滝波宏文の発言 (経済産業委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○滝波宏文君 ありがとうございます。
 さて、今回の法案に関連して、かつて金融再生委員会によってなされた金融機関の特別公的管理を一部模倣した原発公的管理の案がみんなの党様の方から提案されております。
 以前に、私は、リーマン・ショック後、アメリカのスタンフォード大学に、研究所に派遣されて、日米の金融危機対応の比較研究をしました。その関係から、この提案、非常に興味深く拝見したのですが、残念ながら、九〇年代の日本の金融危機対応の経過を見てきた者からした場合、なぜ今になって特別公的管理、すなわち長銀、日債銀の破綻処理モデルを模倣して金融危機対応をしようとするかということは理解に苦しみます。
 なぜなら、長銀、日債銀のいわゆる国有化は強制的に国の管理下で倒産させるもので、各々数兆円の公的資金を投入した挙げ句、外資等にスズメの涙の金額で売られたという逸話でよく知られておりますが、当時は危機の中で渡辺喜美前代表を始めいろいろ考えられて立案をされたんでしょうけれども、結局のところ、特別公的管理は日本経済の底で損失を実現化するということを意味したため、数兆円の税金の喪失を即座に確定してしまったものです。
 この手法の下策ぶりは今回のアメリカの金融危機対応を見ると更に際立ちます。リーマン・ショックの早くも翌日にAIGの救済に乗り出したアメリカは、いずれの大金融機関も潰すことなく、結局アメリカ経済はV字回復を見せました。資本注入された公的資金も経済回復による株式売却で取り戻された。これに対し、当時の日本政府は、主要機関を強制的に潰すというふうな苛烈なメッセージを市場に発し、この先また主要機関が倒産するかもしれないというふうな不安が残る中で経済停滞から抜け出すことができなかった。大違いです。
 このように、今では日本の金融危機対応の汚点とも言える特別公的管理をモデルとするのは誠に疑問です。
 このような理解の下に、まず東電の方にお聞きいたしますが、この原発公的管理案について、現場を取り仕切っているトップとして、賠償の迅速な、かつ適切な実施、電力の安定供給や、また人材確保、士気等の観点からどのように考えるか、お聞かせください。

発言情報

speech_id: 118614080X01020140422_012

発言者: 滝波宏文

speaker_id: 4777

日付: 2014-04-22

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会