木庭健太郎の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○木庭健太郎君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました社会保障改革関連法案について、野田総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 本法案の衆院通過直後の記者会見で、国民に痛みを訴える野田総理に強い違和感を感じました。なぜなら、前回の衆議院選挙で民主党は、無駄遣いをなくし、予算を組み替え、毎年十六・八兆円を生み出すとか、増税の前にシロアリ退治だとか、公約は実行する、公約で言ってないことはやってはならないとか、消費税増税は議論の必要すらない、これは反対された鳩山元総理のお言葉であります。これだけのことを言っていたからこそ、マニフェストになかった消費税増税に民主党の衆議院議員すら造反する。まして、国民が納得するはずがありません。総理は、まず、マニフェスト違反を陳謝し、不明を恥じるところから始めるべきです。今後国民にどう理解を求めるか、見解を求めます。
 参議院では、どんなに遅くても六月中には審議入りするものと思っておりました。今日は七月十一日です。民主党内部の問題でずれ込み、本院の審議はようやく本日開始となりました。本来、審議を進められるべきは政府・与党です。党内の問題でいたずらに時間を費やす姿勢に、一体総理はやる気があるのか、真剣だったのは衆議院の採決までかとさえ感じます。まして、総理は政治生命を懸けると言われた、その決意に変わりないのか。まずは国民に対し誠心誠意の姿勢を尽くし、参議院における審議は心して臨んでいただきたいと思いますが、総理の見解を伺います。
 公明党は、消費税に関する考え方として、急速な高齢化の進展により社会保障の国の予算が毎年一兆円程度増加していく中で、年金、医療や介護などを守るためには安定した財源が必要、消費税を含む税制の抜本改革で社会保障の財源を捻出せざるを得ないと判断してまいりました。
 しかし、消費税率引上げの前提として、少なくとも五つの条件、一つ、社会保障制度の具体案を示す、一つ、景気回復を実現する、一つ、消費税の使い道を社会保障に限定する、一つ、税制全体の抜本改正を行う、一つ、行政改革を徹底する、このことを掲げ、訴えてまいりました。
 特に、社会保障について公明党は、新しい福祉社会ビジョンを発表し、年金や医療は現行制度を抜本改善し、例えば、厚生年金と共済年金の一元化、年金受給期間の短縮、低年金者への加算制度をまず実施すべきだと提唱いたしました。
 今回の三党合意の確認書では、今後の公的年金制度と高齢者医療制度の改革は三党で合意に向けて協議すると整理され、まず現行制度を踏まえた社会保障制度改革を具体化した上での消費税増税への道筋が明確になっております。社会保障制度抜きの消費税増税先行批判は私は全く当たらないと思いますが、総理の見解を求めます。
 この確認書により、民主党単独で新年金制度を国会に提出することはなくなり、三党での議論から始まると思いますが、総理に確認しておきます。
 また、後期高齢者医療制度の廃止法案の今国会の提出はなくなったと考えざるを得ませんが、厚生労働大臣から見解を伺います。
 現行の年金制度改革、年金法案の柱の一つが厚生年金と共済年金の一元化であります。野党時代は反対された民主党政権から法案が出された意義が大きく、国民にとっては年金の仕組みがより分かりやすく、公平性を担保するためにも必要不可欠な改革と考えますが、総理の見解を求めます。
 年金の受給資格期間は、私たちが新しい福祉社会ビジョンで掲げたとおり、二十五年から十年に短縮されます。この短縮は国民の強い願いであり、二十五年に満たず無年金になっていた方々への朗報でもあります。厚生労働省は、今回の短縮措置でどれだけの無年金者が救済されると推定しているか、また、申請主義である以上、これらの方々へどう周知徹底しようとされているのか、明らかにしていただきたい。大臣に伺います。
 三党協議で大きな論点となった低所得者への年金額加算については、公明党が主張した定率加算を参考に、福祉的給付にて対応することで合意しました。しかも、消費税率引上げまでに給付に関する新しい法律を作るとしています。新法案ができない限り、増税ができにくい。ここにも増税のみ先行への歯止めがあると思いますが、総理の見解を求めます。
 基礎年金国庫負担二分の一の財源について、三党合意では、交付国債での手当てを撤回し、別途政府が所要の法的措置を講じると確認されましたが、具体的にどう取り組むか、総理、明らかにしていただきたい。
 三党合意で新たに社会保障制度改革推進法案が提出されました。今後、年金、医療、介護、子育ての課題は、社会保障制度改革国民会議の議論を経て、消費税率引上げの前までに必要な法制上の措置を講ずるものとしています。増税前に社会保障の全体像を明確化させることを法的にも担保したことは、極めて重要と認識します。改めて、社会保障を置き去りにしない、税と社会保障の一体改革への総理の決意を確認しておきたいと思います。
 今回の社会保障制度改革は、年金、子育てについてはかなりの部分が具体化されていますが、医療、介護については、政府の社会保障・税一体改革大綱を見てもほとんどが検討、検討と、遅れが顕著であります。三党の更なる協議や社会保障制度改革国民会議の議論が始まる前までに政府・民主党としての基本方向を定めておくべきだと考えますが、ここも総理の見解を伺います。
 医療の分野では、高額療養費の見直しが避けて通れない課題だと思います。特に、医療費負担が日常的に重い慢性疾患の方々のためにも一日も早く実現を図るべきです。増税前の実現を強く望みますが、総理の見解を求めます。
 難病対策や総合合算制度の創設についても、具体的な内容は今後の検討課題となっております。早急に全体像を明らかにされるべきだと考えますが、厚生労働大臣の見解を求めます。
 次に、子育て関連法案について伺います。
 認定こども園については、私たち公明党の考えを取り入れ、現行制度を拡充することとし、文部科学省と厚生労働省による二重行政を排し、単一の施設としての認可、指導監督を一本化、財政的支援も拡充することとなりました。さらに、子育て関連で懸念のあった市町村が保育の実施義務を引き続き担うようにし、幼稚園教諭の免許と保育士資格の一本化や人材確保のための処遇改善策も検討していくこととなりました。総合的な子ども・子育て支援を実施するための行政組織の在り方が重要な視点となりますが、今後どのようなスケジュールで進めていくお考えなのか、少子化担当大臣の見解を求めます。
 同時に、待機児童解消を実現し、質、量共に充実した幼児教育や保育、きめ細やかな子育て支援を実施するためには、財源の確保が必要であると認識いたします。政府の試算でも消費税率引上げで確保される七千億円以外に三千億円が必要とされていますが、どのように担保されるおつもりか、また、三千億円の使途はどのように決めるのか、財務大臣の答弁を求めます。
 最後に、この度の法案の衆議院採決に当たって、民主党内には造反し反対する議員が出ました。総理、与党としての責任体制はどうなっているんですか。党代表としての責任をどう考えているのか。国民はこの党内騒動に辟易しています。民主党は、政権交代の意義を失ってしまった今、解散して国民の審判を仰ぐべきです。国民は迷走する民主党政権に、既にノーを突き付けております。早期解散、国民に信を問えと強く申し上げ、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118015254X01920120711_023

発言者: 木庭健太郎

speaker_id: 13169

日付: 2012-07-11

院: 参議院

会議名: 本会議