野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 自民党の松山議員の質問に順次お答えをしてまいります。
 まず、国会の会期及び第三次補正予算についてのお尋ねがございました。
 国会の会期については、国会において各党各会派でお互いの主張に基づき議論が行われ、その上で適切なルールに従って決められるものと理解をしております。
 また、第三次補正予算については、政府として、大震災からの本格的な復旧・復興、原発の収束、円高対策を含めた経済対策に取り組むため鋭意準備中でございます。今後、各党会派の御協力をいただき、与野党の御意見をお聞かせいただきながら編成作業を完了し、国会に御提出して、一刻も早く被災地の本格的な復旧・復興に邁進をしたいと考えております。次なる国会は、その準備状況を踏まえて対応させていただきたいというふうに思います。
 続いて、自民党提言についての御質問をいただきました。
 七月八日に公表された自由民主党の中間報告については、有益な御提言と受け止めており、復旧・復興に係る基本的な考え方や施策の柱立てが政府の復興基本方針とも共通する部分が多くあったと認識をしています。
 現在、復興基本方針に沿って本格的な復興予算である第三次補正予算を急ぎ編成をしているところであり、いずれ野党の皆様にも御協力をお願いをしてまいりたいと考えております。
 第三次補正予算について御質問をいただきました。
 第三次補正予算については現在精査中であり、今後、与党及び野党と調整をしていく必要があることから、具体的な金額についてはまだ固まっておりません。
 他方で、復興の基本方針においては、日本経済の再生なくして被災地域の真の振興はないとの認識の下、空洞化対策や輸出企業支援策が幅広く盛り込まれており、こうしたものについても十分に措置をしていくことが重要であると考えております。今後、財源も含め調整を図り、できるだけ早く第三次補正予算の内容を固めてまいります。
 全国防災事業と執行留保についての御質問もいただきました。
 復興基本方針においては、緊急性、必要性が高く、即効性のある全国防災事業を実施することとされております。こうした考え方に沿って、第三次補正予算においても緊急性等が高い全国防災事業について盛り込む方向ですが、具体的な金額についてはまだ固まっておりません。
 公共事業関係費等の執行留保については、基本的には五%相当額について現段階でも留保をしています。今後、各方面と第三次補正予算の調整を図る中で、その取扱いについても固めてまいります。
 復興財源についての御質問をいただきました。
 復旧・復興財源については、復興の基本方針において、第一次、第二次補正予算等における財源のほかに十三兆円程度を確保することとしております。この基本方針では、歳出削減、税外収入で三兆円程度と仮置きされておりますが、税制措置の規模を圧縮するため、歳出削減や国有財産の売却等による財源捻出の努力をできる限り行ってまいります。
 同時に、時限的な税制措置については税制調査会で複数の選択肢を議論しているところであり、復興対策本部に報告した上で、与野党間での協議を経て同本部で決定することとしております。
 公務員人件費の見直しは、特に給与について国家公務員の給与減額支給措置を講ずる法案を国会に提出をし、御審議をお願いをしているところでございます。
 政策立案の在り方についての御質問をいただきました。
 政権として、常にベストと考える法案を国会に提出をしております。その上で言えば、政府案の提出に加え、野党からも議員立法等が提出をされ、与野党間で活発な議論を通じて合意形成が行われるという政策ごとの協議と連携の姿は、むしろ現在の国会情勢に基づき国会の機能を発揮する手段として積極的に評価すべきものだと思います。
 震災からの復旧・復興、原発事故の収束、そして経済金融危機の克服など、与野党が協議を積み重ねて法案成立に向け合意形成すべき事柄は山積をしています。建設的な御提案と御協力を改めて是非お願いを申し上げます。
 二重ローン救済法案、私学災害復旧助成法案、災害臨時交付金法案についての御質問をいただきました。
 二重ローン救済法案については、現在審議中であり、与野党間においても引き続き協議が続けられているものと承知をしておりますが、いずれにせよ、政府としては二重債務問題に対する対応を迅速に進めてまいります。
 私学災害復旧助成法案については、災害復旧に係る財政援助の在り方等、様々な観点から慎重に検討すべき事柄を含んでいると考えていますが、いずれにせよ、現在継続審議中であり、与野党間において引き続き協議が続けられているものと承知をしています。
 災害臨時交付金法案については、政府としては、補正予算を含む全体像の中で整合性の取れた交付金の制度を検討すべきものと考えております。
 医療機関の損害賠償に関する御質問をいただきました。
