野田国義の発言 (議院運営委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○野田国義君 民主党の野田国義でありますが、安倍政権の強引な国会運営をただしたいと思います。
皆さんも御承知のとおり、さきの臨時国会では、今日の法案の基となる特定秘密保護法が参議院国家安全保障特別委員会で質問時間の最中に、与党は動議を提出して質疑を打ち切って採決を強行するという暴挙に出たことは皆さん御承知のとおりであります。そして、可決をされました。安倍総理は後に、拙速過ぎた感があると発言をされました。
その関連法案が、押し詰まった終盤国会に今まさに上程されようとしております。全くの国会無視であり、国民無視であると思います。
さらに、今、集団的自衛権を使えるようにするための閣議決定を来週にも行う方向で日程調整に入っていると聞き及んでおります。戦後、平和主義の下に歩んできた我が国の歴史を変える大変重大な問題であり、国会審議なしで、一内閣の解釈改憲で集団的自衛権の行使を決めるという暴挙に出ております。
憲法改正の論議もせず、国民、国会を軽視したままでなぜ急ぐのか。公明党の皆様はもちろん、自民党の中にも、拙速なやり方に内部では批判の声が上がっているのではないでしょうか。どうでしょうか。
私には、集団的自衛権の行使が、自民党が平成二十一年の選挙公約にした軍機保護法の整備の中に組み込まれ、それを守るのが特定秘密保護法ではないかと思えて仕方がありません。
国民、国会が全体像を把握できないまま、軍事大国化への道を進もうとしていると思われても仕方がありません。そんな状況の中、国会での論議も行わず、国家の在り方そのものを根本的に変えようとするとんでもない動きが今まさに起こっているのであり、この暴挙を許すことはできません。
そして、厚労省職業能力開発局職員が高齢・障害・求職者雇用支援機構、JEEDに入札情報を漏らし、打合せの後、カラオケに行って飲食を共にしたという前代未聞の不正入札問題が起きました。
厚労省は、悪意性は低いとして刑事告発を見送り、十六日に衆議院決算行政監視委員会における我が党の玉木議員の質問に対し、田村厚労大臣は、入札のやり直しで二地域が事業実施のめどが立っていないとし、事業費の半分の七十億円を国庫に返すと答弁をいたしましたが、これは厚労省と厚労省からの出向者であふれている独立行政法人の不正ななれ合いが起こしたとんでもない大きな事件であります。安倍内閣の責任を問わなければなりません。
さらに、十六日の午後、石原環境大臣は、記者団に対し、福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、最後は金目でしょと発言をし、石原大臣は本日の参議院環境委員会で、現地を訪れて陳謝したいと発言をいたしましたが、国は今、県と二つの町の了解を前提に、来年一月から除染で出た土などを搬入することを目指していて、地元の理解を得られるかどうかというタイミングで、大臣ともあろう人が、被災者の気持ちを踏みにじる到底許し難い発言であり、石原大臣の適格性が問われ、辞任に相当する大問題であります。
こうした安倍内閣の数々の大きな問題点を申し上げ、その上で、本日の主題であります国会法改正法案外二案について、上程反対討論を行いたいと思います。
まず、情報監視審査会を設置する国会法改正案については、あくまで現在の国会法第百四条の枠組みを維持するものであります。国会に秘密情報を提出する、しないかの最終的な判断は政府にあり、国会はそれに従わざるを得ません。政府の判断で特定秘密の提供を拒否できる限り、情報監視審査会が、その役割と機能を十分に果たせないばかりか、政府の判断を追認する機関となってしまう懸念があります。
また、情報監視審査会は、特定秘密のみを扱い、他の政府秘密を対象としない点も問題と考えます。各委員会や情報監視審査会の委員が政府に提出を求めた情報が特定秘密でなかった場合、秘密情報は国会に提出されない可能性があり、十分に監視することも困難であります。
さらに、政府において特定秘密の監視や運用等をつかさどる監視機関がどのような権限や役割を担い、本当に実効性のある機関となるのか、法的措置はどうなるのか、全く分かりません。また、情報監視委員会は内閣に運用改善の勧告ができるとしておりますが、勧告に法的な強制力はなく、これを受けて対応するかはあくまで政府が判断することになります。このような中で、秘密情報をめぐる立法府と行政府との関係において、国会における監視機関のみを先行させることは余りにもバランスに欠けております。
以上申し上げましたように、形ばかりの監視機関となるおそれがある国会法改正に反対をいたします。
さらに、参議院規則の一部を改正する規則案については、国会議員の懲罰を新たに可能にするものですが、そもそも閣法である特定秘密保護法によって国会議員を刑罰の対象とすることは、三権分立の観点からも問題であると考えます。
国会において懲罰を自律的に決定することに伴い、少なくとも閣法である特定秘密保護法の罰則の適用対象から除外すべきではないかと考え、本規則案にも反対をいたします。
また、参議院情報監視審査会規程案については、特定秘密保護法によって要請される秘密保護措置を定めなければならないにもかかわらず、米国の規定と比べても、内容に具体性が欠けており、不十分な内容になっております。政府が秘密保護措置として不十分であると判断し、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがあるとみなされてしまう可能性があるなど、弊害も考えられるため、賛同できません。
以上申し上げました理由に基づき、国会法等の一部を改正する法律案、参議院規則の一部を改正する規則案、参議院情報監視審査会規程案の三案いずれにも反対をする次第であります。
最後に、押し詰まった終盤国会にこんなに重要な法案を出してくることは、国会の常識を逸脱していると言わざるを得ません。断固反対いたします。