古川俊治の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治です。
私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成二十四年度決算等について、安倍晋三内閣総理大臣に質問いたします。
二十四年度決算では、プライマリーバランスは約二十九兆円の赤字です。二十三年度に比べると改善していますが、引き続き大幅な赤字となっています。
二十七年度までにプライマリーバランスの赤字を半減、三十二年度までに黒字化という政府目標があります。消費税の引上げの効果もあり、赤字半減は視野に入ってきましたが、黒字化についてはまだ見通しが立っていません。政府が示している経済成長シナリオは楽観的過ぎるとの見解も見かけますが、そのシナリオですら黒字化の達成には大きく及びません。
本気で黒字化目標を達成しようとするならば、消費税率の一〇%に続く更なる引上げも必要になるでしょう。一方で、達成できなかった場合でも、それで日本が終わってしまうというわけではありません。経済成長シナリオが実現できれば、三十二年度を越えてもプライマリーバランスの赤字の対GDP比は持続的に縮小すると見込まれています。
プライマリーバランスの黒字化目標について、今のままでは達成困難であることは明らかですが、何が何でも三十二年度までに達成しなければならないのか、あるいは目標自体の見直しもあり得るのか、検討すべき段階に来ていると考えますが、いかがでしょうか。
二十四年度決算における新規国債発行額は約五十兆円です。前年度より発行額は減少したものの、公債依存度は約四八・九%と、歳入のほぼ半分を国債が占める状況です。二十六年度予算でも引き続き四十兆円台の国債発行が続きますが、国債を安定的に消化させるための政府の取組について伺います。
また、今のところ国債への信認は確保されていますが、今後、経常赤字が持続した場合には信認が揺らぐリスクも指摘されています。国債の信認確保のための取組と、経常赤字が続く際の長期金利上昇を含めたリスクへの対応について伺います。
なお、貿易赤字を減少させるためには、輸入する燃料費を削減するための原発再稼働も必要になると考えます。経常収支の改善への方策と、この点を含めた中長期的な我が国の電源構成の在り方について伺います。
また、国債の信認確保のための切り札は消費税です。先ほど申し上げたとおり、一〇%やそれ以上の消費税率の引上げについて検討すべき段階に来ています。
その際の負担軽減策として、政府・与党では軽減税率の導入が議論されています。しかし、軽減税率には、対象品目の範囲や税収減への対応、中小事業者の事務負担への対応など課題が多いほか、高所得者ほど軽減額が大きくなるという逆進性緩和の効果など、既に導入済みの欧州諸国においても問題点が指摘されています。軽減税率導入に必要な制度の整備に関する課題と、我が国での軽減税率の実現可能性について、政府はどう認識しているのか、伺います。
軽減税率の代替案として給付付き税額控除の議論があります。給付付き税額控除は、正確な所得の把握が難しいなどの問題点もありますが、仕組みも簡単であり、低所得者への効果も大きいはずです。軽減税率と給付付き税額控除とを比較した場合のメリット、デメリットをどう考えているのか、また、その上でなぜ軽減税率の方を選ぼうとしているのか、政府の見解を伺います。
次に、特別会計改革について伺います。
二十四年度決算でも、特別会計に約三十五兆円という大きな剰余金が出ています。さきの臨時国会では特別会計法改正案が成立しましたが、まだ特別会計改革は道半ばです。
それぞれの特別会計について、国が自ら事業を行う必要性の検証、区分経理の必要性の検証、積立金の適正水準や目的の明確化、情報公開の徹底など、行うべき課題は多く残っていると考えます。今後の特別会計改革の方向性について伺います。
最後に、科学技術研究費について伺います。
イノベーションは国家の競争力の源泉であり、経済成長、ひいては税収の増加にもつながります。一時期研究費がカットされた時期がありますが、その愚を繰り返してはなりません。今後とも、研究費は一律カットの対象外とすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
また、研究費の基金化も推進すべきだと考えます。公的研究費の不正経理が後を絶ちません。研究者の倫理の問題もありますが、研究費を無理に年度内に使い切らなければならないという制度の問題点もあります。そもそも、研究は複数年にまたがるのが通常ですから、制度をそれに合わせるべきです。研究費の基金化について、政府の対応方針を伺います。
安倍政権の下での経済回復により、来月からの消費税の引上げの景気への影響についても限定的という見方が多いようです。ただ、今後、アベノミクスが更に成果を上げるためには、イノベーションの実現が不可欠です。総理には、是非それに向けた一層のリーダーシップを発揮していただくことをお願いして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