野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社民党中島議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、デフレ不況やさまざまな負担増の中での増税についてのお尋ねがございました。
 若い世代を含め、国民が将来に不安を持たないようにするため、社会保障と税の一体改革により、社会保障の充実、安定化を図ることは、待ったなしの課題であります。一方で、デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みも重要であり、これらと一体改革は同時に進めていかなければなりません。
 このため、税制抜本改革法案では、平成二十三年度から平成三十二年度までの十年間の平均において、名目成長率三%程度、実質成長率二%程度の経済成長を目指すという政策努力の目標を示し、デフレ脱却や経済活性化に向けて、こうした望ましい経済成長のあり方に早期に近づけるための総合的な施策を実施することを明記したところであります。
 また、今回の改革において、消費税収は、現行分の地方消費税を除いて全額を社会保障財源化し、国民に還元するとともに、低所得者への年金加算や保険料の軽減など、きめ細かな低所得者対策を実施していくこととしております。
 次に、デフレ脱却についてのお尋ねがございました。
 政府としては、景気の持ち直し傾向を確かなものとするとともに、長引くデフレを克服するため、金融政策を行う日本銀行との一層の連携強化を図り、切れ目のない経済財政運営を行っております。
 新成長戦略の加速や日本再生戦略の策定、実行など、デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みを全力で進めてまいります。
 将来の消費税率の水準についてのお尋ねがございました。
 大綱で述べているとおり、今回の一体改革は、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成への第一歩を踏み出すものであり、まずは、この実現に向けて取り組んでいくことが重要であります。
 一方で、我が国の高齢化のピークがまだ先であることを考慮すれば、社会保障の持続可能性を確保する観点から、さらなる検討、議論を行っていくべきと考えております。
 次に、所得再分配に関する社会保険料、所得税、消費税についてのお尋ねがございました。
 中島議員御指摘の社会保険料の見直しに関しては、国民年金について低所得者に対する免除の制度があるほか、介護保険、国民健康保険について、今回の一体改革で低所得者の保険料軽減の拡充を図ります。
 所得税については、所得再分配機能が近年低下しており、これらを回復させるため、所得控除や税率構造の改革を進める必要があると考えております。
 一方で、今回の消費税率の引き上げや復興特別所得税による負担増等もあわせ考えれば、幅広い所得層に対して負担増を求めることは慎重に考えるべきであり、今回の改革では、特に高い所得階層に絞って一定の負担増をお願いすることとしています。
 食料品等に軽減税率を導入することについては、合理的な線引きが困難であり、商品、サービス間で不公平感が生じ得ること、事業者の事務負担が増加することなどを踏まえ、今回の改革においては単一税率を維持することとしたところであります。
 所得の低い方々への対応については、二〇一五年度以降の番号制度の本格稼働、定着後の実施を念頭に、給付つき税額控除等の施策を導入するほか、その実現までの間の暫定的、臨時的措置として簡素な給付措置を実施することとし、現在、検討を進めております。
 最後に、中小企業の転嫁対策、インボイス制度の導入についてのお尋ねがございました。
 中小企業の方々の転嫁対策については、先月、内閣に検討本部を設置したところであり、今後、事業者の方々の意見を把握した上で課題の整理等を行い、消費税率の八%への引き上げ時に先立って、速やかに総合的な対策を講ずることとしております。
 与党のワーキングチームが実施した業界団体からのヒアリングにおいては、例えば、消費税は転嫁を通じ最終的に消費者に負担していただく税であることを国民に理解していただくよう強く発信すべき、中小事業者が大規模事業者の優越的地位の濫用を告発することは困難であることを踏まえ、実効性のある転嫁の仕組みや執行体制の強化を検討すべきといった意見があったと聞いており、今後、与党のワーキングチームとも緊密に連携をしつつ、事業者の方々の実態を踏まえた方策について検討を進めてまいります。
 いわゆるインボイス制度については、今回の改革では、単一税率を維持することや、中小事業者の事務負担などを踏まえ、その導入は行わないこととしております。
 以上でございます。(拍手)
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発言情報

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発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2012-05-11

院: 衆議院

会議名: 本会議