今津寛の発言 (本会議)

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○今津寛君 自由民主党の今津寛です。
 私は、自由民主党・無所属の会を代表して質問をいたします。(拍手)
 防衛計画の大綱は、我が国安全保障政策と防衛力整備の基本方針であり、広く国民に理解していただかなければならないものだと思います。
 平成二十三年度以降に係る防衛計画の大綱は、二年前の平成二十二年十二月十七日に閣議決定されましたが、何と、本日まで本会議、委員会での質疑が実現されず今日に至ったことは、まことに遺憾です。
 その間、鳩山、菅両総理は日米同盟を揺るがし、さらに、野田総理、あなたが任命した一川、田中両防衛大臣はともに参議院で問責決議を受けて、野田政権は本気で国防を考えていないと国民は怒っています。
 今や、民主党にこの国の安全保障、防衛政策を任せることはできないとの認識が国民の間に広がっています。この国民の声を野田総理はどのように受けとめ、どう認識しているのか、お尋ねをいたします。
 ところで、森本大臣、あなたは、大臣就任前に、民主党の外交・安全保障政策を強く批判していましたね。なぜでしょうか。具体的に御説明ください。
 さて、我が党は、本年四月、サンフランシスコ講和条約六十周年に合わせて、日本国憲法改正草案を発表いたしました。
 主なものを述べます。
 日本は、国民統合の象徴である天皇をいただく国家と位置づけ、国民は、国と郷土を誇りと気概を持ってみずから守るといたしました。
 天皇は日本国の元首と明記、国旗は日章旗、国歌は君が代と、具体的に特定いたしました。
 自衛権を明確にし、国防軍を保持する。主権と独立を守るために、領土、領海、領空の保全、資源の確保を国の義務と定めました。
 また、東日本大震災の教訓を踏まえ、外部からの武力攻撃やテロ、大規模災害などに際し、緊急事態条項を新設することにいたしました。
 本草案は、国のありようなど国家観を前面に打ち出し、保守としての自民党らしさが表現されていると評価されています。
 また、我が党は、集団的自衛権の一部行使を認めた国家安全保障基本法案の概要を党の決定機関である総務会で了承、次期総選挙の政権公約の柱として盛り込み、政権奪還後には法案を国会に提出することといたしました。
 当然のことですが、我が国は主権国家として必要最小限度の自衛権を保持していることは、誰もが異論のないところです。
 今日、我が国が日米同盟を軸にして対応すべき脅威は多様化しており、例えば、近い将来、北朝鮮がアメリカ本土に達する長射程ミサイルを完成させ、また、我が国もICBMを迎撃できるミサイル防衛能力を整備したときに、我が国が当該ミサイルを迎撃することは、我が国の必要最小限度の自衛権と解すべきであります。
 憲法改正が最上の策であることは言うまでもありませんが、今、あるいは近い将来において、我々は、政治判断として、集団的自衛権の一部を必要最小限度と解すべき状況にあるのではないでしょうか。必要最小限度の質的、量的範囲は、情勢により変わるものです。そしてそれは、情勢に応じた政治判断のもとに行われるべきものです。
 政府の国家戦略会議のもとでのフロンティア分科会も、集団的自衛権に関する解釈など旧来の制度慣行の見直しを通じ、安保協力手段の拡充を図るべきだと記しています。
 我が国の憲法の前文にあるように、我らは国際社会において名誉ある地位を占めたいと思うと本当に決意するのであれば、今こそ、集団的自衛権の行使を認め、世界から尊敬される日本をともに目指そうではありませんか。
 野田総理、防衛大臣、それぞれに所感をお尋ねいたします。しっかりと、しっかりと答えてください。
 次に、中国の軍事的台頭に対処するため、南西諸島の防衛強化を明記し、アメリカの核抑止力の必要性を強調した新しい大綱と中期防についてお尋ねいたします。
 新大綱では、冷戦型の基盤的防衛力構想を根本的に転換し、機動性、即応性重視の動的防衛力の構築を打ち出したことが特徴です。
 防衛大臣は、かつて、この新大綱について、基盤的防衛力とは規模や態勢に関する概念だった、新たな動的防衛力は機能をどのように働かせるのかだ、基盤的防衛力構想を転換し、動的防衛力を構築するというのは、次元の違う話のようで違和感があると発言しています。
 改めて防衛大臣に、新大綱の基盤的防衛力から動的防衛力への理念について、今どのように考えておられるか、お尋ねをいたします。
 西太平洋地域での抑止機能をより充実させるのには、日米防衛協力を一層進めるために、ガイドラインや周辺事態法の見直しを進める必要があると言われています。防衛大臣として今後どのように見直しを進められるのか、具体的にお聞かせください。
 また、大臣は、日米同盟の視点でも新大綱の実効性に疑問符がつくと語っています。同盟の中で日本が果たす役割を定義し、それを大綱に示すべきであり、今や順序が逆転しているとあなたは述べられております。
 このような逆転を余儀なくさせたのは、米軍普天間飛行場移転問題で迷走を続け、同盟深化を先送りせざるを得なかった民主党政権にほかならないと、あなたは政府を批判しておりました。
 森本大臣、この発言の真意を改めてお聞かせください。
 また、日米同盟を劣化させたのは民主党政権だとの厳しい批判に対し、総理はどう思われるのか、お聞きいたします。
 このたびの大綱、中期防によりますと、陸上自衛隊の定員が千人削減されました。しかも、現在の充足率は二十三年度末で九一・七%と低く、戦車や火砲など、陸上装備の削減が目立ちます。
 しかし、我が国は今回の東日本大震災、津波災害のような自然災害が多く、陸上自衛隊の派遣要請へのニーズが高まる一方であり、また、今後は陸上自衛隊の国際協力活動がますます重要となってきます。
 また、東日本大震災は、自衛隊の南西方面への重点化だけではなくて、自衛隊の全国配置の必要を考えさせられました。
