野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 自民党金子一義議員の御質問にお答えいたします。
 まず、小沢議員が消費税の議論で反対をしているけれどもということについてのお尋ねだと思います。
 これは、先ほど野田議員の御質問にも包括的にお答えしたつもりなんですが、長い間時間をかけて、そして民主的なプロセスを経て結論を得てきているわけでございますので、小沢議員に限らず、民主党の議員はこの結論を十分尊重しなければいけないというふうに考えております。
 それから、二大臣の問責決議に対しての対応についてのお尋ねでございます。
 問責を一つのハウスの中で受けたということは、これは真摯に厳しく受けとめなければいけないと思います。指摘をされることを踏まえて、反省すべき点は反省をしながら、この二大臣だけではなくて、全ての閣僚が緊張感を持って職責を果たしていただきたいと考えているし、そのような指示をしているところでございます。
 次に、消費税率引き上げの景気弾力条項についての御質問をいただきました。
 デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みは重要であり、これらと一体改革は同時に進めていかなければなりません。
 このため、法案では、平成二十三年度から三十二年度までの十年間の平均において、名目三%、実質二%程度の経済成長を目指すという政策努力の目標を示し、こうした望ましい経済成長のあり方に早期に近づけるため、デフレ脱却や経済活性化に向けて必要な施策を講じていく責務を課しています。ただ、これは、消費税率引き上げの前提条件として規定をしているものではございません。
 次に、成長戦略の施策とデフレ脱却についての御質問をいただきました。
 日本経済を再生させ、その活力を高めていくことは、将来に繁栄を引き継いでいくために不可欠であり、全力で取り組んでいるところであります。
 グリーンイノベーションでは、国の戦略目標を設定して、規制、制度や予算の改革等に取り組みます。まずは、七月一日に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を実施し、さらに、夏までに大胆な政策パッケージをグリーン成長戦略としてまとめます。
 ライフイノベーションにおいては、臨床試験体制の強化、医療機器と再生医療に係る規制の見直し、研究開発の一元的な支援等は、重要課題として取り組んでまいります。
 また、資金を必要とする主体に対して、より円滑に成長マネーが供給されるための仕組みづくりの具体化を速やかに行ってまいります。
 さらに、女性の活躍を推進するため、関係閣僚による会議を設けて、重点課題を整理し、女性登用の見える化などの取り組みを強化してまいります。
 こうした具体的な施策を日本再生戦略に盛り込み、財政規律を守りつつ、必要な財源を確保し、着実に実行してまいります。
 また、政府としては、景気の持ち直し傾向を確かなものとするとともに、長引くデフレを克服するため、金融政策を行う日本銀行との一層の連携強化を図り、切れ目のない経済財政運営を行っております。新成長戦略の加速や日本再生戦略の策定、実行など、デフレ脱却に向けた取り組みを全力で進めてまいります。
 次に、消費税とマクロ経済についてのお尋ねがございました。
 財政赤字や債務残高の増大は、将来の社会保障などへの不安を通じて、家計の消費を抑制し、国内の実体経済や国民生活にも好ましくない影響を与えていると考えております。
 社会保障と税の一体改革により、社会保障の安定財源を確保し、財政健全化を進めることは、こうした将来への不安を取り除き、人々が安心して消費や経済活動を行う基礎を築くものと考えております。
 財政再建により消費などが増加する場合は非ケインズ効果と呼ばれますが、この効果が発現する前提は、かつての経済財政白書でも述べているとおり、政府の財政構造改革へのコミットメントに対する国民の信頼が重要であります。
 そうであるからこそ、この一体改革の実現について、私の内閣において全力を挙げて取り組んでいるところでありますので、ぜひとも、国会、そして国民の皆様の御理解を賜りたいと思います。
 次に、今後の改革についての大綱と法案の関係についてのお尋ねがございました。
 大綱においては、今後の改革の検討に関して今回の法案の附則に明記するとしておりましたが、民主党における法案の議論も踏まえて、まずは、今回の一体改革の実現に向けて政府・与党一丸となって全力で取り組んでいくべきであると判断をし、今回の法案の附則に明記しないこととなったものであります。
 今後、高齢化のピークを迎えることを考慮すれば、今後も改革を進める必要があることに変わりはなく、社会保障制度の持続可能性を確保するとともに、二〇二〇年度までに基礎的財政収支を黒字化するなどの財政健全化目標を達成するという観点に立って、さらなる検討、議論を行っていくべきと考えております。
 次に、消費税率引き上げを契機として財政の対応力の回復を図るべきとの御質問をいただきました。
 今回の社会保障と税の一体改革は、社会保障の充実、安定化のための安定財源確保と財政健全化の同時達成への第一歩を踏み出すものであります。
 ただ、先ほども申し上げましたように、基礎的財政収支の黒字化、さらに言えば、金子議員のお父上が御尽力された、赤字国債脱却による財政の対応力の回復には、さらなる努力が必要であります。
 他方、議員御指摘のデフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みが重要であることは言うまでもなく、これらと社会保障と税の一体改革は同時に進めていかなければなりません。
 一体改革とともに、新成長戦略の加速や日本再生戦略の策定、実行を初め、デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みを全力で進め、財政健全化と経済成長の両立を図ってまいります。
 中間層への対策についての御質問をいただきました。
 私が掲げる分厚い中間層の復活のためには、まずは、長引くデフレ経済からの脱却を図り、日本経済の再生を通じて国民生活全体の水準を向上させることが重要であります。同時に、低所得者や非正規労働者が増加する中で、消費税など、広く国民に御負担いただきながら、低年金受給者に対する年金額の加算など、低所得者に対するセーフティーネットを強化し、あわせて、働きがいのある人間らしい仕事の実現に向け、非正規労働者の雇用の安定、処遇の改善なども行います。
 このように、成長戦略や一体改革など、さまざまな政策を総合的に展開することにより、中間層の厚みを増していきたいと考えております。
 中間層の活性化について御質問をいただきました。
 中間層の活性化を図るためには、中小企業を初めとする企業の競争力と雇用の創出を両立させ、日本経済全体が元気を取り戻すことが必要です。
 そのため、企業の国内投資や雇用創出の足かせとなってきた障害を取り除き、産業と雇用の基盤を死守いたします。同時に、新たな付加価値を生み出す成長の種をまき、新産業の芽を育てていくための環境整備をしてまいります。
 これらを実現するため、国家戦略会議において、新成長戦略の実行を加速するとともに、新たな成長に向けた具体的な工程表を伴う日本再生戦略を年央までに策定し、官民が一体となって着実に実行してまいります。
 以上、答弁を終わらせていただきます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2012-05-11

院: 衆議院

会議名: 本会議