井上義久の発言 (本会議)

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○井上義久君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました野田総理の所信表明演説に対し、質問をいたします。(拍手)
 初めに、台風十二号による豪雨や土砂災害で亡くなられた方々に衷心より哀悼の意を表するとともに、かけがえのない家族を失われた御遺族、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
 政府に対し、行方不明者の捜索や被災された方々への支援、寸断された道路などのライフラインの復旧、町の復興に総力を挙げるよう求めます。
 また、東日本大震災の発生から半年を迎えました。改めて、亡くなられた方々に衷心より哀悼の意を表します。とともに、御遺族、被災された皆様に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 さて、前経済産業大臣が、就任からわずか九日で、不適切な発言の責任をとって辞任しました。
 ふるさとを追われ、仕事を奪われ、先の見通しがないまま避難生活を余儀なくされている被災者の苦しみやふるさとへの思いがわかっていない、そういう人物を適材適所と称して担当大臣に任命した総理の責任は、極めて重いものがあります。
 しかし、総理は、後任の経済産業大臣に枝野前官房長官を充てました。
 菅内閣は、大震災、原発事故で初動を誤り、その後の対応も後手に終始し、結果、復旧復興をおくらせた責任をとって退陣せざるを得ませんでした。その内閣のかなめであった官房長官を、原発政策をつかさどる経済産業大臣に任命したのはなぜですか。私には到底理解できません。前政権の失政に対する深刻な反省がないとしか言いようがありません。それでは、被災者の思いにこたえることができないばかりか、本格的な復旧復興も期待できません。総理、そうではないですか。
 さらに、民主党は、私ども野党が今臨時国会で予算委員会の開催を求めたのに対し、内閣ができたばかりで体制が不十分、不完全な内閣として、予算委員会の開催を拒否、わずか四日間でこの会期を閉じようとしております。
 総理、あなたの内閣は、体制不十分で、不完全な内閣なのですか。もしそうであるならば、あなたの内閣に国民の生命と財産を任せることはできません。
 所信表明演説で、与野党は徹底的な議論と対話によって懸命に一致点を見出すと叫んだのは、総理、あなたですよ。ところが、内閣発足早々、国会論戦から逃げ、それでは信頼関係は生まれません。
 直ちに予算委員会を開会すべきと思いますが、総理、いかがですか。
 政権交代からわずか二年で、既に三人目の総理誕生となりました。その間、総理、あなたは、政権を支える財務副大臣、財務大臣という重要閣僚として、子ども手当や農家の戸別所得補償、高速道路の無料化などマニフェストの主要政策実現に奔走してこられたと思います。
 ところが、二百七兆円の総予算を組み替えれば財源は捻出できると豪語したものの、結局、財源は見つからずじまい、約束したマニフェストはほとんど実現できず、抜本的な見直しが迫られております。
 さらに、八月、赤字国債の発行に必要な特例公債法の成立の前提として子ども手当など民主党の主要政策について見直すことを、民主、自民、公明の三党で合意しました。
 そこでは、高速道路無料化については平成二十四年度予算概算要求において計上しない、高校無償化及び農業戸別所得補償の平成二十四年度以降の制度のあり方については、政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討する、また、二十四年度以降の子供に対する手当の制度のあり方についても、児童手当法に所要の改正を行うことを基本とすることを確認いたしました。
 この三党合意を誠実に履行することを改めて求めたいと思います。総理、明確にお答えください。
 政権運営の基盤は、何といっても国民の信頼です。そのためには、みずからに政治と金にまつわる疑惑があれば、進んで説明責任を果たすこと、そして自浄作用を働かせることです。
 そこで、まずは、総理自身の政治献金問題についてただしたいと思います。
 その一つは、みずからの政治資金団体に、政治資金規正法で禁じられている在日外国人複数名から献金を受けていたというものであります。さらに、法人税を脱税していた企業からの献金やパーティー券購入もあったと報じられています。総理、これらは事実ですか。