 我が国は、災害列島で、全国的に、台風、風水害、地震という自然災害が多い国です。自衛隊の配置も今回の教訓を踏まえて再検討すべきであり、陸海空自衛隊ともに、やりくりの限界を超えています。
 防衛計画の見直しをするべきだと考えますが、政府の認識はどうでしょうか。防衛大臣、お答えいただきたいと思います。
 予算上も、五年間で二十三兆三千九百億円の枠内とされておりますが、前回、平成十七年に策定された中期防では、五年間で二十四兆二千四百億円程度とされており、削減幅も大きいのであります。
 二〇〇九年度の主要国の国防費のGDPに対する比率は、アメリカ四・五%、イギリス二・八%、ドイツ一・三、フランス二・〇、中国一・四に対し、日本は〇・九%です。
 これで、我が国が平和に対する責任を果たしていると言えるのでしょうか。
 ロシア、北朝鮮、中国と、核保有国がすぐ目の前に位置し、脅威がなお一層高まる中で、我が国は、対中抑止力の一翼を担い、相応の防衛力の増強をすることこそ、国家の安全と主権を守り、北東アジアの平和につながると思います。
 予算支出は多くなったとしても、我が国及び北東アジアが安定すれば、我が国の経済発展にもつながるのだと確信いたします。
 我が党は、次期総選挙で政権を奪還したとき、我が国の主権と領土、国民の安全、安心を守るべく、大綱及び中期防を即時に見直し、防衛関係予算の増額、人員の拡充を行うことにしています。
 総理及び防衛大臣の御見解をお伺いいたします。
 次に、アメリカの新国防戦略と日米同盟の深化についてお尋ねいたします。
 アメリカのオバマ大統領は、ことしの一月五日、「全世界におけるアメリカのリーダーシップの堅持 二十一世紀の国防戦略の優先事項」を発表いたしました。
 その主な内容は、朝鮮半島と中東の有事を想定した二正面戦略からの変更と、中国の台頭を意識したアジア太平洋重視のシフトです。新戦略の拠点をフィリピン、オーストラリア、ハワイ、グアムなどとし、また、中国のA2AD戦略には、エアシーバトル構想で対抗するとしています。
 アメリカの新国防戦略は、我が国に同盟国としてどのような役割を望んでいると考えているのでしょうか。外務大臣にお尋ねをいたします。
 日米同盟関係の強化をしつつ、他の国との外交関係をつくっていかなければならないことは、言うまでもありません。アメリカがアジア太平洋重視のシフトを考える中で、我が国は抑止力をどのように保っていくべきなのか。外務大臣及び防衛大臣にお伺いをいたします。
 さて、中国に対する抑止力を強化することは、日米同盟の深化につながります。
 エアシーバトル戦略と自衛隊の動的防衛力とを重ね合わせることにより、日米での抑止力が高まることになると思います。日本だけでは中国の軍事力には対抗できないし、在日米軍の存在がその抑止力を補ってきました。我が国としては、今後の抑止力を確保していくため、米軍と自衛隊を一体化した態勢を整えていくことも必要です。
 日米同盟の深化の方向性についてどのように考えているのか、日本の独自の防衛戦略とは何か、防衛大臣、お答えください。
 沖縄についてお伺いいたします。
 四月の2プラス2共同発表で、これまでの普天間パッケージを切り離しました。辺野古への移転と嘉手納以南の返還が順調に進むことが、沖縄における基地問題の大きな前進につながっていくし、沖縄の皆さんへ明るい展望を示す絶好の機会だと認識をしています。
 こうした沖縄における米軍施設・区域に関する統合計画をことしの十二月末までに日米で共同作成することになっていますが、この現在の進捗状態はどうなっているのでしょうか。
 また、統合計画において、見落とされがちな、沖縄における米軍施設を自衛隊が共同使用することも検討することになっています。これは、大綱に基づいて南西防衛強化を目指す自衛隊にとって重要なステップであると思いますが、これに対してどのような考え方を持っているか、お聞かせをいただきたいと思います。
 普天間飛行場の辺野古への移転については、環境影響評価書に対する県知事意見の提出を踏まえ、現在、有識者研究会において同評価書の補正が議論されているところでありますが、今後、移設の早期進展を可能にするための作業のロードマップ、工程表を、防衛大臣、お示しください。
 ここで、米軍の新型輸送機オスプレーの配備についてお尋ねをいたします。
 自民党は、抑止力という観点から、CH46ヘリコプターの後継機として、オスプレーの導入は必要だと判断をしています。
 しかし、今後の日米関係を考えれば、米軍基地を抱える地元自治体の声を十分に聞いて対応することが求められるのではないでしょうか。民主党政権にはその努力が全く見受けられません。もし自民党政権であれば、これまで長きにわたる日米同盟で培った信頼関係をもとに、アメリカ側を説得できたと確信をしています。
 加えて、いつものことですが、防衛大臣と、それを支えなくてはいけない与党の政策責任者や副大臣が方向性の異なった発言をするのは、国益という観点から見て、いかがなものなのでしょうか。野田総理の御見解をお伺いいたします。
 最後に、尖閣諸島の問題についてお尋ねいたします。
 野田総理は、いつ、どのような理由で、尖閣諸島の国による購入を思いついたのでしょうか。また、どなたと相談して、この重大な決断をされたのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 以上、申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕

発言情報

speech_id: 118005254X03020120726_019

発言者: 今津寛

speaker_id: 16203

日付: 2012-07-26

院: 衆議院

会議名: 本会議