竹内譲の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○竹内譲君 公明党の竹内譲です。
私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました特例公債法案について、反対の立場から討論をいたします。(拍手)
特例公債法案は、社会保障・税一体改革関連法案とともに、国家財政、経済にかかわる最重要法案であります。これまで、衆議院の財務金融委員会では、与野党が党利党略を超えて、国家の大局的見地から、地道に信頼関係を築きつつ審議を重ねてまいりました。
にもかかわらず、今回、突然降って湧いたように、与党は、委員会の締めくくり総括質疑と採決を強行、可決いたしました。これは、明らかに、衆議院選挙制度改革関連法案と連動した、党利党略の政局的行動であります。
昨日、衆議院選挙制度改革関連法案が、委員会で、全野党が欠席のまま、民主党だけで採決、可決されましたが、選挙制度は議会制民主主義の土台であり、与党だけで強行することは断じて許されない。憲政史上、これほどの暴挙はありません。
この法案を、与野党で合意形成しながら土俵づくりをやる熱意や意思が民主党からは全く感じられないことは、まことに残念至極であります。このまま本会議での採決が行われた場合には、憲政史上に大きな汚点を残すことになるでありましょう。
同様に、特例公債法案も、与野党の信頼関係を壊したままでは、参議院で成立する見通しがありません。廃案になる可能性も大変高い。特例公債法案の否決や廃案は、予算の否決、廃案と同じであり、内閣不信任に匹敵します。極めて無責任ではありませんか。政権を担っているという自覚が余りにもなさ過ぎます。
政府・与党は、衆議院で強引に採決、可決さえすれば、あとは、参議院で否決、廃案になるのは全て野党の責任だと言うつもりでしょうか。そもそも、法案を成立させる責任は政府・与党にあるはずです。信じられない傲慢さと暴挙であります。
しかも、特例公債法案の否決や廃案という事態は、市場や世界に与える影響が大き過ぎます。内外に相当な経済ショックが起こる可能性もあります。国債の投げ売り、金利の暴騰など、社会保障・税一体改革関連法案が廃案になる以上の大混乱が生じるかもしれません。総理は、このことをきちんと認識しているのか。思慮が足りないのではありませんか。
なぜ、このような短兵急をするのか。政局で特例公債法案を処理してはいけません。公明党は、特例公債法案の成立条件は解散だなどと言うつもりは全くありません。あくまでも、政策の問題として考えるべきであります。
公明党は、民主党政権の三年間の予算歳出総額の平均と、自公政権時代のそれとを比較した結果、民主党政権になってから約八兆円の歳出増になっていると分析しています。すなわち、この歳出の水膨れ構造にメスを入れることなく赤字国債を垂れ流すことは、国民に対して無責任であります。
総理は、この水膨れの歳出構造のまま財政運営を進めていけばよいと考えているのでしょうか。結果として国家財政を肥大化させた責任は、極めて重いものがあります。
公明党は、日本の社会保障の財源確保と財政再建のために、このたびの社会保障と税の一体改革関連法案に、多くの批判を覚悟の上で、あえて修正合意するという苦渋の決断をいたしました。それは、これ以上子供や孫たちに膨大な借金を残すわけにはいかないと、真剣に考えたからであります。だからこそ、三党合意の後も、最後まで、ぶれることなく、一貫して法案成立に体を張って闘い抜いたのであります。
翻って、政府・民主党は、この特例公債法案に関しては、同じく国家の最重要法案であるにもかかわらず、単なる政治的駆け引き材料とみなしているようです。これでは、日本の将来を思う気持ちが足りない、国民に対する誠意が決定的に欠落していると言わざるを得ません。
最後の最後まで諦めないで、成立に向けて粘り強く我々野党と交渉するのが政府・与党の責務ではありませんか。
いずれにいたしましても、今の民主党には、日本を統治する情熱と、判断力と、かたい意思がないことが明白になりました。
したがって、このような現状においては、公明党は特例公債法案に反対せざるを得ないことを表明して、私の討論といたします。(拍手)