 政治と金の問題は、民主党政権誕生以来、尽きることなくまとわり続けてきました。鳩山元総理の実母からの巨額の資金提供や亡くなった方々からのいわゆる故人献金、小沢元幹事長の資金管理団体をめぐる事件等々、指摘すれば切りがありません。
 さらに、菅前総理の資金管理団体から市民の会と称する政治団体へ六千二百五十万円もの渡し切り献金、民主党全体では一億五千万円を超える金が流れ込んでいたという事実が明らかになりました。
 なぜ一政治団体にこれほどの巨額の資金が流れ、また、その資金がどのように使われたのか、説明責任は全く果たされておりません。この市民の会への渡し切り献金について、民主党として調査し、国民に説明すべきと思いますが、総理、いかがですか。
 東日本大震災からの復旧復興について伺います。
 東日本大震災は、未曾有の天災であり、国難であります。だからこそ、既存の枠を超えた迅速な対応、果敢な決断が求められてきました。
 ところが、震災直後から、前菅内閣は、対策本部やチームを次々と乱立させ、危機対応で最も重要な指揮系統を混乱させてきました。その結果、迅速な対応ができず、被災者の支援や復旧復興のおくれを招きました。
 震災発生から既に半年が経過しているにもかかわらず、いまだに避難生活を余儀なくされている被災者は八万三千人を超えています。さらに、仮設住宅に入居したものの、収入がない、仕事がなく生活再建の見通しが立たない、瓦れきの処理もようやく五〇%が仮置き場へ搬入されただけ、市町村の復興計画も国の指針のおくれから前へ踏み出せない、具体化しない等々、大きく立ちおくれています。
 総理、あなたは、菅政権の主要閣僚である財務大臣でした。被災者の生活再建や復旧復興のおくれは、あなたにも責任があります。その自覚と深い反省がなければ、前政権と同じ道をたどることになります。総理の認識を伺います。
 次に、第三次補正予算について伺います。
 復興のための本格的な補正予算は、私どもが懸念したとおり、菅前総理の政権延命のために先延ばしされ、震災発生から半年たった今に至っても編成されておりません。このまま補正予算の編成、国会への提出がおくれれば、予算の執行は冬となり、年を越してしまいます。一刻も早く、本格的な補正予算を編成し、国会に提出すべきです。
 公明党は、今月八日、震災復興及び経済対策に必要な予算に関する提言を発表し、政府にも申し入れを行いました。
 被災した市町村の復興を強力に進めるための復興一括交付金や復興基金の創設、集団移転促進事業の拡充、被災した土地の買い上げ、借り上げなどを提案しております。あわせて、中小企業の資金繰り支援などの円高対策と、節電エコポイントを初めとしたエネルギー対策など、日本経済の再生を目指す総合経済対策についても提言をしております。
 政府・与党は第三次補正予算について与野党協議を呼びかけておりますけれども、まずは、これらの提言を真摯に受けとめ、政府案を早急にまとめるべきです。第三次補正予算をいつまでに編成し国会に提出をするのか、総理の明確な答弁を求めます。
 復興庁について伺います。
 復興を迅速かつ一体的に進めていくためには、各省庁の縦割りを排し、復興に係る計画立案から実施までの権限を一元的に有する復興庁の設置が不可欠であります。
 私は、震災発生から間もない三月二十二日、政府にいち早く復興庁の設置を求めました。そして、復興基本法にも復興庁の設置が盛り込まれました。復興庁を年内に設置すべきと考えますが、総理の見解を求めます。
 また、公明党は、八月二十四日、復興特区制度の早期実現に向けた提言を政府に提案いたしました。
 ポイントは、四点あります。
 一点目は、被災企業の再生と企業誘致を推進するため、大胆な税制上の特例措置を設けることです。
 二点目は、自治体が定める条例により法律による規制を緩和、適用除外できる、いわゆる上書き権の特例です。
 三点目は、被災市町村が作成した土地利用再編計画を総理大臣が認定することで、個別法による許可等を不要とし、手続を一元化することです。
 そして四点目は、特区ごとの国と地方との協議会の設置です。規制の特例措置等について協議し、迅速に実施するための仕組みです。
 被災地の復興を強力に後押しするために、政府は復興特区制度の早期創設に本腰を入れて取り組むべきです。総理の決意を伺います。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故対応について伺います。
