魚住裕一郎の発言 (本会議)
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○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
私は、公明党を代表して、ただいま議題となりましたいわゆる再生可能エネルギー特別措置法二案に関連し、関係大臣に質問いたします。
法案に入ります前に、急激な超円高について質問いたします。
一昨日の本会議で指摘がありましたとおり、このところの円高に対する政府の対応は全く緊張感が欠落していると言わざるを得ません。生産現場は悲鳴を上げております。ある自動車メーカーは、国内生産は理屈上成り立たないと言っております。そして、対ドル一円の円高で営業利益が三百四十億円吹き飛ぶ。想定レート一ドル八十円に対し、一ドル七十五円なら影響額は一千七百億円。また、部品メーカーも、今後は円高を理由とした部品納入価格の引下げの話が出てくると心配しております。さらに、孫請では、取引先の部品メーカーが海外に逃げてしまい、注文が途絶えるのが一番怖いと懸念しております。これが現場です。
八月十八日、公明党は、円高対策を含む総合経済対策に関する緊急提言を発表し、政府に申入れを行いました。急激な円高の動きには、追加的為替介入を含め、断固たる措置をとるべきですし、産業空洞化は何としても防止しなければならない。ここでは、中小企業の資金繰り支援等について経産大臣にお伺いをします。
現行のセーフティーネット保証五号は九月三十日までの時限措置になっておりますが、その適用期間を延長すべきです。セーフティーネット貸付・保証五号の対象要件を拡大して、円高による業況悪化を加えるべきと考えますが、いかがですか。
また、中小企業の円高関連倒産の多くが通貨デリバティブによるものであるとの実態を踏まえ、きめ細かな相談体制の整備や損失の軽減等に関する基準の提示など、金融ADRの活用を促す指導監督を強化すべきと考えますが、いかがですか。
本法律案の審議を行う上で、我が国のエネルギー政策全体の方向性が示されていることが必要です。公明党はこれまで、過渡的エネルギーとして、安全性を前提に原子力発電を容認し、ベストミックスを図るべきだと主張してまいりました。
しかし、今回の大震災、原発事故により、まずは電力多消費型経済を脱却しなければならない。省エネルギーと再生可能エネルギーの拡大に最大限の努力をする。省エネ・エコ社会の実現を図っていくべきであると考えます。
そのための具体的施策として、家庭において旧式の冷蔵庫、エアコンの買換え、LED照明の普及を促進する、仮称、節電エコポイントを創設したらどうか。事業所等における太陽光発電設備やLED照明の導入など、省エネ投資促進のための税制、財政、金融面での支援措置、さらに、家庭や事業所における蓄電池システム導入を促進するため、規制緩和及び財政面での補助制度を創設すべきであります。具体的施策について、経産大臣の積極的答弁を求めます。
電力多消費型経済からの転換を図っていく一方で、これから中期的に原発や火力の大型発電所を基幹とする発電体制を見直していくことが必要と考えます。そのために、この再生可能エネルギー買取り制度の活用、自家発電の増強、コージェネレーションの推進を図ること、さらに、スマートグリッドの早期導入及び送電網の開放による地域分散型エネルギーの導入促進、また、日本全体での電力の安定供給に向けて列島縦断の直流高圧・高容量幹線送電網の整備を行っていくべきであると考えております。これらの大型発電所基幹型発電体制の見直しの方向性について、経産大臣の見解をお伺いいたします。
次に、本法案では、固定価格買取り制度を導入し、買取り費用を電気料金に転嫁することとしております。同制度をいち早く導入しているドイツでは、再生可能エネルギーの導入量が飛躍的に増大するとともに、国民負担も増大し、昨年、法律を改正し、買取り価格を引き下げました。我が国でも同様のことが懸念されますが、本制度のポイントは買取り価格の設定であります。
そこで、経産大臣が定める買取り価格について、決定に至る議論の透明性を高め、国民に対してなぜその価格とするのか、しっかりと説明責任を果たすことが重要になります。衆議院における修正で、委員の任命に両院の同意を必要とする調達価格等算定委員会の設置、また、決定した買取り価格等についての国会への報告義務などが加えられました。原案では経産大臣の裁量の幅の大きいものでございましたが、買取り価格の決定の透明性確保に向けた修正につきまして、経産大臣の認識を伺います。
また、再生可能エネルギーの導入に当たって必要不可欠とされている系統安定化対策費用は、具体的な負担額が明らかではありません。政府試算では年二千百億円、あるいは最大三・一八兆円掛かるとされており、これらが電気料金に転嫁される可能性があります。国民に対して分かりやすく説明すべきです。経産大臣の答弁を求めます。
続いて、今後の電気料金の大幅な上昇への懸念についてお伺いします。
殊に震災後の今日、本法案による負担額のほかに、原発事故による賠償の負担額、廃炉費用分、また、原子力発電所が停止した場合の化石燃料の購入額増嵩、これらが電気料金に跳ね返るなど、国民負担が急増する可能性があります。国全体としてどの程度の負担が生じるのか、その全体像を明確にし、将来のエネルギー政策に資する必要があります。また、資金力のある事業者を低所得者を含む需要家が支える制度であるとの指摘もあります。低所得者に対する負担の軽減策を措置すべきと考えますが、併せて経産大臣の見解を伺います。
本法案は、企業に対しても大きな負担を求めるものであります。特に、電炉業、鍛造業、ソーダ業等、電力多消費産業には多大な負担となります。また、産業の空洞化、国際競争力の低下が懸念されます。このため、例えば製造業では、電力の使用に係る原単位が製造業平均の八倍を超える事業者を対象に、電気代への料金転嫁額を八割以上減額する、財源について、国民への負担転嫁がなされないようエネルギー特別会計で賄うなど、必要な予算上の措置を講ずるとの修正がなされました。これらの修正について、経産大臣の見解を伺います。
最後に、熱中症についてお伺いいたします。
ここ数日は気温は下がりましたが、連日のように熱中症で倒れた、搬送されたの報道が続きました。五月末から八月十四日までの搬送人員は三万五千四百三十六人で、昨年同時期の搬送人員を大幅に上回っております。猛暑に加えて電力不足、節電という環境の中で、このままでは本年夏も大きな被害となることが想定されます。自治体によるクールシェルター設置も出てきておりますが、国挙げて熱中症対策に取り組む必要があります。
公明党は、一か月前の七月二十一日、猛暑対策ビジョン二〇一一を緊急提言し、官邸に申し入れました。政府として、省庁連絡会議ではなく対策本部を立ち上げ、人員体制の強化、周知の徹底、数値目標を掲げたロードマップ、関連予算の倍増等が必要です。
また、熱中症は予防が第一であり、特に熱中症のリスクが高い独り暮らしの高齢者に対しては、見守り機能付き熱中症計を配布するなどの具体的な取組が重要です。また、放射線の影響が心配される福島県における学校の熱中症対策は最優先で実施すべきです。官房長官の見解と決意を伺います。
公明党は、再生可能エネルギー電力の普及について、参院選マニフェスト二〇一〇で、国民生活への影響を配慮した電力の全量固定買取り制度の創設を掲げ、推進してまいりました。
本制度の成立で、いわゆるRPS法を超えて再生可能エネルギー電力が大きく前進することを期待して、私の質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣海江田万里君登壇、拍手〕