野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 谷岡議員の御質問に順次お答えをさせていただきたいと思います。
 まず、一番最初に、勤労者の所得の向上についての御質問をいただきました。
 私の所信表明演説の中で、分厚い中間層の復活という言葉を掲げさせていただきました。我が国社会を支える勤勉に働く人々が、この国に生まれてよかったと実感できるよう、諸般の政策に取り組んでまいりたいと思います。
 勤労者の生活を豊かなものにするためには、日本経済を成長軌道に乗せるとともに、賃金すなわち所得の向上をさせることが消費を刺激する観点からも重要と考えております。このため、新たな需要の創造や最低賃金の引上げ等、新成長戦略に盛り込まれた施策を着実に推進をしていくことにより、働きがいのある人間らしい仕事の実現に取り組んでいきたいと考えております。
 非正規雇用対策についての御質問もいただきました。
 近年、特に若年層において増加傾向にある非正規労働者は、平成二十二年において全労働者の約三分の一を占めるに至っております。正規労働者と比べて賃金が低い等の問題がございます。このような若年層における非正規労働者の増加は、世代間の経済的な格差の観点から看過できない課題であり、これに対応するため、新卒者に対する就職支援の強化、フリーター等の正規雇用化の促進等の取組を進めてまいります。
 また、労働者派遣法改正案については、行き過ぎた規制緩和を適正化し、派遣労働者を保護するための抜本的な改正を行うものであり、政府としては速やかな成立を目指してまいりたいと思います。
 続いて、海外資金を還流させる仕組みについて、私は大変正鵠を得た御指摘だと思いました。我が国の持続的な成長のためには、企業が世界で稼いだ資金が日本に還流し、国内への投資に結び付くことは本当に重要だと思います。
 このため、平成二十一年度において、外国子会社から受け取る配当を原則非課税とし、外国子会社の利益を国内に還流することを促す税制改正を導入したところでございます。また、送金規制や技術供与の対価に関する規制など、資金の還流を妨げる海外の制度の改善、撤廃にも努めてまいります。さらに、海外で稼いだ収益を企業が国内の投資へと結び付けるべく、思い切った立地補助金の拡充や、新たな産業と雇用が次々と生み出される環境を整備していきたいと考えております。
 復興を含め、将来を担う若者たちへの支援についての御質問をいただきました。
 日本の将来を切り開く若者たちが学び、自立する力を付けていくための機会が確保されるよう、震災復興を含め、十分な支援が必要であると考えております。
 被災地の教育については、復興の基本方針に基づき、子供の心のケアや健康管理への支援、経済的支援が必要な若者への就学援助や奨学金、授業料免除等の多様で手厚い就学支援などを行い、その一日も早い再建を進めてまいりたいと思います。
 また、グローバル人材の育成や自ら学び考える力を育む教育など人材の開発も進めるなど、次代を担う若者たちの育成に全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。
 緊急事態に対応するための法制及び組織についてのお尋ねをいただきました。
 緊急事態への対処に当たっては、政府全体として総合力を発揮することができるようにすることが重要であり、政府ではこれまでも様々な緊急事態に対処するための制度及び体制の整備に努めてまいりました。政府としては、今回の東日本大震災や原発事故への対応等について点検を行い、反省、教訓事項については早急に改善を図るとともに、危機管理のための制度及び体制の更なる充実に努めてまいる所存でございます。
 研修機関の在り方の見直しについての御質問をいただきました。
 原子力安全の分野を含め、我が国が直面する様々な課題を乗り越え、将来にわたり発展していく上で、優秀な人材を育成することは大変重要でございます。国や独立行政法人が持つ研修機関も含め、行政に無駄や非効率があれば撤廃して見直し、真に必要な行政機能の強化に取り組みます。国として必要な人材をしっかり育てていくためにも、行政刷新を継続強化し、あらゆる行政分野の改革に取り組んでまいる所存でございます。
 日本の科学技術の在り方についてのお尋ねがございました。
 我が国が世界の中で枢要な地位を維持していくためには、科学技術の果たす役割が極めて重要であると認識をしています。谷岡議員の御指摘の津波防災システムの事例については、技術だけを切り離して単体でとらえるのではなくて、科学に裏付けられた技術を推進をしていくことが改めて重要であるということを感じさせていただきました。世界最高水準の優れた知的資産を継続的に生み出すとともに、我が国が取り組むべき課題を明確に設定し、イノベーションの促進に向けて、科学技術の先進国として科学に裏打ちされた技術開発を総合的かつ体系的に推進してまいりたいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣が答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣細野豪志君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 117815254X00320110916_022

発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2011-09-16

院: 参議院

会議名: 本会議