 去る八日、総理は、福島県庁で行われた原発周辺十四市町村長との意見交換会で、福島県の再生のために、できることをサポートさせていただくと述べられました。私は、このサポートという言葉に強い違和感を覚えました。
 原子力発電は国策として進められてきました。国策であるがゆえに、今回の原発事故からの地域の再生は、市町村の考え方を尊重することは当然ですけれども、国は、サポートではなく、主体的に責任を持って進めるべきではないでしょうか。その覚悟がなければ、地域再生はおぼつきません。総理の基本的な認識を伺います。
 福島県の復旧復興について、現行法では、被災地が原発周辺に限定され、福島県全体の復興に対応できないとの強い声があります。福島県の再生のための特別法を制定し、県民生活や産業の再生、県や市町村がつくる復興計画の実現に必要な財源は、国が全額手当てをすべきです。
 さらに、福島復興再生基金の創設です。
 スマートコミュニティーのモデル事業や、食品安全を含めた長期的放射線防護の確立、長期的健康管理を行う施設整備や人材確保など、福島の復興には国を挙げて取り組むとの姿勢を明確にすべきです。総理の見解を求めます。
 原発事故の損害賠償について伺います。
 事故から半年近くが経過した八月三十日、ようやく、東京電力が賠償の範囲と金額を提示しました。これに対して、被災者からは、被害を十分に反映していない、そのような強い声が上がっております。
 例えば、牛肉の放射性セシウム汚染に対する賠償については、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針に盛り込まれたにもかかわらず、検討中とされました。さらに、避難等対象区域外で自主避難された方々の賠償については何も触れられておりません。
 支払い方法についても改善すべき点があります。
 賠償金は三カ月ごとに支払うとしていますが、毎月支払うようにするなど、実態に沿った対応をすべきです。特に農林水産業に対する賠償は、時期を逸すれば、農期や漁期に向けた準備などに支障を来すおそれがあり、影響は深刻です。
 また、申請から支払いまでの期間の短縮や二回目以降の手続簡略化など、請求手続も簡素化すべきです。
 以上、原発事故の賠償については、当事者である東京電力任せではなく、政府が積極的に関与し、弁護士会の協力を得るなど、被災者に寄り添った対応をすべきです。総理の見解を求めます。
 震災から半年たった今に至っても、放射性物質に汚染された瓦れきや汚泥等の廃棄物処理は、最終処分場の確保も含め、全く進んでいません。また、土壌等の除染対策についても、一部地域で自治体や住民の手で自主的に進められていますが、警戒区域等の原発周辺地域では実施のめどすら立っておりません。
 いまだに処理の見通しが立たないのは、除染体制の構築や最終処分場の確保など、早期に必要な対策を講じてこなかった政府の対応のおくれによるものです。
 今急ぐべきは、さきの国会で議員立法により成立をした放射性瓦れき処理法に基づき、汚染廃棄物の処理や除染の基準、除染技術と体制の構築、最終処分場等の確保などを進めることです。これらの見通しや検討状況について伺います。
 また、大規模な除染等の対策を進めるためには、十分な予算措置が必要です。
 予備費二千二百億円の活用に加え、我が党が提案しているとおり、第三次補正予算で、東京電力への求償を前提として約三兆円規模の予算を確保すべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 原子力・エネルギー政策について伺います。
 まず、検討のあり方です。
 政府は、震災後の六月に、関係閣僚から成るエネルギー・環境会議を設置し、今後のエネルギー政策の議論を開始いたしました。確かに政府挙げての検討の場ではありますが、国民に開かれた会議とは言えません。
 一方、経済産業省は、大臣の諮問機関である総合エネルギー調査会で基本計画の見直しを開始すると聞いています。しかし、同調査会は、我が国のエネルギー政策にお墨つきを与えてきた審議会であり、従来同様の手法でエネルギー政策の検討を行うのであれば、今回の未曾有の大震災、大事故を踏まえた検討のあり方としては不十分であると言わざるを得ません。
 社会全体に影響を与えるエネルギー政策の見直しに当たっては、国民に開かれた議論が必要です。総理の見解を求めます。
