中西健治の発言 (本会議)

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○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 政府提出の原子力損害賠償支援機構法案に関連して、みんなの党を代表して、質問をさせていただきます。
 本日のような本会議場での質疑に当たって、菅総理始め閣僚の答弁は、よく、答えにくいところは答えを飛ばしたり、質問をまとめてしまうといったことが多いとお見受けいたします。
 本日は、私は各々の質問の前に番号を付けることといたしますので、お答えになる場合には、一つずつ、答弁に先立って、何番の質問に対する答えなのかを表明していただいた上で、番号をまとめて答えることのないようにお願いを申し上げます。
 冒頭、今回の修正案作成に当たって、経済産業省の守旧派が作った法案修正のポイント、機構法案において修正が許されないポイントというペーパーで、衆議院におきまして野党自民党の修正案担当議員を裏で操っていたという指摘がありますが、菅総理は御存じだったでしょうか。これが一つ目の質問です。
 次に、二つ目です。
 今回の原子力発電所事故の損害賠償責任は誰にあるのかを確認しておきたいと思います。
 政府は、今回の修正案でわざわざ国の責務という条項を新設したことにより、あたかも東京電力の賠償責任を軽減させるかのような誤解を国民に与えてしまう可能性があります。原賠法上の賠償責任は原子力事業者のみに責任を集中させることとなっており、今回の事故に関しては国が賠償責任を負うものではないことを原子力経済被害担当大臣である海江田大臣に確認したいと思います。
 六月十四日に閣議決定されました具体的な支援の枠組みにありました、東京電力を債務超過にさせないという方針は、今回の附帯決議において役割を終えたものと認識することになっています。読み方によりましては、本法案が成立してさえしまえば実質的に債務超過になることはないから、閣議決定であえて言及した債務超過にさせないという方針は必要がなくなった、すなわち役割を終えたと解釈することもできてしまいます。
 そこで、三番目の質問といたしまして、政府は東京電力が今後債務超過になる可能性もあるという見解でよいのかどうか、これは極めて大事なことでありますので、総理大臣の認識を確認いたします。
 機構が支援したら債務超過にはなり得ないのではないかと思うのですが、債務超過になる可能性があるというのであればどういう場合なのか、併せて説明していただきたいと思います。
 これまで、みんなの党を始め各野党も、今回の事故にかかわる賠償金に東京電力以外の電力事業者の負担金が充てられるのは不合理であると主張をしてきたところであります。今回の修正案では、原子力事業者ごとに計数を管理しなければならないと、管理するものが負担金の用途ではなく事業者単位、附帯決議では機構の各機能ごととなっております。
 そこで、四つ目の質問ですが、こうした計数管理を行うのは、東電以外の事業者の負担金が東京電力に対する支援には充てないためという理解でよいか、原子力経済被害担当大臣から明確にお答えください。
 本件に関してはもう一つあります。
 五点目の質問として、そもそもなぜこの条文で東京電力に対する支援に限って別勘定を設けて将来の事故の賠償と区分するというように明記しないのか、理由をお伺いします。
 今回の賠償について勘定区分を設ける場合、会計上、機構からの交付は単なる借入れと評価され資産計上できなくなり、債務超過と認定されてしまう可能性があるから明記できないということなのでしょうか。債務超過としないことが目的だとすると、まさに本末転倒であると考えます。原子力経済被害担当大臣、お答えください。
 仕組みとして、東京電力が債務超過になることもあるとの前提で考えた場合、第五十一条に定めるやり方で、国債の交付だけでなく政府自らが特別会計などから機構に対して資金の交付を一度でも行ってしまったら、それはすなわち国民の税金を投入することとなり、焦げ付きを発生させないために延々と税金を投入していくことになるのではないでしょうか。
 附帯決議でのステークホルダーに対して必要な協力の要請を行うことや、四十五条第三項に定める関係者に対する協力の要請が結局は絵にかいたもちになってしまい、実質的には金融機関や株主より先に税金が投入されてしまうことになってしまうのではないかという懸念に対する菅総理の認識をお伺いいたします。これが六つ目の質問でございます。
