浜田昌良の発言 (本会議)

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○浜田昌良君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました衆議院において修正された消費税関連二法案について質問いたします。
 これらの法案が衆議院を通過したのが六月二十六日、あれから二週間半が過ぎました。民主党の党内政局が生んだ、まさに政治空白であります。結局、民主党の責任者たる野田総理の統治能力の欠如の表れではないですか。冒頭、野田総理から国民への謝罪の言葉を求めます。
 初めに、消費税引上げに当たっての措置について伺います。
 法案附則十八条三項では、消費税率引上げに当たっての措置として経済状況の好転の確認を定めております。これは消費税率の引上げ半年前の二〇一三年秋時点の経済状況の好転が引上げの前提条件であり、仮にデフレの脱却ができず、多くの国民、事業者が税率引上げの負担ができないという状況であったならば、施行の停止、すなわち消費税率の引上げ停止措置を講ずる仕組みであることを改めて国民に明言していただきたい。その上で、同条一項に明記された名目三%、実質二%を目指して景気・経済対策を総動員する総理の決意を伺います。
 明年秋に経済状況の好転の確認を行うとすれば、附則十八条二項に明記された防災や減災に資する分野への資金の重点化や成長戦略の実行が急がれます。民需を誘導するためにも、今年夏の概算要求において、各省庁がこうした取組に抜本的対応を行うよう具体的指示を行うべきと考えますが、総理の所見を伺います。
 防災や減災等に資する分野への資金の重点配分においては、いわゆるばらまきとならないことも肝要です。
 公明党は、七月十日に防災・減災ニューディール推進基本法案の骨子を発表しました。これは、社会インフラの何を補修し、何を建て替え、何を廃止するかなど、国や地方自治体等がしっかり点検し、計画を立て、アセットマネジメントを強化した上で資金の重点投入を行う、国民の納得と透明性を得るための法案であります。このような法制度の必要性につき、総理の認識を伺います。
 次に、低所得者対策について伺います。
 消費税率の引上げに当たっては、低所得者に対する配慮を欠かすことはできません。具体的な手法としては、簡素な給付措置、給付付き税額控除、軽減税率が規定されておりますが、こうした対策については、何をどのように行うかについて、消費税率引上げまでの間、十二分な検討が必要であります。
 中でも、軽減税率については、制度の分かりやすさ等から、消費者から導入を望む声が多い一方、中小小売業を中心に事務負担が増えるのではないかと心配する声も多いのも事実です。
 三党合意の結果、消費税率を八%に引き上げる段階からの軽減税率の導入も選択肢の一つに入りました。その実施に当たって必要となる環境整備を進める観点から、例えば、事業者負担の少ない簡素な日本型インボイス方式を検討するなど、国民的議論を早急に開始すべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 消費税の歴史を振り返ると、一九八九年の導入時、九七年の税率引上げ時には、増税だけではなく、各種控除の引上げや定率減税など、減税を先行して行いました。
 一方、簡素な給付措置の財源については、政府から約四千億円といった規模が示されたとの報道もありますが、三党合意ではしっかりとした措置をとることが確認されていることから、こうした規模ではなく、十分な財源を確保すべきと考えますが、財務大臣の見解を伺います。
 次に、複数税率と給付付き税額控除の二つの選択肢の関係について伺います。
 例えば、食料品などに軽減税率を適用した場合、その恩恵は低所得者から中間所得層まで幅広く行き渡ることになりますが、給付付き税額控除や簡素な給付措置の対象を仮に市町村民税非課税世帯とした場合、限定的な対象となることから、政策選択において国民の間での意見の分断が懸念されます。
 このような事態を回避するために、給付付き税額控除については、中間層以下に広く行うことを含め検討すべきではないでしょうか。また、仮に二つの政策の対象が大きく異なるという制度設計を行うならば、例えば、カナダが実施しているような軽減税率と給付付き税額控除の併用も積極的に検討すべきです。あわせて、一体改革担当大臣の見解を伺います。
 また、簡素な給付措置については、今般の三党合意において、今後、予算編成過程において立法措置を含めた具体化を検討することとなりましたが、複数年度にわたる制度的安定性、非課税措置や受給権の保護の実現、制度設計において立法府の意見を反映する、こうした理由からも法的措置が不可欠と考えます。一体改革担当大臣の見解を伺います。
 次に、中小企業対策について伺います。
 まず、中小零細・下請事業者の価格転嫁を円滑に進めるための環境を醸成するために、本来、消費税は消費者に最終的に御負担いただくものである旨を総理自ら国民に語りかけてほしいとの切実な声を中小企業団体からいただきました。総理、中小零細企業のこのような思いに是非ともこたえていただきたい。
 次に、三党合意の結果修正された法案には、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、独禁法や下請法の特例措置を講ずることが明記されております。
 消費税導入時のような転嫁カルテル及び表示カルテルの特例や下請事業者の消費税転嫁に対する不利益行為禁止など、法的措置の具体的な在り方を早急に明確化し、必要な法改正を次期通常国会で行うべきと考えますが、一体改革担当大臣の見解を伺います。
 総理、今回の社会保障と税の一体改革において、そもそも税制の抜本改革はどうなっているのでしょうか。
 来年度税制改正に向け、所得税の累進性強化、格差是正や世代間の所得移転のための資産課税の見直しという基本的方向が弱まることがあってはなりません。総理の税制抜本改革についての決意と所見を伺います。
 次に、自動車関係諸税について伺います。
 三党合意では、自動車取得税及び重量税の抜本的見直しには廃止が含まれていると確認されておりますが、政府として同じ認識であるのか、まずは総理の御認識を伺います。
 その上で、本年末の二〇一三年税制改正で抜本的見直しの基本的方向は確定すべきであり、地方税たる取得税は廃止、また、地方財源配慮のため、国税の重量税は縮減に合わせて地方税の自動車税に合体することを基本とすべきと考えます。
 また、消費税負担を踏まえて、医療、住宅に関する税制上、予算上の対応についても、同様に、本年年末の税制改正、予算編成で基本的方向を示すべきであります。特に、東日本大震災の被災地からは、今後、高台移転や集団移転など、復興再生が本格化することからも、税制の被災地特例を検討すべきであります。
 あわせて、財務大臣、総務大臣の見解を伺います。
 総理、増税する前に、徹底した行財政改革を断行しなければなりません。これが国民の声であります。
 公明党は、公務員の給与削減や国会議員の歳費削減の恒久化、私鉄パスの廃止、さらには、民主党政権によって水膨れした予算の見直し、歳出削減などを主張し続けておりますが、民主党の代表たる野田総理は、一体どのようにお考えか、行財政改革の今後の方向性を含め、お答えいただきたい。
 最後に、民主党内政局について一言申し上げます。
 増税の前にやるべきことがある、国民の生活が第一、当然です。では、政権交代後、与党・民主党としてこの三年間、何をやってこられたのですか。国民の政治不信は高まる一方です。社会保障と税制改革、まさに、政局ではなく政策で党が競うべきときです。総理は民主党代表として、その責任を取り、政治不信払拭のために関連八法案成立後に速やかに衆議院を解散すべきであります。その決意を総理に求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 118015254X02020120713_020

発言者: 浜田昌良

speaker_id: 2647

日付: 2012-07-13

院: 参議院

会議名: 本会議