中谷智司の発言 (本会議)
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○中谷智司君 民主党の中谷智司です。
民主党・新緑風会を代表して、平成二十三年度における公債の発行の特例に関する法律案について質問させていただきます。
本法律案は、衆議院において、二月十五日に審議入りをしました。約六か月を経て衆議院で可決をし、参議院に審議が回ってまいりました。民主党、自民党、公明党の三党合意によって、成立に向けて大きく動き出しました。
本法律案は、特例公債を発行する根拠法であり、成立することによって平成二十三年度予算の歳入の約四割を占める特例公債の発行が可能となります。言い換えれば、本法律案が成立しなければ、三十六兆九千八百八十億円もの歳入を確保できなくなる、私たち国民の生活に直結し、日本経済にも大きな影響を及ぼす非常に重要な法律案です。
野田財務大臣は、七月五日の記者会見において、仮に今国会の会期末までに特例公債法が成立しないという事態になった場合には、九月以降、円滑な予算執行を続けていくことは困難となり、政府としては予算執行の抑制という苦渋の決断を迫られることになりますと発言されました。
米国では、クリントン政権下において、予算執行権を失い、政府は閉鎖となり、米国人旅券の発給や外国人ビザ申請手続などが停止、国立公園や博物館などが閉鎖したと伝えられています。
この重要な法律案が参議院に送付されるまで約六か月もの期間を有したことをどのように受け止めておられるのか、また、本法律案が成立しなかった場合、私たち国民の生活や日本経済に具体的にどのような影響が出るのか、本法律案の成立がいかに必要であるのか、一国を預かる内閣総理大臣の御所見をお聞かせください。
我が国の財政は巨額の公債発行が続き、今年度末の公債残高は六百六十七兆円にも上る見込みです。OECDの統計によると、我が国の一般政府の債務残高は、本年末に対GDP比二一二・七%となり、ギリシャの一五七・一%、イタリアの一二九・〇%をはるかにしのぎ、先進国中最悪の状況となっています。
言うまでもなく、特例公債や建設公債という仕組みは自民党政権においてつくられたものであり、今回発行しなければならない特例公債のうち、およそその半分程度は自民党政権時代に積み上げられた約六百兆円にも上る公債の利払いなどに充てられるものです。
現在、政権を担っている立場として、自民党政権における財政運営をどのように総括し、民主党政権において、財政を健全化するため、どのような筋道を立てようとしているのか、内閣総理大臣のお考えをお伺いします。
我が国に深刻で甚大な被害をもたらした東日本大震災から五か月がたちました。平成二十二年度予備費などを活用し、また、平成二十三年度第一次補正予算、第二次補正予算を編成し、被災地の復旧・復興に取り組んでまいりました。御家族を亡くされたり、家や会社を失って大きな借金のみを背負われたり、被害に遭われ深刻な状況にある被災者の皆様お一人お一人の立場に立ち、お気持ちを考え、これからも引き続き最善の対策を講じなければなりません。
今後、被災地を始めとする私たちの国の本格的な復興に向けて第三次補正予算を編成することとなります。政府と与党が十分な連携や調整をしながら規模や内容を決めていく必要がありますが、政府としてはどのようにお考えなのか、財務大臣にお伺いします。
政府の「東日本大震災からの復興の基本方針」によると、震災からの復旧・復興については、平成二十七年度末までの五年間の「集中復興期間」に、国、地方合わせて少なくとも十九兆円程度の事業規模が見込まれています。また、十年間の復旧・復興対策の規模は、少なくとも二十三兆円程度が見込まれています。政府ではこれからの復興の財源をどのように確保しようとしているのか、財務大臣の御所見をお聞かせください。
米国の景気後退懸念や欧州の信用不安を始め、米国や欧州、そして新興国や資源国など世界中の経済が絡み合って円高が進んでいます。我が国にとって、急速な円高進行は、企業の業績に影響を及ぼし、企業マインド、ひいては経済活動を下振れさせることなどが懸念されます。日本経済に対する円高の影響をどのように受け止めておられるのか、また、政府は八月四日に為替介入をしましたが、その理由や目的と併せ介入による効果についてお聞かせください。加えて、円高に対してこれからどのような対策を講じようとしておられるのかも財務大臣にお伺いいたします。
円高については迅速に対策を講ずる必要があります。しかし、これから日本の人口は減少し、世界の人口構成が変わり、世界のマーケットも大きく動いていく中で、将来の日本経済はどうあるべきかを考え、議論していくことも重要です。円高が良い悪いというよりも、むしろ経済のグローバル化の中で日本経済を円高など様々な変化に耐え得る柔軟な構造に転換していくことが必要だと考えますが、内閣総理大臣の御見解をお聞かせください。
東日本大震災は、私たちの国に甚大な被害をもたらすとともに、私たち国民の心に大きな衝撃を与えました。また、世界の多くの国が政治や経済を始め様々な分野で大きなうねり、大変動の渦中にあります。国の内外に様々な課題が山積する中で、私たちの国日本も大転換を図らなければならないときを迎えています。私たち国民は、混迷と閉塞の現状から脱却し、希望や誇りを持って生きられる国をつくることに全力で取り組まなければなりません。国民の皆様、そして国会議員の方々に、私たちの国の未来を一緒になって真剣に考え、一丸となって切り拓いていただきたいとお願いし、私の質問の結びとします。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣菅直人君登壇、拍手〕