野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 民主党、水戸将史議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、税体系の在り方や控除から手当への転換についてのお尋ねがございました。
 所得、消費、資産等の各税目にわたる税制改革を行うに当たっては、社会経済情勢の変化に応じ、各税目の特徴を踏まえつつ、全体として整合性の取れた税体系の構築を図ることが重要であると考えております。
 こうした考えに基づき、政権交代後の平成二十二年度税制改正大綱において、所得課税、消費課税、資産課税全般についての改革の方向性を示すとともに、既に二十四年度までの税制改正において、法人実効税率五%引下げ、給与所得控除の見直し、地球温暖化対策税の導入等の改革に取り組んでまいりました。また、控除から手当への取組については、これまでに、子ども手当、現在は新しい児童手当でございますが、その創設に合わせた年少扶養控除の廃止、高校の実質無償化に合わせて十六歳から十八歳に係る特定扶養控除の縮減などの改革が実現されていると認識をしております。
 こうした中で、御指摘の所得税、資産課税については、見直しの方向性については三党とも合意に至ったものの、具体案については更に議論を尽くす必要があるとの認識であったものと承知をしており、その結果、改正規定は原案から削除することとされましたが、その一方で、所得税の最高税率の引上げなど累進性の強化に係る具体的な措置、相続税の課税ベース、税率構造等の見直し及び贈与税の見直しについて検討を加え、その結果に基づき、平成二十四年度中に必要な法制上の措置を講ずる旨の規定が設けられております。
 今後、この規定に基づき改革を実行していくこととなりますが、三党合意において、所得税については、累進性の強化の具体化に当たって、今回の政府案及び公明党からの御提案も踏まえつつ検討を進めることとされ、資産課税については、見直しの具体化に当たって、バブル後の地価の大幅下落等に対応して基礎控除の水準を引き下げるなどとしている今回の政府案を踏まえつつ検討を進めることとされており、こうした三党合意の方向性を踏まえ、二十五年度税制改正に向けて検討をしてまいります。
 続いて、マニフェストの財源についてお尋ねがございました。
 マニフェストに掲げた税金の無駄遣い根絶については、政権交代直後から事業仕分などにより全力を挙げて取り組んできており、また、公共事業関係費については、三年連続で減額を実現するなど、一定の成果は上げてきたところであり、それにより、新しい児童手当、農家戸別所得補償、高校無償化等のマニフェスト施策を実現をしてまいりました。
 また、特別会計等からの不要資産の返納等についても一定の成果を上げてきましたが、ただ一方で、補助金や人件費の削減、租特の見直しなどによる財源確保については、マニフェストで予定した金額に及ばず、その結果として、ガソリン税の暫定税率廃止など、マニフェスト施策で実現できなかったものもありました。昨年夏の中間検証でも認めたように、財源確保の実現可能性についての見通しの甘さがあったことは事実であり、この点については率直に国民の皆様におわびをしております。
 同時に、リーマン・ショックに伴う経済状況の悪化により、税収が不可避的に九兆円程度落ち込んだところから政権を引き継ぐことになったことに加え、政権二年目に東日本大震災が発災し、復旧・復興に向けて政策の優先順位を抜本的に変更する必要が生じたことも事実でございます。
 無駄遣いの根絶に向けた努力は不断の取組が必要であり、今後も引き続き全力で取り組み、成果を上げていきたいと考えております。
 次に、日本再生戦略と消費、雇用の拡大についてのお尋ねがございました。
 先日の国家戦略会議において原案を示した日本再生戦略は、東日本大震災、原発事故、円高の進行等の新たな危機を乗り越えて、日本再生への道筋を示すものであります。我が国の新たな成長戦略として、これまでの新成長戦略の強化、再設計を行います。例えば、エネルギー・環境分野でのグリーンイノベーションや医療・介護分野でのライフイノベーションなどについて、新たな施策の導入、強化を図るとともに、若者の雇用や女性の活躍を促進するなど、御指摘の消費や雇用の拡大を目指してまいります。
 また、今回の社会保障と税の一体改革は、社会保障の安定財源を確保し、安心できる社会保障制度を確立していくことによって、人々の将来への不安を減らし、消費を促す面もあると考えております。いずれにせよ、消費税率引上げ前後の消費動向を始め、経済動向について注視し、必要に応じて適切な対応を図る必要があると考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118015254X02020120713_013

発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2012-07-13

院: 参議院

会議名: 本会議