菅直人の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(菅直人君) 中谷智司議員にお答えを申し上げます。
 まず、特例公債法案の審議状況と、成立しない場合の影響に関する御質問にお答えをいたします。
 特例公債法案提出後、大震災が発生し、その対応のための第一次補正予算の財源確保のため特例公債法案を政府修正し、まずは一次補正予算及び震災関連法案の成立を最優先に取り組んでまいったところであります。その上で、並行して、四月二十九日の三党合意に基づき、これまで民主、自民、公明の三党間で協議を続け、今般八月九日に、三党合意に盛り込まれた歳出見直し等の事項について合意に至ったと承知をいたしており、関係各位の御尽力に深く感謝を申し上げます。
 万が一、特例公債法案が成立しなければ、予算の円滑な執行に支障を来すだけでなく、国債市場の動揺や経済の混乱など不測の事態が生じるおそれがあり、国民生活への悪影響が懸念されます。特例公債法案の一刻も早い成立を心からお願いする次第であります。
 次に、財政健全化についての御質問をいただきました。
 自民党政権下では、特に一九九〇年代、公共事業への支出が歳出増加の主な原因になっており、これが無駄な支出につながったとの批判がありました。これに対し民主党政権では、公共事業を削減する一方、子育て、雇用、医療など社会保障関係費を充実させ、大胆な予算配分の変更を実行いたしました。また、社会保障と税の一体改革も進め、社会保障制度の持続可能性の確保にも取り組んでまいりました。
 御指摘のとおり、我が国の財政の現状は主要先進国の中で最悪の水準にあります。国債発行に過度に依存することは困難であり、財政健全化はどの内閣であっても避けることができない課題であります。
 民主党政権下では、昨年六月、規律ある財政運営を行うため財政運営戦略を策定し、二〇一五年度までに基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスの赤字を対GDP比で二〇一〇年度の水準から半減する、そして二〇二〇年度までに黒字化するとの財政健全化目標を掲げて着実に取り組んでいるところであります。八月十二日には、財政運営戦略に定める財政健全化目標の下、中期財政フレームの改定を閣議決定したところであります。
 今後も、財政健全化については、歳入歳出両面にわたる取組により、財政全般を考慮しながら着実に推進していくことが必要だと、このように考えております。
 次に、日本経済の構造転換についての御質問をいただきました。
 最近の為替市場では一方的に隔たった円高の動きが更に強まっており、こうした動きが続くと、我が国の経済、金融の安定に悪影響を及ぼしかねません。市場において投機的な動きがないか、これまで以上に注視し、必要な場合には断固として行動をする覚悟であります。
 その上で、御指摘のように、経済のグローバル化が進む中、我が国経済が大震災という苦難を乗り越え、円高などの変化に柔軟に対応できる構造に転換していくことは重要な検討課題であります。
 具体的には、新成長戦略や八月十五日に閣議決定した政策推進の全体像に基づき、まずは震災からの施設整備、サプライチェーンの復旧、再構築などの本格復興に向けた施策に全力で取り組むとともに、環境変化に柔軟に対応できる産業構造への転換という視点から、立地競争力強化やグローバル人材の育成、インフラ海外展開の推進や海外市場の開拓、革新的エネルギー・環境戦略の推進など、空洞化防止と世界の成長を我が国に取り込むための政策を進めてまいるところであります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣野田佳彦君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 117715254X03420110822_006

発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2011-08-22

院: 参議院

会議名: 本会議