渡辺喜美の発言 (本会議)
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○渡辺喜美君 みんなの党代表渡辺喜美です。
私は、みんなの党、日本共産党、社会民主党、新党改革、新党日本、国民の生活が第一、新党きづな、有志の無所属議員を代表し、ただいま議題となりました野田内閣不信任決議案について、提案の内容、趣旨を御説明いたします。(拍手)
本院は、野田内閣を信任せず。
右決議する。
〔拍手〕
野田内閣が強行しようとしている消費税増税は、平成二十一年総選挙の民主党政権公約に違反するものであります。
国民の多くは消費税増税法案に反対をしており、今国会で成立させるべきではないとの声は、圧倒的多数となっております。
国民への約束、国民の声に背く政治姿勢をとり続ける野田内閣は、全く信任に値いたしません。
この不信任は、野田内閣は当然のこと、民主、自民、公明、この増税翼賛体制に対する不信任でもあります。こうした立場で七党が一致し、不信任決議案の提出に至ったものであります。
以下、不信任の具体的理由について説明申し上げます。
政権交代後、三人目の総理大臣となった野田総理は、国民に約束をしていない増税に命をかける内閣となりました。
野田内閣は、三年前、当時の民主党が攻撃をしていた自民党の増税路線を踏襲し、自民党、公明党と組んでそれを実現しようとする、自民党野田派政権に成り下がったのであります。
増税シナリオを描いているのは、自民党時代も今も、財務官僚です。野田総理は、その腹話術でしゃべる人形と化しました。選挙の洗礼を受けていない、増税官僚内閣です。
国会は、三党談合体制のもと、官僚の決めた増税追認機関になろうとしています。増税官僚は、自分たちの思いどおりになる野田総理と谷垣総裁のゴールデンコンビのいるうちに増税をやらせようと画策をした。まさに千載一遇のチャンス。そして、民自公の三党談合で全てが決まるようになりました。
どんな申し開きをしようとも、国民に約束をしていない消費税増税法案を成立させようとするたくらみは、筋が通りません。
野田内閣は、国民に対するうそつき内閣であります。民主主義を冒涜し、内閣総理大臣として大失格であります。
もう一度思い出してください。野田総理が、麻生内閣不信任決議案で何と言ったのか。二万五千人の国家公務員OBが天下りする四千五百の法人に流れている十二兆一千億円の血税に群がるシロアリを退治しなければならない、自民党・公明党政権にはこの意欲が全くないと豪語していたじゃありませんか。
でも、野田総理は、政権の座に着くや否や、天下りシロアリ城の城主として居座り、城を大きくしました。
独立行政法人役員は、公募と称して、半数以上を国家公務員OBとしました。公務員の身分つき天下りである現役出向は、全面解禁であります。厚生年金基金への社会保険庁OBの多数の天下りを容認しました。
天下りは、民主党政権、特に野田内閣になってから、より悪化をしております。特別会計のへそくりは、相変わらずシロアリの餌になっている。うそつき増税をやって、なぜ平気なんですか。
かつての政権に比べ、民主党政権では、約十一兆円、一般会計歳出がふえております。天下りや、わたり、無駄遣いのからくりを残したまま消費税を上げて、砂漠に水をまくのと同じじゃありませんか。
消費税増税は、民間に例えれば、料金値上げ、商品値上げと同じことです。売り上げは減るに決まっています。過去の消費税増税でも、税収は伸びていません。
デフレ下で、ただでさえ、給料が上がらない、中小企業はぎりぎりの経営をしています。こんなときに増税をすれば、数少ない黒字企業でも赤字に転落をし、ますます給料は下がり続けるじゃありませんか。景気はさらに悪化し、財政再建は遠のくだけであります。民のかまどの火が消え入りそうな現実なのに、ただひたすら増税先行の姿勢は、国民の生活を守る内閣総理大臣として、大失格であります。
あげくの果ては、消費税増税は社会保障のためと言いながら、ちゃっかり、ばらまき公共事業を復活させているじゃありませんか。この先も、自民党利権長老派と組んで、国土強靱化と称し、ばらまくんですか。消費税増税は、先祖返りの、ばらまき公共事業のためだったんですか。
結局、官僚は、たくさん集めてたくさん配る、権限や天下りポストを拡大したいだけなのであります。ばらまき方針を打ち出す一方で、被災地の復旧復興の進捗はおくれるばかりであります。