 東京電力の株価は、株価収益率や純資産倍率に照らして全く説明ができない水準となっており、時価総額も一兆円台を回復したりしております。原子力事故の被害はいまだ広がり続けている状況下、東京電力は無限責任を負っており、一般には債務超過の可能性も高いと言われていて、加えて、今後、事業利益は株主への配当よりも損害賠償に優先的に配分されるであろうことを考えれば、いまだに株価が上昇したりしていることは理解に苦しみます。
 これは、要は市場は債務超過にならないことを前提としているということであると思いますが、これは政府によるミスリードが原因なのではないでしょうか。原子力経済被害担当大臣の見解を七つ目の質問としてお伺いいたします。
 今後、東京電力は無限の責任及び上限の定めのない損害賠償を一義的に背負っていくことだけが使命の日本一暗い会社となってしまうのではないかと危惧しております。我々みんなの党が主張する地域独占廃止や発送電分離が行われたとしても、東京電力又はそれを承継する会社が、引き続き日本経済の心臓部である首都圏の電力の供給体制の中で重要な役割を果たしていくのは間違いないと思いますが、そうした重要なインフラを支える会社の社員の士気をどのように考えているのでしょうか。
 法的整理を実施した上で再生の道筋を付けることこそが今の東京電力には必要であるとみんなの党は主張しております。民間の会社や組織で働いたり、あるいは経営を行った経験を持つ方が極めて少ない現政権には、会社を再生させていくという視点が欠落しているのではないでしょうか。今後の東京電力の社員の士気についての経済産業大臣の見解を八番目の質問としてお伺いいたします。
 我が国は言うまでもなく法治国家です。枝野官房長官の金融機関の債権放棄に関する発言で、まずは株主が責任を問われるはずの会社法上の順序を無視して市場を混乱させたり、浜岡原発を要請で急に停止させてみたり、玄海原発では国が責任を持つと海江田大臣が胸を張って現地で説明し、いよいよ運転再開かという段階で、曖昧な基準でのストレステストを突然行うと菅総理が言い出したりと、まさに現政権は思い付き、場当たり的な対応のオンパレードです。
 みんなの党は、既に原子力発電所緊急点検法案を提出し、法律にのっとった点検あるいは停止命令を行うべきと主張をしております。こうした法律を政府がスピード感を持って策定し、実施に移していくことこそが法治国家としてのあるべき姿なのではないでしょうか。法律を提出するのであれば事前に閣議決定も行われますので、少なくとも閣内での見解の不一致や意思疎通のなさといった事態にはならないはずであります。九つ目の質問として、みんなの党の提出法案に対する菅総理の見解をお伺いいたします。
 本法案による一般負担金の総括原価への反映による電力料金への転嫁、今後のエネルギー政策を考えた場合の原発依存を徐々に少なくしていくことによるコスト増や、別途議論されている再生可能エネルギー買取り法案などによる電力料金の値上げ圧力は必須である中、なぜ今回の法案において、電力料金を下げる仕組み、すなわち電力の自由化、地域独占供給体制の廃止、発送電分離などの方向性を明確に書かないのでしょうか。幾ら菅総理が方向性はそのとおりと言ったところで、法律に明記されていなければ何の意味もないと考えますが、これについての菅総理のお考えを十個目の質問として伺います。
 こうした電力料金の値上がりのみならず、政府は現在、税と社会保障の一体改革のための消費税増税、さらには復興財源として所得税や法人税などの基幹税の増税を方向性として打ち出しています。一つ一つの問題を議論していく中で、各々の部分解は個別に出すものの、こうした施策がほぼ同時期に実施された場合の家計や経済全般に対するインパクトについて、誰がどこで試算をし、政策の整合性を図っているのでしょうか。この政権には司令塔は存在しているのでしょうか。それをお伺いいたしまして、菅総理の見解をお伺いいたしまして、これは十一番目です、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣菅直人君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 中西健治

speaker_id: 16245

日付: 2011-07-29

院: 参議院

会議名: 本会議