野田佳彦の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公明党、浜田昌良議員の御質問にお答えをいたします。
まず、一体改革法案採決と国会日程に関するお尋ねがございました。
六月二十六日の一体改革関連法案衆議院採決の際に、民主党から多くの反対者、棄権者、欠席者が出て、そして、さらに離党を表明する議員が出ました。除籍処分をするように至りました。このような事態に至ったこと、極めて残念かつ遺憾であります。党の代表として責任を重く受け止め、国民の皆様に深くおわびを申し上げたいと思います。また、そのことによって国会日程等への影響も出ました。御迷惑をお掛けしたこと、公明党も含め、各党会派の皆様におわびを申し上げたいと思います。
御批判については真摯に受け止め、政府・与党として意思統一を固め、一致結束して、衆議院における修正可決を踏まえつつ、参議院での一体改革関連法案の成立を期すことで私の責任を果たしていく決意であります。
次に、税制抜本改革法案附則第十八条についてのお尋ねがございました。
法案附則第十八条第三項の規定は、三党合意の結果も踏まえ、消費税率の引上げに当たって、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、第一項に規定される経済活性化等に向けた各般の措置を踏まえると同時に、新たに追加された第二項に規定される資金の重点配分等の措置が消費税率引上げ後に実施される可能性があることをも踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、引上げの停止を含め所要の措置を講ずることとされております。
このように、消費税率の引上げに当たっては経済状況を好転させることを条件とされており、一体改革とともに、政策を総動員をして、デフレ脱却や経済活性化に向けた取組を全力で進めていく決意でございます。
次に、二十五年度予算の概算要求に関するお尋ねがございました。
税制改正法案附則第十八条第二項は、税制抜本改革の実施等により、財政による機動的な対応が可能となる中で、消費税引上げによる経済への影響等を踏まえなどとされており、消費税引上げ後の措置を念頭に置いたものでありますが、税率の引上げ前にしっかりとした検討が行われることになるものと考えております。
こうした状況を勘案しつつ、東日本大震災の教訓を踏まえ、また経済再生を図るため、現在、策定作業中の日本再生戦略の取りまとめ状況等も踏まえながら、平成二十五年度予算に係る概算要求組替え基準について今後検討させていただきたいと考えております。
次に、防災・減災ニューディール推進基本法案についてお尋ねがございました。
東日本大震災の教訓を踏まえ、防災・減災対策に強力に取り組む必要があるという認識は共通をしており、これまでも御党の防災・減災ニューディール推進基本法案の骨子に盛り込まれている学校や病院などの耐震化を進めてまいりました。また、インフラ整備についても、真に命にかかわるインフラ整備を重点的に進めるとともに、既存のインフラの計画的な長寿命化に取り組み、防災・減災対策を推進することにしております。
その際、議員がまさに御指摘をされたように、ばらまきにならないことが肝要であるということ、また、例えば既存の施設において、補修するもの、建て替えるもの、廃止するものをしっかり精査した上で資金を重点投入するという考え方は、私もそのとおりだと思います。
防災・減災ニューディール推進基本法案は、こうしたばらまきの排除や資金の重点投入といった考え方を踏まえた法案ということでございましたが、御提起いただいたならば真摯に吟味をさせていただきたいと思いますし、国会に提出されたならば国会において十分議論していただきたいと考えております。
次に、複数税率とインボイス制度についてのお尋ねがございました。
複数税率の下で仕入れに係る消費税額を適正に計算し控除するためには、いわゆるEU型のインボイス制度の導入が必要であるものと承知をしています。いずれにせよ、複数税率については、先般の三党合意に基づく修正案で、財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含め様々な角度から総合的に検討するとの規定が盛り込まれたところであり、インボイス制度の問題を含め、今後、この規定に沿って検討を行っていく必要があると考えております。
