野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) みんなの党渡辺議員の御質問にお答えいたします。
 最初に、政府、日銀の共同文書と、デフレの原因についてお尋ねがございました。
 デフレの原因としては、需要が供給能力を下回る需給ギャップの存在、企業や消費者の成長期待の低下、デフレ予想の固定化があると考えています。
 デフレからの早期脱却は、政府によるマクロ経済政策及び構造改革と、日銀による金融政策が相まって実現されるものであります。
 一昨日、政府と日銀が共同して表明、発表した「デフレ脱却に向けた取組について」は、デフレからの早期脱却を政府、日銀の共通の課題とし、両者が一体となってそれぞれの役割を果たすべく最大限の努力を傾注する決意を示すとともに、両者の政策の整合性を高め、政策運営の効果を高めることを目指したものであります。
 次に、日銀法改正についてのお尋ねがございました。
 総裁の解任など、政府の関与をこれまで以上に強める日銀法改正については、日銀の独立性の観点から、慎重に考える必要があると思います。
 日銀においては、これまでも適切かつ積極的な措置を講じてきたと考えておりますが、引き続き、先ほど申し上げた政府と日銀が共同して表明、発表した決意のもと、デフレからの早期脱却に向け、その役割を果たすことを強く期待しております。
 次に、経済対策と補正予算の編成についてのお尋ねがございました。
 政府としては、経済対策の第一弾として、先日、緊要性の高い施策について予備費の使用を決定しましたが、これに続き、遅くとも今月中をめどに経済対策を決定することとしています。
 補正予算については、特例公債法案の審議状況や経済対策の内容を踏まえた上で、その内容や時期について検討してまいります。
 三分野の規制、制度の抜本改革についての御質問をいただきました。
 日本経済の再生は野田内閣の最重要課題であり、日本再生戦略に基づき、今後の成長が見込まれるグリーン、ライフ、農林漁業の三分野に政策資源を重点投入することとしています。
 その実現のため、規制・制度改革に聖域なく取り組み、この三分野を含め、民主党政権として、これまでに五百四項目の閣議決定を行ってまいりました。
 規制・制度改革は、市場における競争や新領域の創出を促し社会経済構造を変革していくために、最も重要な取り組みの一つです。引き続き、大胆かつ速やかな改革を、聖域なく強力に推進してまいります。
 次に、特例公債法案の成立遅延に伴う対応に関する御質問をいただきました。
 定率繰り入れについては、特例公債法案が成立しない状況を踏まえ、既に本年度当初から繰り入れを延期してきております。ただし、御指摘のように、定率繰り入れを停止して歳出予算を減額すれば、将来の国債償還への備えが不足することから、適切ではないと考えております。
 また、特例公債法案の成立が見込めない場合に、特例公債金収入を償還財源とする財務省証券を発行することは、財政法という法律に照らして、許容されないものと考えております。
 次に、東京電力福島第一原子力発電所の事故収束に関するお尋ねがございました。
 東京電力福島第一原子力発電所については、昨年十二月、専門家による緻密な検証作業を経て、原子力災害対策本部にて、事故対応における一つの区切りとして、冷温停止状態を達成し、ステップ2が完了したことを確認いたしました。
 その後も、原子炉の温度、圧力、格納容器からの追加的な放出量などもモニタリングをし、総合的に冷温停止状態が継続していることを確認しており、温度の低下した状態が着実に維持されております。
 また、廃炉に向けたプロセスについては、政府・東京電力中長期対策会議において、国内外の英知を活用した研究開発の実施も含め、しっかり管理していくこととしています。
 さらに、東京電力福島第一原子力発電所の安全確保については、まさに、政府から独立した機関として先般発足した原子力規制委員会において、専門的な知見に基づき、中立公正な立場から確認がなされていくものと承知をしています。
 次に、四号機使用済み燃料プールについてのお尋ねがございました。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた中長期ロードマップでは、昨年十二月の策定時点から二年後の平成二十五年末を目標に四号機からの使用済み燃料の取り出しに着手し、その後、二年程度で燃料を取り出す作業を完了するとしています。
 具体的には、千五百三十三体の燃料について、通常の燃料取り出しペースをもとに、通常時よりも低い作業効率や取扱設備の点検に要する期間等も考慮して、二年程度で取り出しが可能と考えられています。
