2014-06-05
衆議院
岸田文雄
海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会
岸田文雄の発言 (海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)
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○岸田国務大臣 衆議院海賊・テロ特別委員会の開催に当たり、委員各位に御挨拶を申し上げ、海賊対策及び国際テロ対策に関する政策について、所信を申し述べます。
海洋国家である我が国にとって、航行の安全確保は極めて重要な課題です。
ソマリア沖・アデン湾の海賊事案の発生件数は、近年、極めて低い水準で推移しています。しかし、海賊を生み出す根本的原因の一つであるソマリア国内の貧困や若者の就職難等はいまだ解決しておらず、国際社会がその取り組みを弱めれば、状況は容易に逆転するおそれがあります。
二〇〇九年から実施されている自衛隊及び海上保安庁による海賊対処行動は、極めて重要な役割を果たしています。外務省としては、こうした海上安全保障分野での国際協力の強化に必要な支援を行ってまいります。
これら国際貢献を支えているのが、二〇一一年に整備されたジブチの活動拠点です。昨年八月には、我が国の総理として初めて、安倍総理がジブチを訪問しました。ジブチ政府との良好な関係の維持強化を含め、活動拠点の安定的運営に引き続き協力していく考えです。
また、ソマリア海賊問題の根本原因への対処が重要です。政府としては、ソマリアの新たな政権による国づくりを支えていく方針であり、三月に来日したハッサン・ソマリア大統領に安倍総理からこの旨を伝え、約四千万ドルに上るソマリア支援パッケージを表明しました。
さらに、ジブチへの巡視艇供与、イエメンの沿岸警備能力向上支援等、ソマリア周辺国の海上保安能力向上に向けた支援も着実に進めており、ソマリア海賊問題の解決に向け、重層的な取り組みを展開してまいります。
日本人を含む多くの方々が犠牲となった昨年一月のアルジェリアにおけるテロ事件を忘れてはなりません。
外務省は、事件を受けて、在留邦人及び在外企業の安全確保策として、即応体制、官民連携及び情報収集・発信能力の強化等に取り組んでまいりました。同時に、国際テロ対策の強化、サヘル、北アフリカ、中東地域の安定化支援、そしてイスラム諸国、アラブ諸国との対話、交流の促進を三本柱の外交重点施策として取り組んでまいりました。特に、外国での日本人や企業活動の安全に直結する、官民集中セミナーの実施、現地に迅速に赴く海外緊急展開チームの編成、在留届制度の運用改善、さらに海外安全に関する情報発信の改善強化等の施策を講じています。
引き続き、情報収集能力、分析の強化や、海外の日本人の皆様と進出企業の安全確保のための対策強化に向けて努力してまいります。
国際的なテロの脅威は依然として深刻です。アルカイダ本体は弱体化していると見られますが、各地に分散したアルカイダ関連組織やイスラム過激派組織の活動が活発化しており、また、テロ組織と直接かかわりのない個人によるテロ行為も見られます。
ナイジェリア連邦共和国ボルノ州において、イスラム過激派組織ボコ・ハラムによって二百名以上の女子生徒が拉致され、その基本的人権が著しく損なわれている現状に、強い衝撃と憤りを覚えます。
アフガニスタンでは、本年末に国際治安支援部隊、ISAF撤収を控えた重要な局面にありますが、引き続きテロが多発していることを懸念しています。イラクでも、シリア内戦等の影響を受け、テロは増加しています。
テロは、いかなる理由や目的によっても正当化されません。我が国は、あらゆる形態のテロリズムを断固として非難します。
今後とも、二国間、多国間の枠組みにおいて、情報交換や途上国におけるテロ対処能力向上支援等の国際テロ対策を、国際社会と連携しつつ引き続き強化してまいります。
以上のような諸課題に、私は、関連省庁と連携して全力を尽くして取り組む考えです。谷畑委員長初め、委員各位の御指導と御鞭撻をお願い申し上げます。(拍手)