野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) みんなの党、渡辺代表の御質問にお答えをしてまいります。
 公務員宿舎朝霞住宅についてのお尋ねがございました。
 国家公務員宿舎のあり方につき見直しを行うとの事業仕分け結果を受け、財務省にて政務三役を中心に宿舎のあり方を検討し、おおむね五年で、宿舎を一五%強、三・七万戸程度を削減するなどの方針を定めました。宿舎を削減し、不要宿舎の跡地を売却することで、復興財源にも貢献できると考えております。
 このような全体の方針を踏まえ判断した結果、真に必要な宿舎として、朝霞住宅の事業再開を決定しております。
 いわゆる天下り法人への財政支出と復興財源の確保についてのお尋ねがございました。
 衆議院調査局の調査結果によれば、国家公務員の再就職者が在籍している法人に対する貸し付け等を含む国からの資金交付額は、平成十八年度において十二・六兆円とされております。
 政府としては、真に必要な経費は適切に措置をしつつ、無駄の根絶に向け、できるだけの努力を行うことが必要であり、平成二十三年度予算においても、事業仕分け等を最大限活用することにより、独立行政法人や公益法人に対する支出やその不要資産の見直しを行ってきたところでございます。
 今後とも、独立行政法人、公益法人等への無駄な支出の根絶に取り組むとともに、復興財源の確保に向けて、さらなる歳出削減、税外収入の確保を検討してまいります。
 再就職あっせん禁止と再就職等監視委員会についての御質問をいただきました。
 民主党政権発足後、直ちに、府省庁による再就職あっせんを内閣の方針として禁止するとともに、独立行政法人の役員人事において公募を実施するなど、再就職の適正化について取り組んできたところであります。
 これに加え、再就職等規制の監視機能強化を目的の一つとする国家公務員制度改革関連法案の早期成立を図ってまいります。
 なお、再就職等監視委員会については、同意人事案が前国会において採決が行われなかったため廃案となっていますが、今後、改めて人事案を国会に提出し、同意が得られ次第、速やかに立ち上げ、規制違反行為の監視に万全を期してまいります。
 新たな専門スタッフ職の整備についての御質問をいただきました。
 新たな専門職の整備は、天下りのあっせんを根絶する一方、定年まで勤務できる環境を整備していく中で、人材を適材適所で最大限活用するために必要であると考えております。
 自民党、みんなの党が提出した国家公務員法改正法案等についての御質問をいただきました。
 各党が提出した法案の賛否については、政府としてコメントすべき立場にはございません。
 いずれにせよ、国家公務員制度改革は、一部分だけを切り出して議論するのではなくて、労働基本権のあり方も含めた全体像を一体的に検討すべき課題と考えております。
 政府としては、総合的な改革を実現するための国家公務員制度改革関連四法案をさきの通常国会に提出したところであり、これらの法案が国会審議を経て速やかに成立するよう努力をしてまいります。
 補正予算編成のスケジュールについて御質問をいただきました。
 当面の復旧復興については、一次、二次合わせて六兆円規模の補正予算を編成し、これを執行するとともに、東日本大震災復旧・復興予備費の活用により、機動的対応を図っているところでございます。
 他方、本格的な復旧復興を総合的かつ計画的に進めるためには、必要となる復興施策の精査、復興事業に係る財源の確保等、国による復興のための取り組みの全体像を明らかにすることが必要であり、こうした観点から、七月末に、復興の基本方針を策定いたしました。
 この基本方針に沿って、一刻も早い被災地の復旧復興に向け、三次補正予算の編成を速やかに進めてまいります。
 議員歳費についての御質問をいただきました。
 行政の無駄を徹底排除することは当然の前提として、渡辺議員が指摘をされた、議員がみずから身を切る覚悟なくしては、大きな改革、国民負担を語ることはできないと考えております。
 議員歳費やボーナスだけではなく、定数削減という大きな問題もあります。ぜひ、与野党協議で具体的に詰めていくよう、与野党が協議のテーブルに着くことを強く期待しております。
 国家公務員人件費二割削減についての御質問をいただきました。
 国家公務員総人件費の削減については、地方分権推進に伴う地方移管、各種手当、退職金等の水準や定員の見直し、労使交渉を通じた給与改定など、さまざまな手法を組み合わせることにより平成二十五年までにめどをつけることとし、二割削減という目標の達成に向けて取り組んでいるところでございます。
 特に国家公務員の給与については、去る六月三日に、給与のおおむね八%を減額する法案を国会に提出しているところであり、まずはこの法案の早期成立に御協力をお願いいたします。
 定率繰り入れの停止についての御質問をいただきました。
 国債整理基金への定率繰り入れは、毎年度、国債残高の一定割合を一般会計から繰り入れることにより、国債償還のための財源を制度的に確保する仕組みとなっております。
