野田佳彦の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 自民党、愛知治郎議員の御質問にお答えをいたします。
まず、震災復興が最大、最優先の課題ではないかとのお尋ねでございました。
内閣発足当初から繰り返し申し上げてまいりましたように、大震災からの復旧・復興はこの内閣の最優先課題であり、これまで復興庁を中心に内閣を挙げて全力で取り組んでまいりました。現在も、インフラの本格復旧を加速させるとともに、住宅再建や産業等の本格復興の促進に努めているところでありますが、被災地にはまだ解決されていない諸課題が山積をしていることは議員御指摘のとおりでございます。
先週、宮城県、そして福島県をお訪ねさせていただきましたけれども、復興に向けた取組が進んでいる部分もある一方で、被災者の生活再建や町の再建などが進んでいない地域もまだまだ多く残されていると実感をしております。
御指摘の除染や賠償も道半ばですし、復興予算の早急な執行も不可欠であります。引き続き、被災地に寄り添いつつ、復興特区や復興交付金などの枠組みを最大限活用しながら、内閣を挙げて被災地を支援をしていく方針であり、大震災からの復旧・復興を果たすということに対する強い思いは所信表明演説を行った当初から全く変わっておりません。ただ、社会保障と税の一体改革も待ったなしの課題となっており、一体改革の実現にも併せて努力していかなければならないことも御理解いただければと思います。
次に、消費税増税の必要性についてのお尋ねがございました。
いわゆる団塊の世代が六十五歳以上の高齢者世代に移行しているなどの急速な少子高齢化や社会経済状況の変化の中で、世界に誇る我が国の社会保障制度を持続可能なものとし、将来世代に確実に引き継いでいくためには、従来のような、給付は高齢者に、負担は現役世代にという仕組みを改め、給付、負担両面で、世代間、世代内の公平が確保された制度とする必要があります。さらには、現在は将来世代のポケットに手を突っ込んで社会保障制度を維持している状況にあり、これを早急に改める必要があります。
また、我が国の財政状況は欧州各国と比べても極めて厳しい状況にあり、欧州債務危機は対岸の火事ではありません。最近の欧州債務危機をめぐる市場の動向を見れば、国の財政の持続可能性に対する市場の警戒感は高まっており、我が国の財政規律に対する市場の信認を確保し、財政規律を守る国であることを行動で示すことが重要であります。
こうした状況を勘案すれば、社会保障の安定財源確保と財政健全化を同時に達成するため、社会保障と税の一体改革は、どの政権であっても先送りすることのできない、待ったなしの課題であります。国民が安心で希望と誇りが持てる社会の実現を目指し、全力を尽くして取り組んでまいります。
続いて、昨日の予算委員会での答弁についてのお尋ねもございました。
昨日の予算委員会におきましては、マニフェストは所属議員の議論を集約して作成され、したがって、所属議員、候補者は政党本位、政策本位の選挙において、そのマニフェストを掲げて選挙を戦うのが自然な姿である旨、一般論として答弁したつもりでございましたが、若干、党の集会においては補足をしなければいけない、説明をしなければいけないと思い、両院総会でお話をいたしました。
両院議員総会においては、次期総選挙におけるマニフェストについては、今後党内で幅広く議論を積み上げていただくべきものであり、国民がいま一度民主党に信頼を託し、全党が一丸となって戦うことのできる政権公約づくりに努めていかなければならないと考えております。
なお、候補者の公認については、代表である私だけではなく、幹事長、選対委員長も含めた執行部として、各都道府県連の意見も含め判断すべきである、こういう問題であるという補足的な説明をさせていただきました。
続いて、一体改革法案採決と処分に関する御質問をいただきました。
民主党内の問題で御心配をお掛けし、御迷惑をお掛けしたことについては、国民の皆様に、そして野党の皆様に心からのおわびを申し上げました。
党議決定違反者に対しては、党のルールに基づき、厳正に処分をいたしました。処分が甘いとの御指摘でございましたけれども、例えば、除籍処分あるいは党員権停止処分が政党人にとりまして決して軽いものではないことは御理解をいただきたいと思います。
民主党は、処分者、離党者を出しましたが、公党間の確認、合意については参議院においても遵守をしてまいります。政府・与党として意思統一を固め、一致結束して、衆議院における修正可決を踏まえつつ、参議院での一体改革関連法案の成立を期すことで私の責任を果たしていくことを表明をいたします。
次に、被災地の方々への負担軽減についてのお尋ねがございました。
被災地の生活再建策等に関しては、これまでも住宅の被災に関して、被災者生活再建支援金の給付や住宅金融支援機構による災害復興住宅融資、住宅を再建する際の住宅ローン控除の控除可能限度額の引上げ、被災自動車に係る自動車重量税の特例還付や被災者の買換え車両に係る自動車重量税の免税措置、被災した家財等に係る損失の雑損控除について二十二年分所得での適用など、様々な支援措置を講じています。
その上で、今回の一体改革との関係では、法案の提出時に、消費税の税率の引上げに当たっても、住宅を失った被災者の方々が恒久的な住まいを確保する際には地域全体の町づくりを進める中で支援を行うなど、被災者の方々の負担緩和への配慮を行う、中長期的な視野を持って復興に取り組むため、福島県等における原子力災害や農産品等に対する風評被害を含め、復旧・復興の状況や被災地の要望も踏まえ、今後とも必要な税制上その他の支援を実施するという方針を決定をしており、具体的な支援策については、この方針に沿って税率引上げ時期を見据えて検討してまいります。
次に、介護職員の処遇改善についてのお尋ねがございました。
介護職員の処遇改善については、これまで処遇改善交付金などにより効果を上げてきました。平成二十四年度の介護報酬改定では、大変厳しい財政状況の中、一・二%のプラス改定を行い、同様の取組を介護報酬の中で行っています。
今後、一体改革の中で、サービス提供体制の重点化、効率化と消費税率の引上げを通じて必要な財源を確保し、介護職員の更なる処遇改善に取り組みます。
続いて、将来の消費税率の水準についてのお尋ねがございました。
今回の一体改革は、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成への第一歩を踏み出すものであり、二〇一五年度段階での基礎的財政収支赤字の対GDP比半減目標に向けて全力を挙げてまいります。その後については、国内社会や経済財政の状況、また、国際的な経済社会状況等、その見通しを踏まえた上で、社会保障制度の持続可能性を確保するとともに、二〇二〇年度までに基礎的財政収支を黒字化する等の財政健全化目標を達成するという観点に立って、更なる検討、議論を行っていく必要があると考えております。
次に、解散についてのお尋ねがございました。
今、政治に求められている解決するべき喫緊の課題について、国民に対する責任を果たすことが内閣の使命であります。大震災からの復興、原発事故との戦い、経済再生、デフレ脱却への取組は手を抜くことはできません。御審議をお願いをしている重要案件も多々あります。繰り返し申し上げていることでありますが、やらなければいけないことをやり抜いた後に、適切な時期に民意を問います。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