丸山和也の発言 (本会議)

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○丸山和也君 自由民主党の丸山和也です。
 私は、ただいま議題となりました第二次補正予算案に関し、甚だ不十分な内容であると考えますが、一日も早い復興を最優先するために、賛成する立場から討論いたします。
 そもそも、この政府提出の第二次補正予算案は、第一次補正予算の延長にすぎず、本格的な復興策も全く含まれないものであり、これでは、ひとえに菅総理の延命のために編成されたものと批判されるのも当然であります。
 政府の復興構想会議は六月二十五日に提言を提出しました。しかし、それが反映される第三次補正の編成は早くても九月です。この中途半端な第二次補正予算が間に入ることによって、まさに本格的な復興・復旧を遅らせているのであります。
 この出来の悪いスケジュールだけを見ても、菅政権にはこの国家的危機における政権担当能力が欠けているのは明らかであります。しかも、このようなスケジュールになった最大の原因は、民主党内の足の引っ張り合い、内閣の意見統一の欠如にあります。しかし、これら全ての責任は、結局のところ、総理としての威厳のなさ、指導力の欠如、ひいては総理の人間性にあると言わざるを得ません。
 しかしながら、被災地の状況は一刻の猶予も許されません。一日でも早く本格的な復旧・復興予算の検討に入るためには本補正予算を早く成立させることが必要と考え、我々は泣く泣くこの本補正予算案に賛成することといたしました。
 本補正予算案についての我々の基本的考えを述べます。
 本格的な復旧・復興が急がれる今、第一次補正予算の半分にも満たない二兆円弱という第二次補正予算は余りに不十分です。内容を見ても、二重ローン対策、原発被害に対する賠償、被災自治体への交付金、いずれも中途半端ではありませんか。
 これに対し、我々は、十七兆円の本格的な復旧・復興予算を編成するように強く主張してまいりました。しかし、政府は、残念ながらメンツにこだわり、この提案を拒否し、ツーレート・ツーリトルと評される今回の貧弱な予算案に固執いたしました。これこそ、まさに民主党及び菅内閣の度量のなさを示すものにほかなりません。
 私自身、常磐自動車道の開通した三月二十一日のその日にいわき市に、また東北自動車道が開通したばかりの三月三十日に気仙沼市に支援物資を運び、被害の惨状を見、多くの避難民の方と話をしてきました。
 それから約四か月もの時が経過しましたが、今なお瓦れきの撤去、ヘドロの除去、ハエや蚊の駆除といった応急措置すら大幅に遅れており、さらには、被災者の生活再建、被災地の産業再生、原発被害の補償といった支援措置、港湾や交通インフラの整備、住宅の高台移転、防災研究の充実といった本格的な復興事業まで、やらねばならぬ課題は山のようにあるにもかかわらず、その取組は誰が見ても極めて遅いと言わざるを得ません。
 その最大の原因は、政府内からも、民主党内からも、はたまた多くの国民からも、あなたはもうお辞めなさいと言われ続けている総理が組織のトップに座り続けていることからくる脱力感、無気力感、これらが政治及び行政組織の全般に蔓延していることにあります。
 さらに、総理、あなたは何度も唐突にいろんな思い付きと称される政策を打ち出しては変更し、無用の混乱を招いております。数えれば切りがありませんが、原発問題一つを取っても、浜岡原発停止要請、原発のストレステスト実施、脱原発依存会見など、いずれも重大な内容にかかわる発言が熟慮を欠いたまま日替わり弁当メニューのごとく軽々しく乱発されています。
 他方、これらの発言に関して納得のいく説明は全くなされておりません。思い付きだから仕方がないといえばそれまでのことでありますが、例えばなぜ浜岡だけなのか、他の原発が安全なら、なぜストレステストが必要なのか、合理的な説明が付きません。
 総理、いろいろなことを思い付くこと自体は決して悪いことではないと思います。しかし、総理、あなたは、総理になるために諦めないで頑張ってきた結果、今や目的を達成してしまったのではありませんか。それにもかかわらず総理を続けようとするがゆえに、どうしても次から次へとわざわざ思い付き政策を出し続けなくてはならなくなっているのではありませんか。これが延命のための策だと批判される根本の原因であると思われます。
 今やあなたの言葉は、内閣の方針や政府の見解であるとは、閣僚も含め誰も本気で信じない奇妙な状況が生じております。
 総理、あなたの置かれている状況は、このように誠に哀れと言わざるを得ませんが、それでも、どうしても思い付きと言われても何かをぶち上げたいとお考えであれば、あえて私から提案しましょう。二〇二〇年東北復興オリンピックを提言してはどうでしょうか。被災地の完全なる復興のシンボルとして世界に訴え、共感を呼び得る最強のメッセージではないかと思われます。同じ思い付きと言われるなら、総理、せめてこのくらいのレベルのものを出していただきたい。
 次に、政治と金の問題も忘れてはなりません。なぜなら、あなたが総理になった最初の所信表明で、現下の政治不信の最大の原因は政治と金の問題であり、自分はこれに適切に対処して国民の信頼を回復すると表明していたのです。しかし、現実は全く逆ではありませんか。総理自身がこの問題の解決に向けて何ら努力しなかったばかりか、自ら新たな疑惑すら招いております。
 日本人拉致事件容疑者の親族が関与する政権交代をめざす市民の会に総理の資金管理団体が多額の政治献金をしたということが大きく報道されました。総理は法的に処理しているから問題ないというような答弁をしていますが、事の核心はそのような形式的な処理の問題ではなく、リーダーたる地位にあるあなたの政治的良心の問題であります。もしあなたの心がこのような一片の答弁をもって痛みを感じないとすれば、総理、あなたの良心にこそ問題があるということではありませんか。
 同じことは、外国人の献金問題に関しても言えます。外国人とは知らなかったと弁明して済ませようとするあなたの姿勢に、事の真偽の問題とは別に、政治的良心の問題として、国民はもはやあなたに信をおけなくなっているのであります。それどころか、先週の参議院予算委員会の質疑の紛糾からも明らかなように、この問題は今まさにあなたの命取りになろうともしております。
 これらの点においても、総理、あなたは自らの不明を恥じ、進んで責任を取るべきではありませんか。
 総理、どうか、なでしこジャパンをまねて絶対に諦めないなどと言わないでください。なでしこジャパンの諦めないは、国民にすがすがしい勇気を与えたものです。残念ながら、総理が諦めないと言っても、誰もすがすがしい気分にはなれません。あなたがそのせりふを口にするたびに、被災地のみならず国全体に無気力感、絶望感が拡大していくのです。自ら職を辞することによりこの悲劇的現実を終息させることこそ、菅総理、あなたに託された最後の責務です。
 さて、総理は、山口は長州の出身で、高杉晋作が好きだと言われたことがあります。彼の辞世の句に、面白きこともなき世を面白く住みなすものは心なりけりというものがあります。そこで、一刻も早く総理に自由な身になっていただきたく、総理を代弁して総理の心境を句にしてさしあげたいと思います。面白きこともなき政権面白くひっかき回していざさらば。
 不十分ながらもこの第二次補正予算を速やかに成立させ、続いて本格的な復興のための第三次補正予算案の編成を始めることが焦眉の急であると主張いたしまして、私の賛成討論といたします。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

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発言者: 丸山和也

speaker_id: 28887

日付: 2011-07-25

院: 参議院

会議名: 本会議