一九四〇年、反軍演説を行い、大政翼賛体制と闘った斎藤隆夫なら、こう言うでありましょう。ただいたずらに、社会保障の美名に隠れ、国民的犠牲に目を背け、いわく増税で財政健全化、いわく増税でギリシャ化を回避、いわく国民に不利益な政策を訴えることが政治家の美徳など、かくのごとき雲をつかむような言葉を並べ立て、国家百年の大計を誤りしときは、現在の政治家は死してもその罪をあがなえない、こう言うに違いありません。
増税の前に、やるべきことがあるだろう。社会保障制度は所得の再分配であります。逆進性の高い消費税を使うべきではありません。
震災復興は終わったのですか。原発事故対応は終わったんですか。デフレ脱却はできたんですか。円高対策はやっているんですか。普通の先進国並みの名目成長率は達成できたんですか。国会議員や公務員が本当に身を削ったんですか。特別会計や独立行政法人などのへそくりは吐き出したんですか。
いずれのやるべきことも、官僚機構に対し厳しく政策実現を迫らなければ、できない。だが、官僚との闘いを逃げ、一番弱い国民に安易に負担を押しつけようとしているではありませんか。
国民は、国民の声を聞く耳を持っている総理を求めています。官僚の声を代弁する総理を求めてはいません。
結局、決める政治と称しながら、官僚の既定路線を追認しているだけです。これは、決める政治ではありません。選挙で国民と約束し、実行してほしいと託されたことを決めるのが、決める政治じゃありませんか。
もう一度申し上げます。増税の前に、やるべきことがあるだろう。
総理、民主党は、四年間消費税を引き上げないと言ったんです。国民に約束をしていないんです。ここに至るまで、消費税増税法案の成立の前に、国民に信を問おうという真摯な姿勢がみじんもないのは何事ですか。なぜ、増税の前にやるべきことを軽視するんですか。
総理のそういう政治姿勢が、国民の政治に対する失望をもたらしました。多くの国民に対して政治不信を招いたその罪は、極めて重いと言わざるを得ない。
六人しか残っておられないようですが、自民党の皆さん、公明党の皆さん、うそつき内閣に加担してはいけません。
皆さんは、増税より解散を重視していたのではないですか。でも、昨日の野田・谷垣密室会談を受け、自民党の中ですら、谷垣さんはルビコン川を渡ろうとしたら溺れてしまったなどとやゆされる始末であります。
野田総理は、シロアリ演説で国民をだました政治家です。
野田総理の言う、近いうちに信を問うとは、一体いつなんですか。昨年、菅総理が、一定のめどがついたらいろいろな責任を若い世代に引き継ぐと語りましたが、三カ月近くも居座ったじゃありませんか。今度は、自民、公明もだますんですか。だましてもいけないが、だまされてもいけません。民主党の皆さんも、近いうちでよろしいんですか。
民主党や自民党の良識派の皆さん、目を覚ましてください。政治が国民の信頼を失えば、責任を問われない官僚のステルス専制政治、すなわち官僚ファシズムが横行するでしょう。二度と日本は立ち直れなくなります。全てのツケは国民に回されていくことになるんです。
今からでも遅くはない。国会議員は全国民の代表です。誰の代理人でもありません。みずからの思想と信念に従って行動する、政治道義上の義務を負っているんです。
派閥の前に党がある、党の前に国家国民がある。民主、自民、公明の皆さん、党議拘束をはね返して、国会議員としての矜持を見せてください。みずからの信ずるところに従って行動するのは、国会議員にとって、道義上の至上命令、すなわち義命です。
国民は、よく見ています。みずからの信念を全うした政治家を、国民が見捨てることはありません。心ある民主党の皆さん、自民党の皆さん、特に民主党の議員に申し上げる。皆さんに着せられた、うそつきの汚名挽回の最後のチャンスです。起死回生の最後のチャンスです。
そして、国民の皆さん、決して政治を諦めないでください。民自公の増税翼賛会に対し、少数野党がちゃぶ台返しを用意いたします。野田内閣は、国民に対する裏切り内閣。だめ出し権を行使いたしましょう。そして、次の総選挙で、増税法案に賛成した議員、野田内閣を直接、間接に信任した議員に、必ず鉄槌を食らわせようじゃありませんか。
野田内閣不信任決議案への賛同を心よりお願い申し上げ、提案理由説明を終わります。(拍手)
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