茂木敏充の発言 (本会議)

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○国務大臣(茂木敏充君) クール・ジャパンをこれまで積極的に推進してこられた岸本議員から、七問の御質問をいただきました。
 第一に、機構設立の意義、必要性、支援の波及効果、民間出資の見込みについてでありますが、例えば、御指摘いただいたコンテンツ分野では、日本のコンテンツの国内市場は米国に次いで世界第二位ですが、輸出比率は、米国に比べ圧倒的に低い状況です。
 コンテンツだけではなく、ファッションなど、アジアで人気の高い日本の商品、サービスは多数存在しますが、そのポテンシャルを発揮できないなど、海外の需要を十分に取り込めておりません。
 これは、中小企業を含め、日本企業が、これらの商品、サービスの新たな海外展開を実施しようとしても、その足がかりとすべき拠点がないこと、海外展開の経験や人材、情報の不足などの理由により、企業が投資をちゅうちょする例が多く、これまで、実績となる事例に乏しいことが背景にあります。
 このため、まずは政府が、呼び水となる資金を出資等により提供することにより、民間の自立的なビジネスを支援していくことが必要と判断し、本法律案を提出したものであります。
 なお、民間出資については、百億円を第一段階のめどとして、民間からの出資を募ることとしています。ただし、これはあくまで一つのめどであり、事業が進展していく中で、さらなる出資を呼びかけてまいりたいと考えております。
 次に、産業革新機構との役割分担についてでありますが、議員御指摘の産業革新機構については、オープンイノベーションを通じた生産性向上等を目指す事業活動の支援を目的としており、成長性、革新性等の支援基準を満たす事業の支援を行うこととしております。
 他方、クール・ジャパン推進機構については、革新性というより、日本の魅力の発信や生活文化の特色を生かした需要獲得が見込まれる事業で、収益性が一定程度見込まれるとともに、単なる海外展開にとどまらず、他企業や他産業の波及効果が見込まれる事業に出資することを想定しており、両機構の果たす役割は異なるものと考えております。
 次に、人材確保の課題と解決策についてですが、機構を担う民間人材については、機構は、官民からの出資を預かり、投資を行うことから、その経営陣には、クール・ジャパン政策及びクール・ジャパンビジネスに対する十分な理解と、すぐれた企業経営の資質を有する人材が望ましいと考えております。
 また、経営陣以外の人材には、現地マーケットに通じた、事業を見きわめる能力や、冷静な投資判断を行う能力などが求められます。
 こういった能力を有する優秀な人材を確保する上では、報酬の水準や、純粋民間ファンドとのルールの違い等が課題と考えております。
 これらを踏まえ、適切な処遇を行うとともに、国ができる限り介入を行わないよう、機構の詳細設計を検討してまいります。
 次に、クール・ジャパン支援機構が想定する支援対象についてですが、まず、日本の魅力の発信や生活文化の特色を生かした商品、サービスの需要獲得といった政策的意義、また、収益性、そして、他企業や他産業への波及効果等を基準にしていくこととしています。
 現時点で想定している具体例としては、現地の放送枠を買い取り、それをジャパン・チャンネルという形で使うなど、海外において日本のコンテンツを配信し、あわせて関連商品を販売する事業などを想定しております。
 次に、クール・ジャパン推進機構のガバナンスについてでありますが、同機構は、民間のノウハウを活用するという設立趣旨に鑑み、株式会社として設立し、国の関与を最低限のものとすることを基本としております。
 特に、個別の投資事業の判断については、民間人を中心とする機構の経営陣が行う形としております。
 その上で、現地マーケットに通じ事業を見きわめる機能と、冷静な投資判断を行う機能をバランスよく機能させることとし、最終的に、政府が定める支援基準に基づき社外取締役等から構成される海外需要開拓委員会が投資決定を行うことにより、機構のガバナンスを機能させることとしております。
 こうした中で、もし仮に、機構が経営に失敗し、多額の損失をこうむった場合、経営陣は株主総会で経営責任を問われることとなり、経営陣の選任、再任等の是非が議論されることとなります。
 国としては、本法案に基づき、取締役及び監査役の選任等の認可や、毎年の事業の実績の評価等を行うことで、機構の経営に対する適切な監督を行い、機構の経営に問題が生じないよう、責任を持って、必要な対応を行ってまいります。
 次に、中小企業の海外展開の支援についてでありますが、議員御指摘のとおり、中小企業の海外展開の支援に当たっては、資金面のみならず、市場調査や販路開拓などにおいて、関係機関との連携が不可欠であります。
 例えば、これまでも、平成二十四年度補正予算において、中小企業基盤整備機構により、現地の市場調査に対して支援を行い、進出後に現地で直面する労務や知財等の課題に対してジェトロがアドバイスをするといった連携を行ってきたところです。
 また、平成二十五年度予算においても、海外バイヤー向け国内展示会の出展支援、商談機会の提供、現地安定操業支援などを行うこととしております。
 さらに、資金面では、日本政策金融公庫により、中小企業の海外展開に必要な資金の融資等を行っております。
 最後に、クリエーティブ産業を支える中小企業の支援についてですが、クリエーティブ産業が海外で展開していくためには、議員御指摘のとおり、国内において適正な競争環境が整備され、中小事業者やクリエーターに適正な収益が還元されることが重要と考えております。
 例えば、アニメーションの制作業界では、多くの中小企業が活躍しているため、ことし四月に、アニメーションの制作を委託する親事業者と下請事業者との間の公正な取引を促進し、下請事業者の利益の保護を図るためのガイドラインを策定したところであります。
 また、それ以外の分野についても、下請代金支払遅延等防止法が遵守されるよう注視をしてまいります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 茂木敏充

speaker_id: 5551

日付: 2013-05-17

院: 衆議院

会議名: 本会議