牧山ひろえの発言 (予算委員会)
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○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
また、今後の進め方についてですが、今の大臣のお話ですと、それぞれの提言を受けてこれから各府省で検討をしていくということだと思いますが、そのフォローアップはしっかりと行政刷新会議で行っていくことと存じます。よろしくお願いいたします。
さて、東日本大震災による原発事故の影響による風評被害などで、かねてからの経済力の低下に輪を掛けて観光客が激減したり、あるいは日本産の食品、商品の出荷が激減しています。それをどうやって打破していくのかというところに光を当てていきたいと思います。
このように国際社会における日本の経済力が相対的に低下していく中にあって、日本からの文化の発信を始めとするソフトパワーを活用し、これを経済成長につなげていくことは極めて重要であると思います。ここでは、クール・ジャパン戦略などにおけるコンテンツ、ファッション、食文化、地域産品、観光などの振興、そして支援、国際文化交流政策としての具体的な外交目標とをきちんと連携させることが大事だと思います。
国際文化交流は、日本の文化的側面からの安全保障、そして世界の文化の発展への貢献、日本の対外的アピール、日本社会の国際化において非常に重要だと思います。欧米や中国、韓国は文化戦略を積極的に海外展開しております。国が語学学校を支援する例も珍しくないそうです。
日本の国際文化交流政策について言えば、そのスケール、国際予算に占める文化予算の割合は、経済規模やほかの主要国と比べ残念ながら驚くほど小さいと言わざるを得ません。文化国家としてのイメージの向上は文化や産業の国際競争力の強化につながるわけですが、文化産業を次世代の経済成長の原動力の一つにしたいと考えております。
ここ数年の景気低迷、東日本大震災からの復旧復興などによって、国内の喫緊の課題への対応にこそまず公的資金を投入すべきと考える方も当然多いかと思います。また、国際文化交流やクール・ジャパンの各施策は、短期的には成果が見えにくいかもしれません。しかし、このような状況であるからこそ、内向きの論理に陥らず、長期的視野に立って、経済だけではない、文化の力で日本の存在意義を国際社会に示し、日本のソフトパワーの海外展開を図ることが、結果として日本の安全保障、経済成長にもつながると信じております。
それでは、これから各論についてお尋ねしてまいりたいと思います。
まず、観光についてですが、日本に来る外国人の数がどれだけ減少しているかについて、このパネルを御覧ください。(資料提示)
こちらを見ますと、三月を見てみますと三十五万三千人と、前年に比べて五〇・三%、四月が二十九万六千人、前年と比べて六二・五%ぐんと落ち込みましたけれども、徐々に回復が見えてきまして、十月には六十一・六万人となってまいりました。
そこで、更に回復のスピードを速め、さらに落ち込んだ経済を立て直すためにも、強力な観光誘致をしていく必要があると思います。そこで、国を挙げて映画やテレビのロケ地を外国から日本に誘致することをこれから御提案させていただきたいと思います。
近年、韓国への観光、韓国の食べ物や韓流スターへの興味が急激に上昇すると同時に、韓国語までブームになるきっかけをつくったのが、代表的なドラマ、冬のソナタだと思います。このドラマのように日本も魅力的かつバラエティーに富んだ場所がたくさんありますので、ロケ地誘致を国を挙げて行うべきだと思います。
次に、このパネルを御覧ください。
これで見ると一目瞭然ですが、例えば冬のソナタを御覧ください。冬のソナタの場合は、放映される前の二〇〇三年には日本から韓国へ旅行する方がおよそ百八十万人でしたが、放映後の二〇一〇年には何と三百二万人になっています。次に、下に書いてあります北海道で撮影された狙った恋の落とし方という中国の映画、これは中国で大ヒットしたんですが、中国で封切られる前の中国人の北海道への観光客は十万人だったのが、封切り後は三十万人と約三倍になったと言われております。
