山谷えり子の発言 (憲法審査会)

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○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 憲法調査会、長い長い議論がございました。そして、やっとこの憲法審査会、発議ができるという審査会が立ち上がったわけでございますから、憲法改正を求める国民の多くの声にこたえて、時代に合った、そして日本の国柄に合った憲法、自主憲法制定をしていかなければならないというふうに思っております。
 主権回復した後、新聞の社説では、次は自主憲法制定だというような論説を掲げる社説もございました。占領時代、GHQの深い関与によって作らせられた憲法、しかしGHQは、深い関与によって作らせたという事実を検閲でもって、あるいは多くの大学の法学者を入れ替えることなどによって、国民の目に明らかに長い期間ならなかったということもまた事実だろうというふうに思います。
 前文に関して前回も私は申しましたが、どの国も成文憲法とともに建国当初からの伝統、慣習、考え方、感じ方、文化的な基盤、歴史に基づいた国の基本原理というものがございます。欧米主要諸国の成文憲法前文にはこうしたことが盛り込まれております。しかしながら、日本の現憲法の前文は、例えば、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」というような、主権国家としてあり得ない物の考え方、あるいは極めて翻訳調であること。憲法前文から日本語の表現としていかがなものかというようなことを取り上げれば切りがないくらい翻訳調で、国語としてなっていないというふうに思っております。
 この前文の原作者はGHQ民政局のハッシー海軍中佐だったというふうにも言われておりますけれども、このように押し付けられた、国柄から発していない根なし草的な憲法前文を頂くことによって、私たち日本国民は迷子のような状態になっている部分も多くあるというふうに思っております。美しい品格のある日本語、琴線に触れる、誇りを持てるような、そのような憲法の文化的な基盤に基づいた憲法前文というものを、改め直す必要があるというふうに思っております。
 先日、ブータンの国王がいらっしゃいました。ブータンは、憲法草案を作る際に日本の十七条の憲法などを参考にしたと聞いております。和をもって貴しとなす、君民一体で祈りながら平和、共存共栄の国柄を紡いできたこの日本の君民一体の祈りの国というような意味では世界最古の歴史、最も古い歴史を持つこの日本の国、そうした国柄を非常に参考にしながらブータンの憲法草案を作ったというふうに聞いております。
 日本というのは、対立の国ではなくて、支配、被支配というような権利の闘争というようなことで紡いできた国ではなくて、和をもって貴しとなす祈りの国であった、平和の国、共存共栄の国であった、そこを私たちは確認できるような憲法前文にしていかなければアイデンティティーというものが保てないのではないかというふうに思っております。
 第三章の「国民の権利及び義務」というところを読みますと、例えば権利に関する単語、権利規定十六か所、義務規定三か所でございます。義務でいえば、教育を受けさせる義務、それから納税の義務、勤労の義務ということでございますけれども、こうした国柄に立って言えば、その権利と義務の書きぶりをもう少し国柄に基づいた、そして現実に基づいた形で整理し直していくことが必要ではないかというふうに思っております。
 平和を求める国柄というのはもう建国以来の国柄でございまして、平和主義条項を掲げた国は日本国だけで、それを世界に輸出しましょうなどということをおっしゃられる方もいますけれども、平和主義条項を掲げた国は世界でも百数十か国あるわけでございまして、その一番最初に平和を求める、和をもって貴しとなすというふうなことを発信したのは日本であるというようなことも含めて、もう一度清らかな目で日本の国柄を見直して、憲法を自主的に制定していくことが大切だというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 山谷えり子

speaker_id: 7820

日付: 2011-12-07

院: 参議院

会議名: 憲法審査会