山本幸三の発言 (予算委員会)
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○山本(幸)委員 私も同じような感じで思っておりますが、ぜひそうなるようにしていかなきゃいかぬなというふうに思います。
そのほかにアベノミクスに対する批判がいろいろありますが、要するに、さっきの数式がよくわかっていない人ばかりです。大きな批判というのは、財政ファイナンスで金利が高騰するんじゃないかという批判、あるいはハイパーインフレになるんじゃないかという批判があります。しかし、これは、物価安定目標政策とは何なのかというのがわかっていない議論なんですね。
物価安定目標政策というのは、二%という目標を持って、大体プラスマイナス一ぐらいの許容範囲で考えるんですけれども、それを超えたら、マイナスもいかぬし、プラスもいかぬよという政策なんですね。
だから、さっきの数式の左辺のPのところが二で固定されちゃったんですよ。二で固定されちゃったんだから、それ以上マネーのふやしようがない、それ以上国債は買わないことを約束するということと同じことなんですよ。だから、物価安定目標政策というのがしっかり定着すれば、財政ファイナンスの心配もないし、ハイパーインフレの心配もないんですよ。そのことが物価安定目標政策の大きな機能なんですね。これが高橋財政のときと違うんですよ。
高橋財政のときは、国債の日銀引き受けという金融政策のレジーム転換で、一気にデフレ予想をインフレ予想に変えました。そして、財政拡大につなげました。しかし、二・二六で高橋是清さんが暗殺されて以降、歯どめがきかなくなるんですね。どんどん貨幣の供給量を軍部の要求でふやし続けて、それを日銀が引き受けるという形でやらざるを得なかったんです。あのときに二%なり三%というのが物価安定目標政策でありますよと言っていたら、そんなことはあり得なかったんですよ。
だから、物価安定目標政策というのは非常に意味がある。日本が放漫財政に陥らないというための人類の英知なんですよ、これは。これを大事にしなきゃいけないんです。そのことをしっかりと認識していたら、財政ファイナンスであるとかあるいはハイパーインフレが起こるなんということはあり得ないんですね。
これをぜひ、私は、多くの国民の皆さん方に理解をしてもらいたいなというふうに思っているわけであります。それがまた、アベノミクスの、高橋是清を超えるすばらしいところなんですよ。だって、もう戦争を起こすなんて憲法上できないんでしょう。だから、Mが無制限にふえるなんてあり得ないんですよ。
そういう前提で、しかし、財政健全化のためには長期金利との関係が大事になります。これは、予算委員会でも財務金融委員会でも野党の先生方から指摘がされて、私は非常に重要な点だというふうに思っております。
ただ、その長期金利の話をされるときに、先ほど麻生財務大臣がおっしゃったフィッシャーの方程式というのがありまして、長期金利イコール実質金利プラス予想インフレ率という式が成り立つから、物価目標二%と言ったら、すぐに長期金利がその分上がっちゃって、実質金利は変わらないから経済に何の効果もないということを言うための議論ですね。財務省は、インフレ目標政策、物価安定目標政策を言ったときにすぐこの議論をして、安倍総理のところにも問題ですよと言ってきたんじゃないかと思いますけれども、間違っています。
もう既に、経済理論の間では、名目の長期金利は予想インフレ率ほどには上がらない、これはマンデルが証明しています。どうして上がらないかというと、経済が成長していくうちに所得がふえて貯蓄がふえるから、その貯蓄で国債を吸収していくという機能があるので、完全にはそこまで上がらないんです。したがって、長期金利が上がって実質経済に効果がないということは心配ないというふうに思っていますけれども、財務大臣、いかがお考えでしょうか。