秋野公造の発言 (本会議)

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○秋野公造君 公明党の秋野公造です。
 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十三年度公債特例法案について質問をさせていただきます。
 公債特例法案は、本来、平成二十三年度予算成立時に関連法案として可決すべきものです。それが、本予算可決後五か月もしてから参議院に送付をされてきました。七月五日には財務大臣が、公債特例法案が成立しなければ九月以降円滑な予算執行が困難になると発言していますが、裏付けのない予算のままでは、そんなことは昨年度末から誰もが分かっていたことであります。民主党が与野党合意を得るための努力を五か月間の間一切してこなかったから、参議院送付がこんなにも遅れたのであります。
 三月十一日には未曽有の大震災が起こりました。未曽有の震災においては、平時の感覚だけでは復旧・復興が進まない。だから、非常時の対応が必要であり、復興基本法を私たちは成立させたのです。歳出を見直さないで復興財源の捻出はあり得ません。どうして歳出の見直しを今まで積極的に行わないで、復興予算の捻出に積極的にならなかったのか、民主党はよく反省すべきであります。
 振り返って、東日本大震災に当たっては、初動だけでなく、復旧・復興に対しても政府の対応は余りにも遅く、復興基本法の成立も、原子力事故被害緊急措置法の成立も、原子力損害賠償支援機構法案の成立も、野党提出の議員立法又は閣法の大幅修正により実現したことを政権与党としてどのように感じていますか。私たち公明党は、現場の声をスピーディーに届け、一貫して修正協議をリードしてきました。
 緊急時に平時の考えに固執し、地元が不眠不休で対応しても痛みを感じることもできず、対応を自治体に丸投げしていては、国民の生命、身体、財産を守ることはできません。苦しんでいる被災地の方々を前にして国が復興の重責を担う気概が湧かないのならば、この非常時に政権を担う資格はない、与党である意味は全くないということを強く申し上げておきます。
 それでは、法律案に対し質問を行います。
 本法律案は、わざわざ基礎年金国庫負担分の財源措置を内閣修正により切り離し、特例公債発行だけの根拠法としたものであります。基礎年金国庫負担分の財源措置の震災復旧財源への転用法案は既に成立しているにもかかわらず、この法案が成立しなければ歳入の四割を占める特例公債が発行できず、三十六兆九千八百八十億円もの歳入を確保できなくなります。冒頭申し上げたとおり、執行が苦しくなると分かっていながら早期に与野党合意を得るための努力を放置してきた責任について、総理の見解を伺います。
 本予算成立後、これまで政府は震災対策として平成二十三年度第一次補正予算、第二次補正予算を編成しました。第一次補正予算では、四兆円の震災対策費の財源として二・五兆円の年金臨時財源を流用、また八千億円の予備費を充てることにより、思い切った歳出の見直しは行われませんでした。第二次補正予算も、平成二十二年度の決算剰余金を用いて、歳出削減は全く行われませんでした。
 どうして歳出の見直しを積極的に行わなかったのですか。平成二十三年度予算審議に当たっては、国債発行が歳入を上回る予算編成を行ったことが問題であることは分かっていたはずです。さらに、震災復興に捻出する財源が必要であることは分かっていたはずです。三党間の話合いにおいても合意まで時間が掛かりましたが、一体、民主党はどの部分から歳出削減を行い、震災復興に充てようとしていたのか、総理の見解を求めます。
 改めて、公債特例法案成立に向けて三党合意をどのように評価しているか、総理の見解を求めます。公党間の合意は極めて重いものです。三党合意を誠実に履行していくということを約束してください。
 本年三月三十一日衆議院本会議にて子ども手当法案が撤回されただけでなく、三党合意により子ども手当が廃止されます。来年度より、三党合意に基づいて、恒久的な子どものための金銭の給付の制度については児童手当法に所要の改正を行うことを基本として法制上の措置が政府提案されるということでよろしいか、総理の見解を求めます。また、この対応により五年間でどれだけの復興予算に振り替えることができるか、財務大臣の見解を求めます。
 東日本大震災からの復興基本方針によると、事業規模として最初の五年間で十九兆円程度を見込んでいますが、これには一次補正及び二次補正予算の六兆円が既に入っており、残り十三兆円で五年掛けて復興を行うということになります。この額は被災地にとって必要な事業を積み上げた結果なのか、財務大臣の見解を伺います。また、五年のうち初年度にどの程度必要と考えているか、併せて見解を伺います。
