田村憲久の発言 (厚生労働委員会)
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○田村国務大臣 おはようございます。
厚生労働委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げます。
厚生労働大臣に就任してから約十カ月が経過しましたが、引き続き、国民の皆様の安全、安心の確保に万全を期すため、厚生労働行政の諸課題に全力で取り組んでまいります。
東日本大震災の発災から二年半以上が経過した今もなお、多くの方々が避難生活を送っておられます。この夏に被災地を訪問し、復興に向けた取り組みを把握するとともに、被災された方々からお話を伺いました。こうした方々への支援や、将来を見据えた復興に向けた取り組みについて、スピード感を持ちつつ、今後とも全力を尽くしてまいります。
具体的には、避難生活の長期化に対応するとともに、地域の復興を進めるため、被災者の健康確保や心のケア、医療・介護の体制整備、雇用対策に取り組んでいきます。
また、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応も重要な課題であり、発電所での作業や除染作業などに従事する方々の放射線障害防止や食品の安全確保に努めてまいります。
急速に少子高齢化が進展し、雇用環境が変化する中で、安定財源を確保しつつ、誰もが安心できる持続可能な社会保障制度を確立しなければなりません。
このため、昨年成立した社会保障制度改革推進法に基づき、社会保障制度改革国民会議における審議の結果等を踏まえ、社会保障制度改革の全体像や進め方を明らかにするとともに、その推進に必要な体制を整備する等の措置を講ずる法案を、今国会に提出しました。引き続き、社会保障・税一体改革にしっかりと取り組んでいきます。
医療については、より効果的で効率的なサービス提供体制の構築に向け、病院・病床機能の分化、連携、在宅医療の推進、地域の医療従事者の確保等に取り組むとともに、介護との連携を進めていきます。
また、国民皆保険を今後とも維持するとともに、広く国民の納得、信頼、安心を実現できる制度を構築することが重要であり、医療保険制度の財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保を推進します。
平成二十六年度は、診療報酬の改定が予定されています。改定に向けて、社会保障審議会や中央社会保険医療協議会で議論を進めていきます。
介護については、将来にわたって持続可能な介護保険制度を構築し、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの整備を進めるとともに、今後増加が見込まれる認知症の方々がよりよい環境で暮らすことを可能とする施策を推進していきます。
難病対策、小児慢性特定疾患対策の法制化に向けた検討や、肝炎、がん、生活習慣病等、さまざまな疾病を抱える方々への支援策や予防策も進めてまいります。
再生医療への応用が期待されているiPS細胞については、本年八月、世界初となる人への臨床研究が開始され、実用化への大きな第一歩を歩み出しました。本年六月に策定した健康・医療戦略に基づき、再生医療の研究開発、実用化を促進するための制度の見直しと体制整備や、革新的な医薬品、医療機器の創出に取り組むとともに、医薬品等による健康被害の再発防止のための安全対策の強化を図っていきます。
これらに関連した薬事法改正法案と再生医療等安全性確保法案は、継続審議となっていますので、早期の成立をお願いいたします。
一般用医薬品のインターネット販売については、日本再興戦略を踏まえ、消費者の安全性を確保しつつ、適切なルールのもとでの販売を行うこととしており、所要の制度的措置を講じていきます。
年金については、昨年成立した年金四法と、本年成立した厚生年金基金制度の抜本的な見直し等を定めた法律の円滑な施行に向けた取り組みを進めるとともに、国民会議報告書等で指摘された課題等を踏まえて、次期財政検証に向けた検討を進めていきます。
また、年金記録問題については、紙台帳とコンピューター記録の全件突き合わせの実施や、ねんきんネットを活用した国民への記録確認の呼びかけ等の取り組みを進めていきます。
子ども・子育て支援については、質の高い保育、幼児教育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進するため、関係府省と連携し、昨年成立した子ども・子育て関連三法に基づく新制度の円滑な施行に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
保育所待機児童は三年連続で減少しているものの、依然として二万人を超えております。本年四月に策定した待機児童解消加速化プランに基づき、平成二十九年度末までの待機児童解消を目指して取り組みの強化を進めてまいります。
また、児童虐待対策を進めるとともに、家庭的養護の推進等、社会的養護の質、量の拡充に努めます。
生活保護制度の見直しや生活困窮者支援については、さきの通常国会で廃案となった生活保護法の一部を改正する法律案と生活困窮者自立支援法案を、さきの通常国会における修正等を踏まえた上で、今国会に再提出したところであり、両法案の一日も早い成立をお願いいたします。
企業収益の向上が、賃金の上昇や雇用の拡大をもたらすような経済の好循環の実現に向けて、全ての人材が能力を高め、その能力を存分に発揮できる全員参加の社会を構築していきます。
そのため、日本再興戦略に基づき、成長産業への失業なき労働移動の実現、民間人材ビジネスの活用によるマッチング機能の強化、多様な働き方の実現、女性や若者の活躍促進等のための施策に取り組んでいきます。
また、社会人の学び直し促進のための雇用保険制度の見直しや労働者派遣法の見直しについて必要な検討を行うとともに、公共職業訓練、求職者支援訓練を初めとする職業能力開発施策を積極的に推進していきます。
女性の活躍促進のため、企業に対する直接的な働きかけ等によるポジティブアクションのさらなる取り組みを促進するとともに、仕事と子育て等を両立できる職場環境の整備充実に向け、次世代育成支援対策推進法の延長、強化の検討等を進めていきます。
若者の使い捨てが疑われる企業等が社会で大きな問題になっているため、私自身、強い危機感を持ち、本年九月に重点的な監督指導を行うよう指示し、実施しました。若者を初めとして働く人々が活躍しやすい環境を整えるため、引き続き、監督指導等にしっかりと取り組んでまいります。
障害のある方への支援については、障害者総合支援法やさきの通常国会において成立した改正精神障害者保健福祉法、改正障害者雇用促進法の円滑な施行に取り組むなど、障害者を地域全体で支える取り組みや障害者の就労支援の充実を進めていきます。
食品の安全確保に向け、食中毒防止のための監視指導や輸入食品の監視等に取り組んでいきます。
援護行政については、戦没者の遺骨収集帰還事業や慰霊事業、戦傷病者、戦没者遺族、中国残留邦人等に対する支援策をきめ細かく実施してまいります。
以上、厚生労働行政の当面の主な課題について説明させていただきましたが、ほかにも、厚生労働行政には多くの課題が山積しております。委員長、理事を初め委員の皆様、国民の皆様には、一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
ありがとうございます。(拍手)