 四号機の原子炉建屋、使用済み燃料プールの健全性については、東日本大震災と同程度の震度六強の地震に対しても十分な耐震性があることが確認をされています。さらに、使用済み燃料プール底部には鋼製の支柱を設置し、コンクリートで固めるなどの補強工事を既に実施しています。
 また、万が一建屋が損傷してプール水が漏えいした場合にも対応できるよう、代替注水手段としてコンクリートポンプ車等を配備するなど、多層的な対応が講じられています。
 次に、東京電力福島第一原子力発電所の事故収束についてのお尋ねがございました。
 東京電力福島第一原発の廃炉に向けた取り組みについては、中長期ロードマップに従って、政府と東京電力が一体となって取り組んでいます。
 また、廃炉に向けた取り組みは、これまで経験のない困難を伴うことから、国が主導的な役割を果たし、内外の英知を結集して進めてまいります。
 今後とも、中長期ロードマップに沿って、発電所の安全維持に万全を期しながら、廃炉に至るまで全力を挙げて取り組む所存であります。
 なお、東京電力福島第一原子力発電所における自衛隊の原子力災害派遣は昨年十二月に終結をしていますが、万が一の場合には、再派遣の要請を行うことができます。
 次に、健康調査の実施主体及び子ども・被災者支援法の基本方針についてのお尋ねがありました。
 今般の東京電力福島第一原子力発電所の事故に係る住民の方々の健康管理調査は、政府としても大変重要であると認識をしております。
 福島県民の健康管理については、県知事から、県が主体となって中長期的に実施するべきものであるとのお考えが示されたことを踏まえ、県が健康管理を自治事務として行い、国は、健康管理調査が円滑に行われるよう財政的、技術的な支援を行うという役割分担のもとで、国としての責任を果たすべく取り組んでいるところであります。
 政府としては、子ども・被災者支援法に基づく基本方針については、真に支援を必要とされる方に適切な支援が行われることとなるよう、積極的に検討してまいります。
 次に、資産価値の保障に関する御質問をいただきました。
 今回の原発事故により避難を余儀なくされた方々の土地や建物については、原子力損害賠償法に基づき、東京電力が、その価値の喪失または減少に応じて賠償することとしています。
 その具体的な賠償基準については、被害を受けた自治体及び住民の方々の意見を踏まえた国の考え方に基づき、東京電力がことし七月に策定したところであり、速やかに賠償を行っていくこととしています。
 また、被害者の方々の中には、帰還して生活再建を希望する方や、あるいは移住を選択する方など、さまざまな立場の方が存在することを踏まえ、それぞれの選択に資するよう、賠償金の一括払いを可能としました。
 政府としては、引き続き、原子力損害賠償支援機構の枠組みなどを活用しつつ、東京電力による迅速かつ適切な賠償に万全を期してまいります。
 次に、指定廃棄物の最終処分場候補地に関する御質問がございました。
 栃木県及び茨城県の最終処分場候補地の選定手順に関しては、県の御意見を伺い、県内の全市町村を対象とした公開の説明会で説明し、その手順に従って候補地を選定し、県及び関係市に提示いたしました。
 候補地の提示は、御理解をいただくためのスタートラインと考えており、今後は、地域の皆様に対して、選定手順やその結果、施設の安全性についてしっかりと説明を行い、御理解を求めてまいります。
 次に、電力自由化と原発ゼロに関する御質問がございました。
 原発に依存しない社会の実現に向けて、これまでの政策を大きく転換し、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとした革新的エネルギー・環境戦略を踏まえて、今後のエネルギー政策を遂行してまいります。
 その中で、国民に開かれた電力供給体制の実現に向けて、エネルギー需給の仕組みを抜本的に転換するべく、小売の全面自由化による地域独占の撤廃や発送電の分離による電力システム改革を断行してまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
    〔国務大臣城島光力君登壇〕

発言情報

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発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2012-11-01

院: 衆議院

会議名: 本会議