 原子力発電について伺います。
 公明党は、これまで、太陽水素系エネルギー社会を目指し、それまでの過渡的エネルギーとして原子力発電を容認してきました。
 しかし、今回、我が国において発生した重大な事故を直視し、原子力発電に依存しない社会への移行に今こそ本格的に取り組むべきと考えます。思い切った省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入、化石燃料の高効率化を推進しつつ、段階的に原子力発電を縮小していくべきです。
 また、今後、原子力発電所の新増設は、基本的には行うべきではないと考えます。核燃料サイクルについても、実現性、安全性、経済性はもちろん、外交、安全保障的観点も含めて、慎重に再検討すべきです。
 原子力政策の基本的な方向性について、総理の見解を伺います。
 政府は、原子力安全規制に関する組織について、環境省の外局として原子力安全庁を設置する方針を閣議決定しました。原子力の推進と規制の分離は必要であり、経済産業省からの原子力規制行政の分離は当然と考えます。
 さらに、新たな規制組織には、独立性、中立性、専門性、そして強い規制権限などが求められます。そのためには、内閣から独立した地位が与えられている独立行政委員会として設置すべきと考えます。
 民主党のマニフェストでも同様の提言がなされております。総理の見解を伺います。
 省エネルギーについては、促進するための仕組みづくりが不可欠です。
 公明党は、マニフェストで、二〇二〇年までに三〇%以上のエネルギー効率アップを掲げています。例えば、消費電力を一割削減できると試算されるLEDへの切りかえを、エコポイント制度を活用して促進することなどが考えられます。
 省エネルギーの今後の目標と促進策について、総理の見解を伺います。
 再生可能エネルギーの導入について、公明党は、マニフェストで、二〇三〇年までに電力の三〇%を賄うことを主張しております。その方策として再生可能エネルギー電力の全量固定価格買い取り制度の導入を提案し、さきの国会で、そのための法律が成立いたしました。
 再生可能エネルギー導入の実効を上げるには、意欲的な目標設定と、それに基づく具体的な制度づくりが重要です。
 政府は、二〇二〇年に一次エネルギー供給量の一〇%という目標を地球温暖化対策基本法で掲げていますが、大震災前の目標であり、意欲的とは言えません。目標を引き上げるべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 原子力発電の段階的縮小の検討に伴い、地球温暖化をもたらすCO2を原発に頼らずにどう削減していくかも重要な課題です。
 政府は、エネルギー基本計画の策定に当たって、二〇二〇年二五%削減目標をどう考えているのか、また、今後の地球温暖化対策について、総理の見解を伺います。
 次に、社会保障と税の一体改革について伺います。
 本年六月、政府・与党がまとめた社会保障・税一体改革案は、民主党が野党時代から強く主張してきた年金制度の抜本改革や高齢者医療制度の見直しなど、根幹部分で具体性がありません。その一方で、財源については、二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税を一〇%まで引き上げるとしております。
 しかし、社会保障制度の中で最も大きな財源を要する年金制度の骨格が決まらずして、国民に負担をお願いする財政論議が果たしてできるのでしょうか。民主党がマニフェストに掲げている最低保障年金の支給額や所得制限などの設定いかんによっては、所要額は大きく変わってくるはずであります。
 結局、初めに消費税一〇%ありきということではないでしょうか。それでは国民の理解は得られません。また、私たちも、そういう議論にくみするわけにはいきません。総理の見解を求めます。
 今後の年金制度改革について、公明党は、二〇〇四年改革の骨格を維持しつつ、これをベースに必要な改善を進めることが現実的な対応であると主張してきました。しかし、これに民主党は真っ向から反対をしてきました。
 ところが、今般の改革案では、公明党が主張してきた低所得者への加算や受給資格期間の短縮、被用者年金の一元化を盛り込むなど、まさに現行制度の改善案となっています。一方で、民主党がマニフェストに掲げた最低保障年金の創設や国民年金を含めたすべての制度の一元化については、何ら具体的記述がありません。