 こうした定率繰り入れに基づく減債制度は、財政規律を確保するための重要な柱であり、国債償還に対する市場の信認の礎となっているため、定率繰り入れの停止は、市場からの信認を損なうおそれがあること、繰り入れを停止した分だけ国債償還の負担を将来へ先送りするにすぎず、財源にはならないことから、適当ではないと考えております。
 復興財源のための日銀引き受けについての御質問をいただきました。
 日銀の国債引き受けについては、戦前戦中に多額の公債を日銀引き受けにより発行した結果、急激なインフレが生じたことへの反省から、財政法において禁止をされています。
 復旧復興のための財源については、復興基本方針に基づき、次の世代に負担を先送りすることなく、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うことを基本とし、できる限り歳出の削減や国有財産の売却等の努力を行った上で、時限的な税制措置について検討を進めてまいります。
 財政再建についての御質問をいただきました。
 本年六月に決定した社会保障・税一体改革成案においては、二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率を一〇%まで引き上げ、社会保障の安定財源確保を図ることとしております。
 このような取り組みなどにより二〇一五年度段階での財政健全化目標の達成に向かうことで、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成への一里塚が築かれるものと考えております。
 歳入庁創設についての御質問をいただきました。
 歳入庁の創設については、平成二十二年度、平成二十三年度の税制改正大綱でも設置する方向で検討を進めることとしており、今後の年金制度改革や社会保障・税にかかわる番号制度の議論などを踏まえつつ、国民の皆様の視点に立った徴収体制を構築する観点から検討してまいります。
 また、十二兆円の未収との御指摘は、すべての給与所得者が厚生年金や健康保険に加入し保険料を支払う前提に立つ試算と承知をしています。しかしながら、今の制度では、例えばパート労働者は厚生年金や健康保険の対象とはなっておらず、すべての給与所得者から保険料を徴収することにならないことを御理解いただきたいというふうに思います。
 税制改革と解散についての御質問をいただきました。
 若い世代を含め、国民が将来に不安を持たないようにするため、社会保障のための安定財源を確保し、あわせて財政健全化を同時に達成するための社会保障と税の一体改革は、どの内閣であっても先送りできない課題であります。社会保障制度の維持強化に必要な財源と税制改革を一体的に考え、仮に消費税率の引き上げをお願いするときには、その結論を得て実施する際には国民に信を問う、この方針に変更はございません。
 この議論の過程において、与野党の超党派的議論と合意形成を目指すことは言うまでもなく、与野党協議への積極的な御参加をお願いしたいと思います。
 環境影響評価法の適用除外に関する御質問をいただきました。
 環境影響評価法においては、災害対策基本法に基づき指定公共機関等が実施する災害復旧事業について環境アセスメントの義務規定を適用しないこととされています。これは、災害対策基本法において指定公共機関等として位置づけられ、災害復旧に責任を負う東京電力及び東北電力が、今般の震災により失われた電気供給力を補うために行わなければならない発電設備の増強について、その供給義務を果たすための措置として特例が認められているものでございます。
 指定公共機関等ではなく、災害復旧に責任を負わないPPSは、環境影響評価法の適用除外の対象にはなりません。
 松下幸之助さんの無税国家論についての御質問をいただきました。
 松下さんは、無税国家という大きな理想を掲げられましたが、同時に、国の重要課題の一つである財政危機について真剣に考えておられ、国債残高の増大に歯どめをかける必要性を主張しておられました。
 今や、松下さんが想定をしていたよりもはるかに深刻な財政状況を招いており、これ以上の借金を将来の世代に残してしまうことは、断固阻止しなければなりません。
 その一方で、経済成長と財政健全化は、車の両輪として同時に進めていかなければなりません。そのため、昨年策定された新成長戦略の実現を加速するとともに、大震災後の状況を踏まえた戦略の再強化を行い、年内に日本再生の戦略をまとめ、経済成長につなげていきたいと思っております。
 これが、天上の人となった松下幸之助さんに対して、私が一番やらなければならない使命と考えていることでございます。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
    〔国務大臣安住淳君登壇〕

発言情報

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発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2011-09-15

院: 衆議院

会議名: 本会議