問をいただきました。
御指摘のとおり、エネルギー政策については、今後、抜本的な検討を行うこととしています。一方で、エネルギー政策全体を見直す中においても、再生可能エネルギーの一層の導入拡大が必要となることは確実な方向であり、しかも、それはできる限り早く取り組んでいくべき課題と考えております。
このため、まずは、再生可能エネルギーの導入拡大にとって大きな効果を持つ本法案を早期に成立させていただき、再生可能エネルギーの導入拡大を図るための枠組みを早期に構築することが重要と考えております。
次に、太陽光発電の偏在を原因とした地域間調整による所得移転について御質問をいただきました。
我が国にとっては、日照量などの違いにより、太陽光発電の普及にとって適した地域と必ずしもそうではない地域があることは、議員御指摘のとおりであります。
しかし、再生可能エネルギーの導入が、我が国全体としてのエネルギー自給率の向上に貢献し、温室効果ガスの削減にも寄与することにかんがみれば、地域間調整を行うことで、本制度の導入による負担を全国で広く薄く御負担いただくことが適切であると考えております。
また、今般の全量買い取り制度においては、太陽光発電のみならず、風力発電やバイオマス発電などのさまざまな再生可能エネルギーを対象としております。
例えば、御指摘の東北地方について言えば、青森県は、日照量は比較的少ない一方で、風力発電の導入実績日本一を誇っています。このように、それぞれの再生可能エネルギーについて、各地域の特性に応じた導入が進んでいくことが考えられます。
このため、地域間調整を実施した際に、北から南、内陸部から沿岸部への所得移転が生ずるとは一概に言えないものと考えております。
住宅用太陽光発電の投資回収年数に関する御質問をいただきました。
平均的な太陽光発電システムの費用は、新築一戸建ての場合、周辺機器や設置費用を含めて、現時点では約二百万円程度であります。このケースの場合、平成二十三年度においては、国の補助金が約十九万円であり、加えて、自治体から補助金などが支給される場合があります。また、現在実施している余剰電力買い取り制度による売電収入が年間で約十万円となります。さらに、みずから太陽光で発電した電気を自家消費することにより電気代が減り、これによる節約分が年間で約五万円になります。
こうした試算に基づけば、平均的なケースでは、十年間の買い取りを行うことにより、おおむね設置から約十二年目程度で投資に見合った資金の回収ができると考えています。
次に、国民の負担増につながる本制度の運用について、国会報告等の国会の関与を規定すべきではないかとの御質問をいただきました。
御指摘のとおり、本法案で導入する固定価格買い取り制度は、再生可能エネルギー由来の電気の買い取りに要した費用を電気料金に上乗せして回収するものであります。
電気料金に上乗せされる賦課金の額については、買い取り価格や買い取り期間、再生可能エネルギーの導入量によって決まってまいります。
本法案では、買い取り価格や買い取り期間について、毎年度、その年度の開始前に経済産業大臣が決定することとしております。これらについては、毎年度、審議会で御意見を聞き、パブリックコメントを行った上で決定し、決定した後は速やかに公表する予定でございます。これらを通じて、本制度の適切な運用が確保されるものと考えます。
最後に、エネルギー基本計画の見直しを行った上で、産業界にも配慮した制度を構築することに関する御質問をいただきました。
御指摘のとおり、エネルギー基本計画については、東日本大震災を踏まえ、今後、抜本的な見直しを行うこととしています。一方で、エネルギー政策全体を見直す中においても、再生可能エネルギーの一層の導入拡大が必要となることは確実な方向であり、本法案の成立が重要であると考えております。
ただし、本制度により国民負担が過重になることは決して望ましいことではないと考えております。このため、制度全体の負担総額を軽減、限定するとの観点から、賦課金がキロワットアワー当たり〇・五円を超えないように運用するとともに、電力を大量に使用する産業に対しては、省エネルギーの促進や研究開発などの面で支援を行ってまいります。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣大畠章宏君登壇〕