福島みずほの発言 (憲法審査会)
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○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
参考人の皆さんから基本的人権について、新しい人権について深い話をしていただきました。
社民党は、新しい人権について憲法上の規定を設ける必要はないという考え方です。新しい人権は、憲法の人権規定を踏まえて、国民の運動により発展的に生み出された権利です。様々な新しい権利を保障していくことは非常に重要なことです。
そして、まず第一に、この新しい人権は、日本国憲法十三条、二十五条など、現憲法の人権規定により根拠付けられます。日本国憲法は、時代に即応した新しい権利を抱き取るような柔構造、時代に弾力的に対応できる構造になっております。
高橋和之参考人は、幸福追求権とは、自律的生に必要不可欠な権利を抽象的なレベルで包括的にとらえた権利ということになり、この包括的な権利から具体化されて取り出されたのが個別的権利だという理解になりますと発言をされました。新しい人権のインフレ現象を起こし次々に憲法に規定するのではなく、包括的に保障されているものの中に包含されていると考えることが妥当です。
第二に、新しい人権を最も有効的に保障するのは法律に規定することです。
高橋和之参考人は、まず考えるべき対応方法、対処方法は、法律によりその権利を保障することであります、権利侵害が私人あるいは行政により行われる危険が大きいような場合には、この対処方法が有効に働くでありましょうと発言をされています。
かつて情報公開法案が国会で審議されているときに、社民党は知る権利を規定するべきだと論陣を張りましたが、残念ながら受け入れられませんでした。それぞれの法律において人権が保障されるべく法律を変えていく、そういう法律を作るべく国会はもっと努力すべきだと考えます。
第三に、裁判を通じて新しい人権を創造していくことです。
高橋参考人は、憲法解釈として可能な範囲内なら、新しい人権を裁判所を通じて創造するということも憲法の禁止するものではないと解釈することもできますと述べています。実際、裁判や判決の積み重ねで様々な人権が承認されてきました。
第四に、新しい人権を憲法に規定することで、その人権を逆に狭める場合もあると考えます。
自民党日本国憲法改正草案では、プライバシーの権利ではなく、何人も、個人に関する情報を不当に取得、保有し、又は利用してはならないとし、個人情報の不当取得の禁止を規定しています。これでは、ジャーナリスト、議員、市民が情報を取得しようとすることがこれに触れる場合が出てくる、そういう危険も生じてまいります。
また、環境権については権利ではなく、国は、国民と協力して、国民が良好な環境を享受することができるようにその保全に努めなければならないとしております。責務としているわけですが、このことによってどの程度環境権が保障されるでしょうか。環境基本法や様々な環境に関する法律を更に環境を重視する方向で改正すべきことこそ、まず国会はやるべきです。政治が脱原発も決定しないで環境への責務ということも実は理解ができません。
第五に、新しい人権を規定するにしても、基本的人権を公益及び公の秩序によって制限できるという自民党日本国憲法改正草案の下では、新しい人権は公益及び公の秩序によっていかようにでも制限できる極めて脆弱なものでしかありません。
最後に、社民党は、基本的人権、新しい様々な人権を保障するために日本国憲法を更に生かしていくことの必要性を申し上げ、意見表明といたします。