 さらに、今後の進め方として、歳出削減と税外収入の増収により確保される財源を三兆円程度と仮置きして進めるとありますが、三兆円程度とはじいた根拠は何ですか。財務大臣の見解を求めます。歳出削減は最大に見積もっても三兆円ならば、三党合意のおかげでほぼ達成できます。これ以上は被災地復興に回す財源はないということですか。総理の見解を求めます。
 来年度予算編成に当たり、その前提となる中期財政フレームを毎年半ばごろ改定するとしてきましたが、八月十二日になってようやく閣議決定されました。どうしてこんなに遅れたのですか。来年度予算編成を遅らせた責任について、総理の見解を求めます。
 今般の円高、金融市場の不安定な状況については、復興にも悪影響を与えないか懸念されています。米国で債務上限引上げ法が成立した後も円高傾向に歯止めが掛かっていません。
 G7声明には、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与える、我々は為替市場における行動に関して緊密に協議するとしたものの、一方で、市場において決定される為替レートを我々が支持することを再確認したとは、円高に強い姿勢で対処するとの姿勢が弱かったと思います。さらに、八月八日のG20財務大臣・中央銀行総裁の声明は、今後数週間緊密に連絡を取り、適切に協力し、金融の安定と金融市場の流動性を確保するために行動を取る準備があると、円高抑止の姿勢が全く見えません。震災復興のために断固とした円高阻止に向けた姿勢を市場に示すべきであったと考えますが、財務大臣の見解を伺います。
 歳出削減により財源確保をすることが必要な理由は震災復興のためだけではありません。税と社会保障の一体改革について伺います。
 公明党は昨年十二月に新しい福祉社会ビジョンの中間取りまとめを発表して、以前から制度改革に取り組んできた社会保障制度を改めて見直すとともに、うつ病、虐待、引きこもりなど、新たな社会リスクへの対応を新しい福祉と名付け、孤立から支え合いの社会への総合的な対応策を提言しました。
 一方、菅総理が政治生命を懸けるとした課題である税と社会保障の一体改革案に対して閣議決定できなかった理由は何ですか。総理に伺います。
 社会保障機能の強化については二〇一五年までに二・七兆円を増加させると明確ですが、財源の確保として消費税の増税には党の反対で非常に高いハードルが課されました。財源なき給付の拡大により更なる財政悪化が懸念される結論は、これまでの民主党の予算編成に対する姿勢そのままではありませんか。財政悪化が心配ではありませんか。財務大臣に伺います。
 民主党の成長戦略には真の景気対策がありません。先日、公明党は円高対策を含む総合経済対策に関する緊急提言を発表しました。第三次補正予算編成においては、復興対策だけでなく、急激な円高対策と景気対策を行うことが不可欠です。例えば、我が党が提案し実現したエコポイント制度は大きな経済効果を上げました。ばらまきには固執して、どうして有効な景気対策を終わらせたのですか。これでは財政再建などできません。エコポイント制度は終了しましたが、我が党がこれまで提案し続けてきた中古住宅のリフォームポイント制度の導入を改めて提案をします。十年間で九十兆円と大きくリフォーム市場を拡大するとされ、震災復興にも中小企業対策にも資する景気対策です。平成二十四年度本予算にも入れてはいかがでしょうか。国土交通大臣及び財務大臣に伺います。
 政府・与党の意思決定はばらばらで、思い付きで幾ら方向性を打ち出しても最後まで何一つ完結できません。これが復興と成長戦略等を遅らせている最大の要因ではないでしょうか。
 国民の生活を守るには、どこまでも現場の声を真摯に聞いて、一つ一つを地道にかつスピーディーに政策として実現していく地に足の付いた取組が必要です。その取組で、私たち公明党は、チーム一丸となって東日本の震災復興を更にスピードアップさせ、国民を守り抜いていくことに全力を尽くしてまいることを約束し、質疑とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣菅直人君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 秋野公造

speaker_id: 11074

日付: 2011-08-22

院: 参議院

会議名: 本会議