 結局、今回の社会保障・税一体改革なるものは、民主党の年金マニフェストが、絵にかいたもちであり、実現可能性が極めて低いことをみずから認めたということになると思いますが、総理、いかがですか。
 もういいかげんに、民主党が言うところの年金抜本改革案は、実現はおろか、具体的な制度設計すら困難であると認めるべきです。答弁を求めます。
 総理は、就任会見の折、一体改革案に基づき、今後、与党内で具体的な制度設計に向けた議論を進めるとともに、与野党の協議を丁寧に進めていくと述べておられます。しかし、先ほど申し上げたとおり、この案には、民主党がこれまで主張してきた制度の根幹部分が明らかになっていない上、閣議決定もなされていません。
 現政権の総意として決定できないものを野党と協議して決めようというのは、余りにも無責任ではありませんか。
 公明党は、既に昨年末、新しい福祉社会ビジョンを発表し、与野党協議を呼びかけてきました。政府・与党は、もし与野党協議と言うなら、責任ある案を提示すべきです。総理の見解を伺います。
 次に、農業について伺います。
 農業は、国民の命を支える生命産業であり、国の基です。ゆえに、農業を支える政策は、将来にわたって安定し、農業者が安心して取り組めることが必要です。
 しかし、民主党が、農業政策の柱と位置づけ、すべての農家が対象としている戸別所得補償制度は、その予算が農林水産省予算全体の四分の一以上を占めているにもかかわらず、いまだにそれを裏づける法律もありません。安定財源の確保にも不安があります。
 一方で、八月上旬に閣議決定された日本再生のための戦略、また、食と農林漁業の再生のための中間提言では、農業の競争力強化、体質強化を進めるとして、例えば、平地で二十から三十ヘクタール規模の経営体が大宗を占める構造を目指すなど、担い手の育成をうたっております。実は、これこそ、零細農家切り捨てだとして、民主党が批判してきた政策そのものです。
 我が党は、従来から、戸別所得補償制度を抜本的に見直し、集落営農等を含めた担い手の育成に重点化することや、環境直接支払いの拡充などを求めてまいりました。
 三党の合意でも戸別所得補償制度の見直しが明記されていますが、今後どのように見直すのか、総理の見解を伺います。
 次に、TPP、環太平洋経済連携協定について伺います。
 閣僚の中からは、農業の戸別所得補償制度を充実させればTPPの早期判断の道筋が描けるとの発言がありました。総理も同様のお考えなのでしょうか。
 TPPについて、公開されている情報が極めて少なく、アメリカを初めオーストラリアやニュージーランドなど交渉の中心となる国においても、その効果について懐疑的な意見が出ております。
 また、TPPは、農業分野のみならず、知的財産やサプライチェーン、医療、金融、保険など、極めて幅広い国内の制度に関連した内容が含まれており、十分かつ慎重にその影響について検証しなければなりません。
 日印経済連携協定の例を見ても、平成十六年に共同研究会を立ち上げ、その報告書をもとに平成十八年から交渉を開始、五年の議論を経て署名に至りました。
 総理はできるだけ早期に結論を出すとしておりますが、政府の姿勢は余りに拙速であると言わざるを得ません。TPPについて、総理の見解を伺います。
 東日本大震災の発生から既に半年が経過をいたしました。また、台風に伴う集中豪雨、大規模な土砂災害も発生をいたしました。
 この間、政治が、被災者の生活再建や復旧復興に十分な役割を果たしてきたのか、被災者の思いにこたえてきたのかということについて、私自身、じくじたる思いがあります。しかし、復旧復興はもちろん、景気、経済、外交、安全保障など課題は山積をしており、瞬時も立ちどまっている余裕はありません。
 公明党は、どこまでも被災者の思いに寄り添い、国民の期待にこたえ、国難を乗り越えるために全力でそれらの課題に取り組む決意です。
 総理、もう、体制が不十分、不完全などという甘えは許されません。政府は、国民の生活を守り国益を守るという緊張感を強く持てと申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

発言情報

speech_id: 117805254X00320110915_003

発言者: 井上義久

speaker_id: 22502

日付: 2011-09-15

院: 衆議院

会議名: 本会議