菅直人の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(菅直人君) 佐藤信秋議員にお答えを申し上げます。
まず、復興基本法に基づく復興の推進についての御質問をいただきました。
まず、与野党間で大局的な見地から復興基本法の在り方について精力的に御議論をいただき、東日本大震災復興基本法案を取りまとめていただいたことに改めて感謝を申し上げます。
同法案については、政府・与党案、自民党案、公明党案の良いところを取り入れることにより、東日本大震災からの復興のための基本方針として、より充実したものとなったと考えております。法案成立後は、速やかに復興対策本部及び現地対策本部を立ち上げ、切れ目なく復旧・復興事業を継続していくとともに、本格的復興に向けて全力で取り組みたいと考えております。
御指摘のように、基本法による復興の推進が日本再生の糸口となると考えており、各党各会派におかれましても、是非とも御協力をお願い申し上げます。
次に、緊急事態法についての御質問をいただきました。
まず、今回の震災対応については、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて改正された現在の災害対策基本法に基づき、内閣総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部を直ちに設置をいたしました。また同時に、原子力災害対策については、ジェー・シー・オー事故、この平成十一年九月の教訓を踏まえて制定された原子力災害対策特別措置法、これが平成十一年十二月に制定されておりますが、これに基づいて原子力災害対策本部を直ちに設置いたして、こうした対応によって政府一丸となって全力で取り組んできているところであります。
御指摘の緊急事態法制については、私も必要性を感じております。しかし、当面の震災対応、原発対応が落ち着いた段階で、今回の教訓を踏まえてしっかりと緊急事態法制については議論をすることが適切だと考えます。
また、地方公共団体の財政負担については、第一次補正予算において国費による手厚い財政援助を行った上で、なお生じる地方負担については、地方債や交付税による財政措置を拡充し、地方公共団体の取組を支援してまいっておりますし、これからも支援してまいりたい、このように考えております。
次に、復興のための地方負担への配慮についての御質問をいただきました。
被災した自治体への支援については、復興構想会議で先般決定された復興構想七原則において、地域・コミュニティー主体の復興を基本とし、国は復興の全体方針と制度設計によってそれを支えることとされているところであります。同会議では、御指摘の高台移転やエコタウンづくりなどを含め様々な議論が行われているところでありますが、いずれにしても、迅速、着実な復興には自治体への支援が不可欠であり、地方への必要な財政措置はしっかりと行ってまいりたいと考えております。
次に、瓦れき、ヘドロ対策の全額国庫負担に関する御質問をいただきました。
瓦れきやヘドロの処理対策に要する費用については、全額国が負担するための措置がとられております。今回の震災における瓦れきやヘドロの処理については、住宅周辺にあるものを含め、市町村が災害廃棄物処理事業として実施しているけれども、市町村の実態によっては必要に応じて市町村から事務委託を受けた県が実施する場合もあります。一次補正予算においては、市町村であれ、事務委託を受けた県であれ、実質的に負担が生じないよう、財政面からの支援を措置したところであります。被災地の瓦れきやヘドロの処理が迅速に進むよう、国としても最大限の対応を行ってまいります。
次に、被災地の産業、暮らしの再建についての御質問をいただきました。
被災地の復旧・復興については、御指摘のように、自治体の意見を尊重しつつ、国が積極的に関与していくことが必要であり、瓦れき処理や仮設住宅についても国が先頭に立って取り組んでいるところであります。被災地の産業、暮らしの再建については、現在、復興構想会議において、農林水産業を始め各種産業の復興について様々な御意見が出ているところであります。また、一昨日、釜石に出かけましたら、氷さえ手に入れば漁業が再開できるということで、そういったことに対しても二次補正等で措置をすることが必要だという議論が出たところであります。
間もなくこうした復興構想会議の提言もまとめられることになりますが、必要な対策は一刻も早く取り組むという方針の下、被災地の産業再生や暮らしの再建に向けて、国が先頭に立ってできるものから実行していくという、こういう覚悟で取り組んでいるところであります。
次に、被災地方公共団体への人的支援についての御質問をいただきました。
政府においては、被災自治体の体制を強化するため、国家公務員については六月六日現在で五百四十二名、延べにすると約四万二千名を、そしてまた、地方公務員については各自治体が独自に職員を派遣しているほか、全国市長会、全国町村会の協力を得て、五月三十一日現在で千十七人の市町村職員の派遣を決定いたしているところであります。
今後は短期から中長期の職員派遣の要請が増えてくるものと考えられておりますが、これらの仕組みを十分に活用し、被災自治体のニーズを踏まえ、被災自治体において必要な体制が構築できるよう全力を挙げて支援してまいります。
次に、東京電力福島原子力発電所事故による原子力損害賠償についての御質問をいただきました。
原子力損害紛争審査会の第一次指針では政府による避難等の指示に係る損害等が、第二次指針では風評被害のうち差し当たって相当因果関係が認められる損害等が賠償の対象となるとされたところであります。今後、更に詳細に調査検討を行い、七月ごろをめどに精神的損害などを含め全分野をカバーする中間指針を取りまとめていただきたいと考えております。
今回の原子力損害賠償については東京電力が一義的な責任を負うべきものでありますが、国として被害者の方々が適切な賠償を受けられるよう万全を期してまいります。被災者と東電との交渉についても、被災者の置かれた立場を踏まえ、所要の支援や東電に対する指導を行ってまいります。
また、行政のワンストップ化については、原子力災害対策本部の下、現地対策本部等が設置されており、賠償を含めた被災者の方々向けの支援が一元化、円滑化されるよう体制の充実や国民への周知を行ってまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣大畠章宏君登壇、拍手〕