野田毅の発言 (社会保障と税の一体改革に関する特別委員会)

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○野田(毅)委員 率直なお話をいただきました。
 総理が今おやりになろうとしていることは、私は間違っているとは思いません。ただ、その思いを具体化していくにはハードルがあるな。
 というのは、マニフェストの問題は、あのマニフェストを守らなかったことがいけないと言っているんじゃなくて、そもそもあのマニフェストはいろいろ問題があったんですが、何が一番問題か。私は、今改めて思うと、ばらまきだとかいろいろありますよ、だけれども、それだけじゃなくて、冒頭言ったように、必ず、いざとなったらやはり、その前にやることがあると。この、その前にやることがあるでみんな潰れるんですよ。今もそうでしょう。
 つまり、民主党のマニフェストの最大の問題は、その前にやることがあると言ってたくさんハードルを自分でつくっちゃったの。今、そういう自分でつくったハードルで、みんな越えられなくて、のたうち回っているんじゃないですか。そうでしょう。その前に事業仕分けでこんなに金を出しますよ、無駄をなくせばこんなになりますよ、お金はどんどんありますよ、消費税引き上げの前にもっともっとこんなこともやる、あんなこともやると。
 実際、我々は、小泉総理が二〇〇一年に就任してから、やはり、無制限な借金がふえることは困る、だから、歳出の膨張圧力を、とにかく聖域なき歳出カットをやるんだということで、いっぱい削って削ってやってきた。そして、ちょっと削り過ぎて血が出た。それが、二〇〇七年の参議院選挙で反動が来た。こういうことはこの前申し上げた。(パネルを示す)
 これは、この前の予算委員会で私が出したものと同じなんですが、少し説明をしていきたいと思うんです。
 これは、二〇〇一年から二〇〇七年まで、つまり、参議院選挙で我が党が敗北するまでにどんなことをやったかというと、これを見てください、二〇〇一年から二〇〇七年にかけてふえている、つまり、この七年間で予算でふえているのは国債費と社会保障関係費だ。この社会保障関係費も、本当はもっとふえるはずだったんだけれども、例の二千二百億、頭打ちとか聖域なき歳出削減等さまざまなことがあって、削って抑えて、まだこれだけふえているんですね。
 そのほか、見てください。ずらり。地方財政もおっこっちゃった。そして、大事な人材を育成する文教予算まで削っちゃって、今、大学が世界じゅうで一体どんなレベルにありますか。
 今、尖閣、いろいろあっちの方で、日本の安全保障が非常に、心配しているときに、もっともっと保安庁の警備船なり巡視艇なり、海自のいろいろな船があったっていいじゃないかと思うんだけれども、これもずっと、実は二〇〇一年に比べて削っちゃっているわけだ、防衛費を。その結果、彼我の、現実の船の多さから見てごらんなさい、完全に当たり負けだ。幾ら口で偉そうなことを言ったってどうにもならない。
 ちなみに、この間、中国の軍事予算は三倍ふえているんですよ。日本はマイナスですよ。世界じゅうで七年間の間にこれだけ減らしている国がありますか。文教もそうです。農業もそうだ。公共事業は特にひどかった。その上に、あなた方は、コンクリートから人へなんて、まだ削っているんだから。
 だから、とにかくめっためたになっちゃって、必要なところを全部削り過ぎて、もう今や日本の国力そのものがおかしくなっているんだ。だから、もうそろそろ限界ではないですかということで、我々は、麻生内閣でいよいよ方針転換をして、無駄の排除は引き続いて並行してやらなきゃいけないけれども、まず先に無駄をなくしてその次にといういわば直列型、その前にということをやめて、同時並行してやらないともうもたないよというのでスタートをしたわけですよね。ここがポイントなんだよ。
 せっかくそこまで、我々も血を流してそういうことをあえて言い出した。何とか理解してもらえないか。身を削る話も、国会議員の年金もなくしたじゃないの。率直に言って、私なんか、三十年以上いて、自分の払った元本も来ないんだもの。年金ゼロですよ、事実上。本当にどうするんだろうと思う、自分自身の。そういうことまで現にやっているんだよ。だけれども、まだ世の中は身を削れという話になっているんだ。
 だから、これをどうするんですか。せっかくそこまでやってきたのに、あなた方は、まだ削るところはたくさんあるんだというマニフェストを出してしまったから、今なお世の中は、その前にやることがあるといっぱい言っているじゃないですか。
 ハードルをつくったのは我々じゃない。我々はむしろ、並列的に、同時並行していかなきゃもうもたないと言って消費税の引き上げを含む抜本改革を世の中に提示したんだけれども、その前にやることがあると言って一生懸命宣伝して有権者から政権をとったんでしょう。そのことは済んだことだからではあるかもしれない。だけれども、自分らでつくったそのハードルの壁を乗り越えられなくてみんなおたおたしているじゃないですか、皆さん。
 これは、やはり与党の責任として、率直に皆さんが自分らの非を認めて、総理だけが認めるんじゃないんですよ、与党全体の皆さんが、総理の仕事じゃないですよ、皆さんの責任においてこのハードルをみずから下げる、取り除く、この努力を与党の中でするのが当たり前じゃないかと。本当は皆さんに一人一人聞いてみたいんだ、一体どこが与党なんですかと。本当は総理は気の毒なんだ、我々から見て。
 このところを総理はどう受けとめていますか。率直に言って、誰が見たって、公然たる批判があふれているじゃないですか。この点はどうごらんになっていますか。総理。

発言情報

speech_id: 118004401X00620120523_157

発言者: 野田毅

speaker_id: 14178

日付: 2012-05-23

院: 衆議院

会議名: 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会