菅直人の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(菅直人君) 秋野公造議員にお答えを申し上げます。
 まず、特例公債法案について与野党合意を得るための努力に関する御質問をいただきました。
 御指摘のように、特例公債法案は、今般の大震災に緊急に対応するための一次補正予算の財源を確保するため、四月二十八日に政府修正を行い、まずは一次補正予算及び震災関連法案の成立を最優先にして取り組んできたところであります。その上で、並行して、四月二十九日の三党合意に基づき、これまで民主、自民、公明の三党で協議を続け、今般八月九日、三党合意に盛り込まれた歳出見直し等の事項について合意に至ったと承知をしておりまして、関係各位の御尽力に深く感謝を申し上げます。
 現下のねじれ国会の下、大震災という困難を乗り越えて政策を円滑に進めていくため、これまで私なりに真摯に政府としての考え方を国民の皆様や各党に御説明し、御理解を求めてきたところであります。震災からの力強い復旧・復興や、日本経済再生のためにも、我が国財政への信認の確保と予算の着実な執行が不可欠であります。特例公債法案の一刻も早い成立を心からお願いを申し上げます。
 次に、歳出削減と復興財源についての御質問をいただきました。
 御指摘のように、これまで震災対策として二回、計六兆円規模の補正予算を編成いたしましたが、財源は歳出の見直しや税外収入の活用を積極的に行い、国債の追加発行を行わずに対応してきたところであります。
 具体的には、第一次補正予算では、年金臨時財源の活用や経済予備費の減額のほかに、子ども手当上積みの見直しや高速道路無料化社会実験の一時凍結といったマニフェスト施策の見直しなど、積極的な歳出削減により必要な施策の財源を確保しました。また、二次補正予算でも、決算剰余金を活用し、当面の復旧対策に万全を期すための施策の財源を確保したところであります。
 また、今後についても、三党合意に基づき子ども手当の見直しを行うなど、二十三年度第三次補正予算や二十四年度以降の予算において、歳出削減による更なる財源の確保を図ることといたしております。
 次に、三党合意についての御質問をいただきました。
 八月九日に三党幹事長によって取り交わされた特例公債法案成立に向けた三党合意については、三党が大震災からの復興、経済や国民生活に支障を及ぼさないよう互いに努力し、譲り合い、配慮したものと評価しており、政府としても尊重してまいりたいと考えております。
 次に、来年度以降の子どものための金銭給付制度についての御質問をいただきました。
 子ども手当については、今般の三党合意を踏まえ、特別措置法案を閣議決定を八月十七日に行い、既に国会に提出しているところであります。
 お尋ねの来年度以降の子どものための金銭給付制度については、この法案の附則で、三党合意に沿って、子ども手当の額等を基に、児童手当法に所要の法改正を行うことを基本として、法制上の措置を講ずると規定したところであります。
 次に、歳出削減と税外収入の更なる確保についての御質問にお答えします。
 御指摘のように、復興の基本方針では、税制調査会における時限的な税制措置の検討に当たって、歳出削減及び税外収入の増収により確保される財源を三兆円程度と仮置きして進めるということといたしております。これはあくまで仮置きでありまして、現在、民主党の財源検証小委員会財源チームにおいて、税外収入や特会見直し等による更なる復興財源の確保の作業が進められているところであります。党におけるこうした議論も踏まえ、歳出削減や税外収入等により、できるだけ財源を確保してまいりたいと考えております。
 次に、中期財政フレームの閣議決定の時期についての質問にお答えします。
 御指摘のとおり、昨年六月に閣議決定した財政運営戦略では、毎年半ばごろ、中期財政フレームの改定を行うこととしております。しかしながら、本年三月十一日に発生した東日本大震災からの復旧・復興は我が国にとって最優先の課題であり、復興構想会議での議論、提言等を踏まえて、七月二十九日に東日本大震災からの復興の基本方針を決定したところであります。今年の中期財政フレーム改定に当たっては、この復興基本方針を踏まえた震災復旧・復興対策を中期財政フレーム上、どう取り扱うかについて検討し、決定する必要があったことから、昨年と比べて遅いタイミングでの閣議決定となったものであります。
 今後、震災復興のための第三次補正予算と並行して来年度予算編成も粛々と進め、例年どおり年内編成を行う予定であり、予算編成が遅れているとは考えておりません。
 最後に、社会保障と税の一体改革についての御質問にお答えします。
 公明党が昨年末に発表された新しい社会保障ビジョンは、共助の精神にのっとり、充実した中福祉中負担を実現するなどの考え方に基づき、年金、医療、介護、子育て支援、貧困・格差対策などについて幅広く改革が提案されており、本年六月に政府・与党社会保障改革検討本部で決定した社会保障・税一体改革成案と共通する点も多いと、このように考えております。
 社会保障・税一体改革成案については閣議報告を行いましたけれども、その際、各党各会派に改革のための協議を提案し、参加を呼びかけることについて了解を得ているところであります。閣議決定については、各党との協議を経た上で行うことといたしたいと考えております。
 安心できる社会保障制度の確立は、どの政権でも避けては通れない課題であります。御党もしっかりしたビジョンを出しておられるので、是非今後御一緒に議論をさせていただきたいと、このように考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣野田佳彦君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 117715254X03420110822_016

発言者: 菅直人

speaker_id: 33543

日付: 2011-08-22

院: 参議院

会議名: 本会議