杉久武の発言 (国の統治機構に関する調査会)
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○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
本日は、国の統治機構に関する調査会の一年のまとめということで、公明党を代表して意見を述べさせていただきます。
この調査会は、昨年の通常選挙後の八月に設置されました。三年間を通じては、「時代の変化に対応した国の統治機構の在り方」をテーマとして、そして一年目は、「議院内閣制における内閣の在り方」について参考人質疑の形で調査を行ってまいりましたが、そのことを踏まえまして何点か指摘したいと思います。
まず、内閣機能強化の重要性についてです。
既に発生から三年以上が経過しておりますが、原発事故を含む東日本大震災、あのような大規模災害が発生した場合には、当然、速やかな対応が求められることとなります。
しかし、特に東日本大震災の際には内閣は十分に機能しておらず、統治機構が機能不全に陥っていたとの厳しい批判もあり、改革の必要性を痛感しています。非常時において国民の生命、財産を守るために適切な対応をすることは、国家的危機管理の面からも大変重要な課題となってまいります。その意味におきましても、内閣機能強化の観点から統治機構を構築し、その在り方を検討する必要があると考えております。
内閣の機能強化の問題については、あわせて、その補佐機能となる内閣官房や内閣府についての再検討が必要ではないでしょうか。
御承知のとおり、中央省庁等改革では、国民の声を行政に生かすため、首相補佐機能を強化して政治主導の行政運営を目指すこととされました。内閣官房の機能充実や内閣府の新設で首相の補佐機能を充実させると同時に、いわゆる縦割り行政の弊害を除くことを目指し、複数府省が関連する場合に総合調整の役割を担うことも期待されています。
しかし、内閣府も肥大しており、府省間の調整機能も十分発揮されておらず、例えば議員立法を立案する場合に、府省連携が不十分なためにこれに対する府省の担当が明確にならないなど、より連携が求められるような場面も見受けられるようです。
したがいまして、改革から既に十五年近く経過した現在、そもそも総理のリーダーシップを発揮するという目的が達成されているか、あるいは現状の内閣官房と内閣府の事務の在り方が適切なのか等の観点からも見直しを検討する時期に来ていると思います。
続いて、閣議の議事録は従来、作成、公表されてこなかったところですが、この四月から作成、公表することとなりました。申すまでもありませんが、閣議は内閣の最高の意思決定の場でありますから、情報公開あるいは国民に対する説明責任を果たすという観点から画期的なことと評価をしております。
この件に関してはまだ始まったばかりということもありますが、内閣の意思決定過程の透明化を推進する、あるいは国民の知る権利に応えていくという面から、今後ともより良いものになるよう考えていきたいと思っております。
機能が強化されました内閣に対しまして、一方、国会による統制が大変重要になってくると思いますが、その前提となります国会自身の強化、特に国会での議論の在り方というものが大変重要になってくると思います。
本調査会におきましては、元内閣官房長官の野中廣務参考人が言及されておりました、与党内の議論と国会での野党の議論が形骸化していけば議会制民主主義は機能不全になるとの重要な御指摘を共通の認識とした上で、言わば強い内閣に対する強い国会とでも申しましょうか、統治機構の在り方として国会による行政統制も重要な課題となってまいります。
この行政統制、具体的に行政監視を検討する際には、本調査会でも元参議院行政監視委員長の山下栄一参考人が言及されておりましたが、委員会における視察をより活発に実施すること等、まずは現状の制度を前提に充実する必要があるのではないかと思います。
山下参考人は、あわせて、国権の最高機関の国政調査活動として厳然と自覚をしながら、会派や議員個人ということではなく、ハウス、参議院として超党派の動きをつくれるかどうか、国民の立法府に対する信頼に関わる、これが参議院の独自の国民への貢献である旨述べられておりましたが、その上で、更に実効性を高める手段として、例えば参議院を中心に常設的な機関で、年間計画を立案した上で継続的に行政統制を実施するというような観点も重要ではないかと考えております。
参議院公明党としては、従来から行政監視の強化の課題に取り組んでいるところであり、この課題は古くて新しい課題と認識しております。この行政監視機能の強化も含め、二院制における参議院の役割について更に議論を深めて具体的検討を行っていく必要があると考えております。
以上、私の意見表明といたします。