 厳しい状況に置かれている緊急時避難準備区域等の医療機関を支援をすることは大変重要な課題と認識をしています。東京電力は、緊急時避難準備区域等の医療機関への原子力損害賠償について、九月中の受付開始、十月中の支払開始を目指して、現在医療関係者との間で協議を行っていると聞いています。
 東京電力に対し、早期に賠償の支払を行うよう医療関係者との協議を加速することを促すとともに、その状況を注視しつつ、必要に応じて仮払い法での対応を検討してまいります。
 また、医療機関の資金繰りへの支援や、県や関係団体と連携した医療従事者の派遣等を行うことにより、緊急時避難準備区域等の住民の方々に必要な医療が確保されるよう全力で取り組んでまいります。
 円高対策についての御質問をいただきました。
 為替市場において一方的に偏った円高の動きが続いていることを懸念をしております。市場において投機的な動きがないかを注視し、あらゆる措置を排除せず、必要な場合には断固として行動する考え方に変わりはありません。
 また、円高に対する政策対応としては、八月二十四日に、外為特会のドル資金を活用する円高対応緊急ファシリティーを発表したところでございます。これを迅速に実行し、民間円資金の外貨への転換を促進することにより、円高メリットを活用しつつ、為替相場の安定化が図られるものと考えます。
 さらに、急速な円高による産業の空洞化を防ぎ、国内雇用を維持していくため、金融政策を行う日本銀行と連携をし、あらゆる政策手段を講じてまいります。
 TPPについての御質問をいただきました。
 TPP協定については、随時、関係国との間で情報収集や協議を行ってきております。その結果得られた情報については、国益を確保する観点から様々な検討、分析を行うとともに、国民の理解を深めるため、可能な限り説明に努めてきており、今後とも努めていく考えでございます。
 八月十五日に閣議決定した政策推進の全体像にあるような広範な視点を踏まえ、TPP協定への交渉参加については、しっかりと議論をし、できるだけ早期に結論を出します。
 食料自給率、経済や雇用とTPPとの関係についての御質問をいただきました。
 経済連携と食料自給率との関係については、昨年十一月に閣議決定をした包括的経済連携に関する基本方針において、高いレベルの経済連携の推進と我が国の食料自給率の向上や国内農業・農村の振興とを両立させ、持続可能な力強い農業を育てるための対策を講じることとしております。
 経済連携は、国と国との結び付きを経済面で強化する取組であり、世界経済の成長を取り込み、産業空洞化を防止していくためにも欠かせない課題と認識をしています。
 TPPについては、我が国は現段階では協定交渉に参加しておらず、仮に我が国がTPP協定に参加した場合に、どの分野にどのような影響があるかを具体的に示すことは困難ですが、EPAについての国民各層の議論の材料とするため、これまでも一定の前提を置いてTPP協定を含めた各種EPAに関する様々な試算を提示してきたところでございます。引き続き、関係国との間で情報収集や協議を進め、その結果得られた情報の検討、分析を行うとともに、国民の理解を深めるため、可能な限り国民への説明に努めてきており、今後とも努めていく決意でございます。
 社会保障と税の一体改革についての御質問をいただきました。
 社会保障・税一体改革成案は、本年六月の政府・与党社会保障改革検討本部での決定に当たり、政府はもとより、連立与党としてもこの成案を基に各党協議を進めることについて了承が得られております。社会保障と税の一体改革はどの内閣であっても先送りできない課題であります。御党を始め、各政党が与野党協議に御参加いただきますよう、改めてお願いを申し上げます。
 消費税率の引上げ時期等についての御質問をいただきました。
 社会保障・税一体改革成案においては、社会保障給付の規模に見合った安定財源の確保に向け、まずは二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率を一〇%まで引き上げ、当面の社会保障改革に係る安定財源を確保するとされております。具体的な税率の引上げ時期等については、今後、政府・与党内の議論及び与野党協議等を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定をしたいと考えております。
 農林水産業に使用する軽油等に係る免税措置についての御質問を最後にいただきました。
 軽油やA重油に係る各種の免税措置の期限切れ後の取扱いについては、今後、税制調査会において、現下の経済情勢や国と地方公共団体の財政状況も考慮しつつ、それぞれの政策の合理性や有効性等について総合的に検討した上で結論を得てまいります。(拍手)
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発言情報

speech_id: 117815254X00320110916_010

発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2011-09-16

院: 参議院

会議名: 本会議