また、アメリカでは、二十世紀初頭、トレード・フォローズ・ザ・フィルム、貿易は映画の後を追ってくるという有名なスローガンの下に、政府が映画の都ハリウッドを中心とした映画産業の海外展開を支援することによって、映画を通じて米国の物品から文化、ライフスタイルまでもが世界中に浸透して、米国の輸出産業に大きく寄与してまいりました。
次に、このパネルを御覧ください。
これを見ますと、日本では国際共同製作補助金というものがあります。これは総製作費の二〇%以内を補助する。総予算が二億円です。今回は五作品にこれが割り当てられました。そして次に、日本国外で公開、放映を予定している映画などの製作に当たり、日本での撮影経費の一部を補助するというものがあります。これは一作品五百万円程度です。
また、お隣の韓国ですと、韓国を含む二か国以上が出資する作品のうち、年二作品に対し、総製作費の五割まで、最高千六百万円を補助するというものがあります。これ以外にも、韓国の釜山では、撮影の誘致から撮影のサポートまで担当するロケ地支援チームというものがあります。具体的には、宿泊や交通などの総合的な情報提供、それからCG製作センターなどの編集から撮影場所の推奨ですとか、警察や消防署との連携によって道路使用などの許認可取得のサポートや交渉の代行までやってくれるんです。これらのロケ地誘致の結果、多くの外国の映画が釜山で撮影や製作をしております。これは釜山のイメージアップだけではなくて、年間四十億円以上の経済効果があったというそうです。
続いて、フランスとカナダ。フランスとカナダでは税額控除制度というのがあります。フランスでは、製作費に含まれる対象費用、人件費、機材費などですが、この二〇%を法人税と相殺することができます。一作品当たり一億円、海外からの誘致作品の場合、約五億円が上限とされております。また、フランスでは、ベルサイユ宮殿などを撮影のためにロケ地として開放するなど重要文化財の公開にも非常に積極的です。カナダでは、税制優遇制度は同じくありますが、映画製作に当たりカナダ人を雇用した場合、人件費の一六%を税額控除、これには上限がございません。
また、今度はニュージーランドの話をしますと、大型予算作品製作補助金というのがあります。これは製作費の一五%をキャッシュバックするというシステムです。製作費をキャッシュバックするわけですから、売上げが出た後の税額控除などと違って、売上げが出る以前の時点でキャッシュバックされるわけですから、インセンティブとして非常に高いと思います。
また、この表には出ていませんけれども、ニュージーランドの場合、どれだけその作品にニュージーランド的要素が入っているかが助成の条件となっております。この制度というものは、例えば長編映画の場合、舞台設定、主役、作品の下敷きとなった素材、またニュージーランドの文化、歴史への貢献度といった、題材としてどの程度ニュージーランドが扱われているか、またどれだけニュージーランド人を採用したかを項目ごとにポイント制にして、合計二十ポイント以上を満たしたものだけが助成の対象となっているというものです。
このように、各国映画会社が世界を舞台に、ロケ地やドラマ、映画製作のフォーラムショッピング、どこで撮影しようかと考えている折に、各国のこのような優遇策に比べて日本はかなり後れを取っていることが事実です。
そのような中で、北海道の札幌市においては、先ほど御紹介した狙った恋の落とし方のブームの、撮影もありまして、札幌コンテンツ特区も申請しております。これはまさに先ほど御説明しました韓国の例のように、編集、ロケ地紹介から道路使用許可に至るまでのワンストップ窓口を設置したり、あるいは道路使用許可を市長が行えるよう規制緩和を行うなどが柱となっております。
札幌市の試算ですと、平成二十七年度には、ロケ撮影など映像製作の誘致、実施に伴う経済効果は百四十四億円、そして映像コンテンツを実際に視聴した人、つまり外国人が札幌に訪れる人数を百十五万人と見込んでいます。特区審査の段階は今どこまで進んでいるのでしょうか。