野田佳彦の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(野田佳彦君) 共産党佐々木議員の御質問にお答えをしてまいります。
 まず、特例公債法案の取り扱いについてのお尋ねがございました。
 さきの通常国会においては、特例公債法案の会期内の成立を期すとの国会運営上の判断により、八月下旬に衆議院において採決が行われたものと承知しておりますが、結果的に法案が廃案となったことは大変残念であったと受けとめております。
 今国会で速やかに法案を成立させることが政治の責任であると考えており、政府としても全力で取り組んでまいります。
 続いて、国会の状況に関するお尋ねがございました。
 今臨時国会の意義については、さきの共産党志位委員長との党首会談でも明確に申し上げております。そして、喫緊の課題解決の重要性に鑑みても、与野党で成案を得ることができるものと確信をしています。
 民意を問うことについての私の発言は一貫しており、いささかのぶれもありません。
 そして、さきの通常国会における民主、自民、公明による三党合意は、現在と将来の社会保障に関する国民への約束であり、大変重いものであると受けとめており、政府としても誠実に対応してまいりたいと存じます。
 また、御指摘の特例公債法案については、政局の駆け引きに使うなどということがあってはならないことは言うまでもありません。
 党首会談において、志位委員長からは、共産党は審議拒否をすることなく積極的に議論に参加する旨のお話もいただいております。
 今臨時国会のテーマに基づき、建設的な御議論をお願いしたいと考えます。
 次に、富裕層への増税と低所得者対策についてのお尋ねがございました。
 さきの通常国会においては、三党協議の結果、所得税、資産税について、具体案についてさらに議論を尽くす必要があることから、税制抜本改革法案の規定を修正したものの、見直しの方向性については三党で合意に至り、格差の是正などの観点から、所得税の最高税率の引き上げや相続税の税率構造の見直しなどについて規定しております。
 政府としては、これらに基づき、来年度税制改正においてしっかり検討してまいります。
 また、証券優遇税制についても、税制抜本改革法の規定を踏まえ、平成二十六年一月から確実に二〇%の本則税率とする方針です。
 他方、法人税については、平成二十三年度税制改正において実効税率を引き下げましたが、これは、我が国企業の国際競争力の向上や雇用と国内投資の拡大を図るため必要な措置と考えております。
 今回の一体改革は、社会保障の安定財源確保のため、待ったなしの課題です。所得の低い方々への配慮について、三党での議論も踏まえて検討しつつ、一体改革をしっかりと前に進めてまいります。
 次に、経済政策についてのお尋ねがございました。
 日本経済の再生に道筋をつけ、雇用と暮らしに安心感をもたらすことは、私の内閣が取り組むべき現下の最大の課題です。
 その際、企業活力は経済成長のエンジンであります。とりわけ、中小企業の活性化は特に重要であり、本年七月に閣議決定した日本再生戦略においても、中小企業の活用を大きな柱として位置づけているところです。
 また、経済の成長のためには、世界の需要を取り込むことが重要であります。FTAAPを実現するため、国益の確保を大前提として、守るべきものは守りながら、TPPと日中韓FTA、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を同時並行的に推進します。
 同時に、消費の活性化も重要であり、日本再生戦略においても、若者雇用戦略の推進や女性の活躍促進を通じた分厚い中間層の復活を目指すとともに、観光需要の喚起や消費者の安心確保といった取り組みを推し進めているところであります。
 次に、被災地の復旧復興のための施策とその財源のための税制措置についてのお尋ねがございました。
 被災地の復旧復興は内閣の最重要課題であり、被災された中小企業を支援するグループ補助金等に五千億円程度措置するなど、中小企業向けの支援策も積極的に講じております。
 こうした施策に加え、サプライチェーンの維持強化を通じて被災地の復興を進めていくため、国内立地補助金を措置してきたところであり、あわせて、各種の雇用創出事業も進めています。
 また、復旧復興のための税制措置については、個人のみならず企業にも、復興特別法人税として三年間で約二・四兆円の御負担をいただくこととしています。
 次に、復興予算における原発輸出の調査に関する御質問をいただきました。
 復興の基本方針において、政府は、被災地域の企業に経済効果が及ぶインフラシステムの輸出促進を推進することとしており、原発輸出は、関連機器等の被災地域からの調達割合が高いことから、被災地域の企業に高い経済効果が及ぶものと認識をし、平成二十三年度第三次補正予算に計上しています。
 また、昨年の原発事故の経験と教訓を世界と共有することにより世界の原子力安全の向上に貢献していくことは、我が国が果たすべき責務であると考えています。
 なお、原発事故の被害者に対する賠償に万全を期すことは当然のことであり、今後とも、迅速、公正、適正な賠償がなされるよう、政府として必要な取り組みを進めてまいります。
 次に、年金特例公債についてのお尋ねがございました。
 今回の法案では、さきの通常国会における野党の御提案も踏まえ、年金交付国債にかえて年金特例公債を発行することとしておりますが、消費税率引き上げ分を償還財源とする点に変わりがないことは、御指摘のとおりであります。
 年金財政の安定のためには、基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる必要がありますが、その財源を赤字国債に依存し、将来世代に負担を先送りすることは適当ではなく、消費税率引き上げにより確保される財源を活用して対応することが必要だと考えております。
 最後に、基礎年金国庫負担と消費増税についてのお尋ねがございました。
 御指摘の定率減税廃止や年金課税見直しによる増収分は、各年度の予算編成過程において、当時の与党における議論も経て、しかるべく基礎年金国庫負担割合の引き上げに充てられ、結果として、基礎年金国庫負担割合は、従前の三分の一から、平成十九年度までに三六・五%まで引き上げられたものと承知をしています。
 今回の一体改革においては、消費税率の引き上げによる増収分を財源として、国庫負担割合を三六・五%から二分の一に引き上げるものであり、二重取りとの御批判は当たらないものと考えております。(拍手)
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発言情報

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発言者: 野田佳彦

speaker_id: 5804

日付: 2012-11-08

院: 衆議院

会議名: 本会議