次に、消費税の価格転嫁対策についてのお尋ねがございました。
中小事業者の皆様が消費税分を円滑に転嫁していただくためには、今般の一体改革の意義を国民の皆様に分かりやすく説明することが重要であると考えております。このため、消費税収は現行の地方消費税を除き社会保障財源化して国民に還元されることや、消費税は転嫁を通じて最終的に消費者に負担を求める税であることを広く国民に理解していただけるよう、十分な広報活動に努めてまいりたいと思います。
次に、税制抜本改革についてのお尋ねがございました。
御指摘の所得税、資産課税については、見直しの方向性については三党とも合意に至ったものの、具体案については更に議論を尽くす必要があるとの考え方を踏まえ、原案から削除することとされましたが、その一方で、所得税の最高税率の引上げなど累進性の強化に係る具体的な措置、相続税の課税ベース、税率構造等の見直し及び贈与税の見直しについて検討を加え、その結果に基づき、平成二十四年度中に必要な法制上の措置を講ずる旨の規定が設けられております。
今後、この規定に基づき改革を実行していくこととなりますが、三党合意において、所得税については、累進性の強化の具体化に当たって、今回の政府案及び公明党からの御提案も踏まえつつ検討を進めることとされ、資産課税については、見直しの具体化に当たって、バブル後の地価の大幅下落等に対応して基礎控除の水準を引き下げるなどとしている今回の政府案を踏まえつつ検討を進めることとされており、こうした三党合意の方向性を踏まえて、二十五年度税制改正に向けて検討してまいります。
また、その他の課題についても、法案の第七条に盛り込んだ基本的方向性に沿って、具体化に向けた検討に取り組むこととしております。
こうした方針に沿って、税制全体の抜本改革の実現に向けてしっかり取り組んでまいります。
次に、車体課税の抜本的な見直しについてのお尋ねがございました。
車体課税については、三党合意において、税制抜本改革法案第七条の規定に沿って抜本的な見直しを行うこととし、消費税率の八%への引上げ時までに結論を得るとされております。
これを踏まえ、同法案第七条の規定にもあるとおり、国、地方を通じた関連税制の在り方の見直しを行い、安定的な財源を確保した上で、地方財政にも配慮しつつ、簡素化、負担の軽減、グリーン化の観点から抜本的な見直しを行ってまいります。
次に、行財政改革の今後の方向性に関するお尋ねがございました。
一体改革も含め、行財政改革はいずれも重要な課題であり、まさに同時並行でできるだけ多くの項目をやり遂げる所存でございます。水膨れとの御批判ではありますが、民主党政権は、政権交代直後から、事業仕分などにより税金の無駄遣い根絶に全力を挙げてまいりました。今後も歳出の見直しに全力を挙げます。また、国会議員関係経費の削減は、議員定数削減を含めて、消費税率の引上げ実施前までに必ず実現をしなければなりません。行財政改革は不断の取組が必要であり、全閣僚をメンバーとする行政改革実行本部を中心に、行政の無駄や非効率を排除し、総人件費改革を始めとする諸課題に邁進をいたします。
社会保障・税一体改革、行政改革、政治改革などの包括的な改革に取り組み、財政運営戦略に沿って財政健全化目標の遵守を目指します。
続いて、民主党政権の実績と解散に関するお尋ねがございました。
政権交代以来、社会保障予算、教育予算の充実、高校の無償化、農業の戸別所得補償、NPO支援や雇用対策などが具体的に進んでいます。事業仕分の実施などによる歳出の見直し、一括交付金に象徴される地方財政改革も前進していると考えております。公明党や自民党の御協力もいただき、新しい児童手当も以前に倍する恒久制度となり、派遣法改正、郵政改革法案成立なども実現をすることができました。大震災からの復旧・復興、原発事故との戦い、累次の景気対策、そして社会保障と税の一体改革も与野党の協力の下で進んでおります。
確かに、マニフェストで実現できていないものもあり、それは率直に認め、おわびをしております。しかし、民主党の力だけではなく、野党の御理解もいただき、与野党が協力して政治が果たすべきこと、決められる政治が現実に進んできていることを実感もしております。
こうしたことを積み重ね、やるべきことをやり抜いた後で適切な時期に国民に信を問いたいと考えております。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣安住淳君登壇、拍手〕