今野東の発言 (憲法審査会)
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○今野東君 御指名ありがとうございます。民主党の今野東でございます。
私は、被災県宮城県の出身であります。まず、その立場での意見を申し上げたいと思います。
前回、十一月二十八日の第一回の憲法審査会で、三月十一日の被災と憲法について多くの方々から発言がありました。そこで大変気になったのは、緊急非常事態法制についての発言であります。ある委員は、基本的人権をある程度制限せざるを得ない、そういう必要となってくることも想定しながら、国家緊急事態については憲法にきちんと規定を設けていくことが必要だと発言されました。
前回お配りいただいたハンドブックに、これまでの議論の経過、論点が整理されておりますけれども、共通の認識が得られたもののトップに、憲法の三大原則、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義は、戦後半世紀以上の年月を経て我が国に定着しており、これを今後も維持すべきであるとするのが共通の認識になっているとあります。憲法の三大原則の尊重ですね。共通の認識が得られたというのは、自民、民主、公明、共産、社民の五党で一致した意見であります。私たちがこの憲法審査会で議論を進める際には、これまでの論議、共通の認識を踏まえる必要があると私は考えております。
それでは今回の大震災を素通りしてよいのかといえば、そうではありません。一足飛びに緊急事態規定に行くのではなくて、地震、津波、原発事故と人々の権利や暮らしを憲法との関係において検証すべきだというふうに思います。
東北の私たちの命と暮らしが根っこから揺さぶられた今回の事態に対して、憲法二十五条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とあります。また、二十九条は財産権でありまして、「これを侵してはならない。」とあるわけですが、これらはどのように機能したのか、あるいはまたしなかったのか。また、憲法と法律との現行の枠組みで弱点があるとしたらどこなのか、メリットとして働いたのはどこかなどについて点検、検証を行うということは、復旧や復興あるいは補償などとレベルは異なりますが、私たちの未来に大変重要なことではないかと思います。まず、このことを行うべきではないかと思います。
なお、私の意見として、今回の災害で大変な救済支援活動に従事された自衛隊の皆さんに心から感謝を申し上げるとともに、日本だけではなく世界で災害が頻発する中で、自衛隊の一部をこうした災害救助に当たる災害救助隊へと改組すべきだと考えております。そのことが今回の事態から酌み取るべき大きなテーマであり、国民のニーズにこたえることではないかと思いますし、憲法前文にうたった精神に合致するのではないかと思います。
前回、先輩の江田五月委員が、憲法改正は、その内容が地球憲法にしっかりと適合し、これを前進させるものである必要があります、諸外国に歓迎されるものであることが大切でありますというふうに指摘をされましたが、こうした地球規模の発想の中で憲法の在り方を論議すべきではないかと思います。